「めおと日和」トークイベントにサプライズで本田響矢が登場! 胸キュンシーンの秘話を告白2025/06/25 07:00

フジテレビ系では、芳根京子主演のドラマ「波うららかに、めおと日和」(木曜午後10:00)が放送中。6月26日に放送する最終回を目前に、演出家・平野眞氏、プロデューサー・宋ハナ氏、原作担当編集・福島千尋氏、ドラマ制作スタッフによるトークイベントを開催。サプライズで本田響矢も途中から参加して、ここでしか聞けない「めおと日和」の撮影裏話や原作誕生秘話が披露された。
「コミックDAYS」にて現在も連載中の西香はち氏による同名コミックが原作の「波うららかに、めおと日和」。昭和11年(1936年)、帝国海軍に勤める江端瀧昌(本田)との縁談が突然舞い込んだなつ美(芳根)は、瀧昌と婚約することに。交際ゼロ日婚からスタートした2人は、初々しくもじれったい夫婦生活の中で何げない日常から幸せやいとおしさを感じながら、少しずつ距離を縮めていく。そんな2人の、歯がゆくも愛らしい“新婚夫婦の甘酸っぱい時間”を丁寧に描いたハートフル・昭和新婚ラブコメディーだ。

最初に、宋氏からドラマ化しようと思ったきっかけについて、「原作が素晴らしくて、すてきな物語だなと思いました。なつ美と瀧昌が出会って絆を深めて夫婦になっていく姿を、季節の変化とともに丁寧に描かれているなというのが第一印象でした。その中で、昭和11年という時代背景も相まって、今を生きるわれわれが忘れかけているかもしれない何かを感じさせるものがあったので、実写化をお願いしました」と語られる。
一方、平野氏は自身の母親が昭和11年生まれということで、当時のことを聞いてみたと明かし、「当時の生活様式を再現できることにワクワクしました」とコメント。そんな平野氏とタッグを組んだ感想を聞かれた宋氏が、「すごく優しくて、表現力がすごい。そして、ロマンチストなところがありまして、見ている方々がキュンキュンするところを誰よりもうまく表現できる監督だと思っています」と答えると、平野氏は「キュンキュンするくだりの演出するのって、『こうしてもらえる?』とお願いするのがちょっと恥ずかしくて…。でも、今回ばっかりは恥ずかしいのを捨てて、思いっきりやりました」と本音を漏らした。

“うぶきゅん”シーンがいっぱい詰まった原作を担当する福島氏は、ドラマ化のオファーを受けた際「めちゃめちゃ光栄で、西香さんと『めっちゃうれしいですね。夢みたいですね』と喜びました。ですけど、どんなものになるのか予想がつかないところが大きいので、まだ喜びきれないところもありました。顔合わせの時に、監督が『当時の生活をちゃんと描きたい』とおっしゃってくださって、原作でも時代背景を大切にして、膨大な資料を調べて頑張って作った作品なので、そういうところもくみ取ってくださっている監督の言葉を聞けて、西香さんとこれは素晴らしいものになるのではないかという期待感が膨らみました」と打ち明けた。
本作で、なつ美と瀧昌夫婦の距離感とともに大切に描かれているのが、昭和11年の日常生活だ。平野氏は、「美術さんが、小道具をたくさん持ってきてくれるので、ワクワクしながら撮影していたら、昭和11年が大好きになりました。なつ美がアイロンがけをするシーンも新鮮で良かったです。あのアイロンの使い方を習う芳根くんがすごく面白くて、『どうやってやるの?』と不安そうでしたが、本番ではちゃんとできるんですよね。『ふーっ』って霧吹きする時、ちょっと変な音を出していましたけど(笑)」と回想した。
さらに、現在放送中の連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合ほか)と、時代背景が被っていてSNSで話題になったことにも触れ「なかなか面白かったですね。並行していく感じが、狙っていなかったんですけどね。お互い同じ時代を描いているので、美術さんから、『この小道具がNHKに取られていてどうしても手に入りません』って言われたり、着物も取り合いしているわけじゃないけどタイミングが重なったりして…」と、予想していなかったことが起きたと苦笑した。
ここで、司会者から「芳根京子さんが演じる江端なつ美の夫で帝国海軍中尉・江端瀧昌を演じられております本田響矢さんです」と紹介されて本田が壇上に現れた。すると、サプライズの出来事に会場はどよめき、「えーーーーー!」と、ひときわ大きな歓声と拍手が鳴り響いた。会場のリアクションを生で受けた本田は「ドキドキしちゃう、びっくりしたー」と、緊張している様子で目を丸くし「本日はお休みの日にわざわざお足を運びいただき、本当にありがとうございます。このようなトークイベントはなかなかないとお聞きしていますので、今日は皆さまとすてきな楽しい時間を一緒に過ごせたらいいなと思っております。よろしくお願いいたします」とあいさつした。
そして、イベントに招待された約140名のドラマファンからの質問に答えていく。

「キュンキュンしすぎてNGになったシーンはありますか?」という1番目の質問に、まず平野氏が「第9話でいうと、お姫さま抱っこをしたり瀧昌の上になつ美が座ったりしましたけど、台本を作る段階でどうしたらそうなるかなと考えるところから始まるわけです。みんなで打ち合わせをする中で、『酔った勢いで“そこに座りたい”って、なつ美に言わせちゃおう』とか、思いきりがすごく必要だねと。意外とこの人たちは、そういうシーンもすんなりこなせちゃうんですよ。セリフをかんじゃうことはあるんですけど(笑)、ラブシーンに関しては意外と受け入れるというか…。2人でなんとなく話し合って、コソコソ打ち合わせをしているんですよね。それを『これでどうですか?』的にドヤ顔で見せられて、悔しいというか腹が立つというパターン(笑)。そんなキュンキュンするシーンは、彼らが思い切ってやってくれたおかげなので感謝しています」と話し、順応性に優れている芳根と本田をべた褒め。
平野氏から「響矢さんはどうですか?」と水を向けられた本田は、「(この作品に限らず)撮影する前のリハーサルで、自分が頭の中で考えていたことと、実際に現場で要求されることが全然違う時が多くて…。そんな中、平野さんから『この言葉をもう少し強く』とか『ここは気持ちを込めて』とアドバイスをしていただいて、芝居に反映することができた時は、それが映像として出来上がったものを見た時に、本当に言われた通りにやったことで自分が思っていた以上の仕上がりになっているので、たくさん言っていただいた一つ一つをとても感謝していますし、チームでこの作品を作っているなって実感する瞬間だったりもします」と、真面目に答えた。

次のファンから「お気に入りのシーンを教えてください」と聞かれると、ステージ上のスクリーンに、これまで放送された印象的なシーンの写真が投影される。それを見ながら、「全部お気に入りではあるんですけど…」と言いつつ本田が挙げたのは第2話の旅館でのシーン。「あの夜、あの部屋でのあのシーンは、2人の距離もグッと近づきましたし…」と言いかけたところで、平野氏が「うそみたいな大きな月ですけど、これわざとやっていますからね。こういうのは思いっきりやった方がいいと思ったので」と、言い訳が入る。すると本田が「これがちっちゃい月だったら、ちょっと寂しいですよね。そこも含めて僕はこのシーンがすごくお気に入りなので、とても印象に残っています」とフォローし、平野氏から「いいこと言いましたね!」と褒められた。

その時の写真が映し出されると、「今でも鮮明に覚えています」と本田がつぶやく。「まだ現場に慣れていない状態で、これから頑張っていこうと走り出してすぐだったのと、浴衣で過ごすことがあまりなかったので。基本的に瀧昌は、軍服を着てしっかり背筋を伸ばしているんですよ。そんな中で浴衣を着て、お風呂上がりな髪型の2人が寝室で過ごすというのにすごくドキドキもしました」と、恥ずかしそうに話すと、平野氏から「まだあまり仲良くなかったというか、距離があってお互いに牽制(けんせい)しあっていて。でも、このぎこちがさがすごくかわいいですよね」と付け加えた。
初回をドキドキしながら見ていたと話す福島氏は、「瀧昌さんって最初は不愛想で感じが悪いので、漫画から実写になった時に、すごく嫌な奴って思われないかなと怖かったんです。でも、やっていることは感じ悪いんですけど、本田さんの瀧昌さんは、本田さんがもともと持っていらっしゃる柔らかさなのか、怖い演技をされていても感じ悪くなっていないなという印象で、すごいなぁと思って拝見していました」と感動していた。

これに対して「本当にうれしいです」と喜んだ本田は「僕も本を読んで、お芝居するときにそう思われたくないなと思っていました。自分の芝居が、見ている方からどう思われるかというのは正直分からなかったので、今そういうふうに言っていただけてすごく安心しました。本当に良かったなと思います」と安堵(あんど)の表情を見せた。
そして、芳根と本田の起用理由について質問が及び、宋氏が答えていく。芳根に関しては、「原作のなつ美は全力で明るくて健気で、『こんなにすてきな人いる?』と思うくらいかわいらしいので、実写化した時にお芝居があざとく見えない人がいいなと思いました。芳根さんはもともと全てにおいて全力な方と知っていたんですけど、それに加えてけなげさを表現できる方だと思ったのでお願いしました」と説明した。次に、本田について話そうとするが、「本人の前で言うのは…」と、隣に本田がいることを意識。すると「耳をふさぎますね」と“聞かざる”ポーズをしたり、宋氏が話し始めると、「聞きたいので!」と普通に会話に加わったりする本田のキュートさに、会場からため息が漏れていた。
改めて「瀧昌は、原作の方が武骨な感じがあったと思いますが、なつ美と出会って変わっていく感じが、無骨というよりは不器用な人がいいなと思っていました。平野監督と一緒に本田さんと直接お会いした時、一つ一つ真面目に考えてくださって、かつ背筋がピシッとしている感じが印象に残ったので、瀧昌だと感じました」と話した。しかし不安点もあったそうで、その時、別の作品を撮影中だった本田の髪型がチャラかったため「髪切れる?」と確認をしたことも明かした。
さらに、本田が瀧昌を演じる上で意識した点について「昭和11年に生きる男の人で海軍に所属しているのですが、そういう部分を大切にしつつも、そこに縛られすぎないように、あくまでも1人の男の人だということを、すごく大事にしたいなって思いました。そこのバランス感をずっと意識してましたし、なつ美さんのことを思う気持ちも常に大切に思っていました」と答えた。

すごく難しかったシーンを聞かれると、平野氏が、瀧昌の幼少期からの友人で甘味店を営む坂井嘉治役を担った戸塚純貴の出演シーンを挙げた。すると、会場から笑いが起こる。「瀧昌にとって癒やしの存在になれるようにしたいなと思ったんですけど、久しぶりの再会で抱きつくくらいじゃ面白くないと思って、瀧昌を持ち上げてみてと戸塚くんにお願いしました。そこの演出が意外と難しかったです。歌ってもらうことも事前に考えてはいたんですけど、あんなに面白くなるとは思わなかったです」と、思った以上のシーンになったことを喜んだ。
そのシーンについて本田も「難しかったですね…。僕も、嘉治がおはぎを持ってきてくれるシーンはいろんな意味で笑っちゃって、瀧昌としては笑いたくないけど、爆笑してしまうほどだったので、そういった面では難しかったです」と苦笑。そのほかに難しかったシーンとして「第3話でなつ美さんが『寂しい』と告げるシーンは、瀧昌としての気持ちも含めてすごく難しく感じました。リハーサルとテストもして何パターンかある芝居の中で、本番では全然違う感情が湧いてきて、瀧昌役としても本田響矢としても乗り越えなきゃいけないと思ったし、結果として乗り越えられたシーンでした。あのなつ美さんの悲しみを正面で受けた時に、あそこで僕が感じた気持ちと時間は難しかったですね」と丁寧に説明した。

ここからは、SNSで募集した際に寄せられた質問の中から、実写化で大変だったことや、爆笑したシーンについてトークしていく。福島氏は、西香氏が大切にしていることは、瀧昌のウブで不器用な部分と話し、「瀧昌となつ美の距離が近づいて、敬語からタメ口になる瞬間を大事にとっておいているので乱発しないでほしいとか、『かわいい』と思っていても、瀧昌は口にはっきり出すことはできない男であるとかは、細部までこだわりました」と、原作者の思いを代弁した。
爆笑したシーンとして本田が挙げた、「おはぎのシーン」をここで上映。嘉治が「♪おまたせ、おまたせ、おはぎ、おはぎ」と歌って登場するシーンが映し出されると、「ずっと歌ってもらっていて、僕たちスタッフは笑いを堪えているのを楽しんでみていました」(平野氏)、「ここはやばかったです。全然カットがかからなくて、後半耐えられていないです」(本田)と話す2人から、楽しい撮影現場の様子が伝わってきた。実は、第8話で嘉治が久しぶりに登場した際、歌ってもらったけど全部カットしたら、戸塚から苦情が来たことも明らかに。
さらに、「すぐ笑いのツボに入っちゃう」と言う本田は、笑いをこらえるため、本番中に左ももをつねって耐えているそうで、そういうシーンの後、自宅に帰ってお風呂に入ると、強くつねりすぎてアザができていることも告白。「瀧昌の頬を緩ませたくないところではグッと力を入れてしまいます」と現場での苦労を吐露した。

次に、本田がキュンキュンしたシーンを披露していく。「第8話で、なつ美が『その“うん”。ほかの女性には言わないで』と言ったシーン。あれは、瀧昌としても本田響矢としても、あのセリフは見てくださる方にもキュンキュンしてもらえるところだろうなと思ったし、瀧昌がなつ美の幼なじみ・瀬田準太郎(小宮璃央)に嫉妬した時も『ほかの男と仲良くしないで』と、お互い嫉妬心がある。そういうのを怒るのではなくてお願いする形で言い合っている夫婦が愛くるしくてほほ笑ましかったです」と照れながら発表。
また、福島氏は「第9話の“KI(接吻)”のシーンは、見ているこっちの方が耐えられないくらい、間がすごくて『早くしてくれ』って本当にドキドキしちゃいました」と話し、思い出すだけでニヤニヤが止まらない様子。同じ回で瀧昌がなつ美をお姫さま抱っこするシーンにもトークが及び、本田は、プルプルしないように、がっちり芳根をホールドしていたと強く強調し、スタッフがみんな影に隠れて見守ってくれていたことも印象に残っていると語った。さらに宋氏は、劇版も本作に欠かせない重要な要素だと話し、お気に入りの曲について解説すると、本田も「音楽は本当に大切」と同調した。
ここでまた、平野氏から、「オンエアを見る時、どんな気持ちで見ているの?」と問いかけられた本田は、「最初の頃は、どうしても素直な気持ちで見ることができなくて、自分のお芝居のことやこのシーンどうなっているんだろうとか、いろいろ考えちゃったんですけど、後半になると、素直にいち視聴者として見られるようになったのは不思議だなぁと思っています。自分が瀧昌だということも思っていなくて、『めおと日和』の視聴者としてテレビを見て『かぁー!』とか1人で言ったり、CMに入ると『あぁー』って、ニヤニヤしています」と、視聴者として本作を楽しんでいることも漏らした。

最後に、宋氏と本田が「最終回も、なつ美と瀧昌と他のキャラクターの行く末を最後まで見届けていただきたいなと思っております!」と呼びかけ、トークイベントは終了。その後、トークショーに登壇したメンバーによる「お見送り会」が行われ、集まったドラマファンには参加した記念として番組オリジナルステッカーが配られた。本田は、手を振ったりハートを送ったりしながら、一人一人に感謝を述べ、みんな笑顔で会場を後にした。

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