間宮祥太朗と原嘉孝の対峙!「イグナイト -法の無法者-」4話見どころ&3話ウラ話2025/05/08 20:00

TBS系では現在、間宮祥太朗主演の金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」(金曜午後10:00)を放送中。本作は、訴訟社会化が進む日本と飽和状態にある弁護士界の実態をテーマに描いた、これまでのリーガルドラマとは一線を画す完全オリジナルのダークリーガル・エンターテインメントだ。
5月2日に放送された第3話では、外国人技能実習生が監理団体の代表と就労先の社長に違法労働をさせられていた時に起きた事故を巡って裁判が行われた。そして、轟謙二郎(仲村トオル)が宇崎凌(間宮)をピース法律事務所に留める理由も明らかに――。第4話の放送を前に、企画・プロデュース・脚本を手がける畑中翔太プロデューサーが第3話撮影の裏側とともに、注目ポイントを語ってくれた。
事故の裏には、弱みに付け込んだ違法労働の実態があった――
高山恭子(アンミカ)が轟謙二郎(仲村)へ相談のためピース法律事務所を訪れる。だが、事務所に居たのは留守番中の宇崎凌(間宮)だけ。宇崎は轟に代わって自ら相談を受けることに。その相談とは、恭子が大衆食堂を営む帆刈町で、知り合いの外国人技能実習生・クオン(パース・ナクン)が大けがをしたことだった。
労働中の事故であれば労災が申請できると宇崎が説明しても、自分がドジをしてけがをしてしまっただけだと言い張るクオン。さらに、轟からは依頼を受けることを反対されてしまう。その様子を見ていた伊野尾麻里(上白石萌歌)は、再び帆刈町に向かう宇崎について行くことに。

宇崎と伊野尾がクオンの働く二見水産加工を訪ねると、社長の二見壮一(ドロンズ石本)は嫌な顔をせずに調査に協力し、クオンをとても心配していた。その工場内で伊野尾はある実習生から視線を感じる。その夜、視線を向けていた実習生・チャン(King Boy/アケガラス)から、クオンは何かを隠しており、自分や他の実習生を守るために会社と闘わないと決めていることが分かる。
その後、チャンがベトナム語で「27船」と言っていたことに気が付いた伊野尾は、急いで宇崎と帆刈港へ。目当ての小型船を見つけたところで人の気配を感じ、船の中で息を潜めていると、全身黒ずくめの格好をした人々が乗船。複数の重機がある作業場にたどり着く。実習生たちが違法に産業廃棄物処理の仕事をさせられていると考えた2人。しかし、作業員に気付かれてしまい、伊野尾の機転で近くに止めてあったバイクでその場から立ち去る。
翌日、実習生たちの声を代弁すべくクオンを説得。二見水産工場を相手取った裁判では、事故当日、付近に止まっていた車のドライブレコーダーの映像が証拠として提出される。この証拠はチャンをはじめとした実習生らが集めてくれたものだった。
実は、実習生の監理団体の代表も務める帆刈総合開発の関口勇(ひょうろく)と二見がグルになり、告発の恐れのない実習生を使って産業廃棄物の埋め立て作業をさせていたのだ。クオンはその違法労働の最中、けがを負ったのだと暴かれた。
宇崎らは無事に勝訴し、恭子も安堵(あんど)の表情を浮かべる。一方、裏で轟と桐石拓磨(及川光博)が動き、過去に二見水産加工にいた実習生をたきつけて、集団訴訟を起こしていたことが判明。金儲けを追求するようなやり方に依然不満を募らせる宇崎。だが、轟は陰で実習生たちの移籍先を見つけるなどフォローも抜かりなかった。
なぜ、轟は宇崎の実家の借金を肩代わりしてまで、宇崎を事務所に留めているのか。轟は自分の娘が5年前のバス事故で死亡したことを明かす――。
1カットで撮影をしたアクション満載の潜入シーンで間宮祥太朗が見せた“宇崎凌”

第3話で宇崎と伊野尾が真相をつかむために潜入する船舶シーンは、実際の海に停泊している漁船を使っての撮影でした。実際に携帯電話の電波も届かないへき地でのナイター撮影で、黒ずくめの人間たちがトンネルを入っていくシーンなどもあり、撮影現場にも劇中さながらの緊張感と恐怖感がありました。
これは余談ですが、ナイター撮影をしている間に潮の満ち引きで海面の水位が変わっていってしまい、船から地上までの高さが想像以上に高くなってしまったりと、自然の中で撮影する難しさを実感しました。
また第3話で忘れていけないのは、宇崎たちが船でたどり着いた半島エリアで起こる1カットの潜入シーン。第3話の脚本を書いている段階から、監督の山口健人さんが「このシーンは1カットでやったら面白いと思うんですよね」と話していて、このシーンの宇崎や伊野尾のセリフや動きも、1カットで撮影することを想定して調整していきました。
アクションや人の動き、カメラワークなど綿密なリハーサルを重ねながら、ハードな環境での一発撮りアクションに挑んでくれた間宮さんの姿を見て、劇中の宇崎の魂が乗り移っているなと感じました。
「一番涙を流した人」――原嘉孝が見せた若社長の心の変化

第4話は「イグナイト」というドラマの中でもこれまで以上に、ターゲットが訴訟を起こすと決めるまでの「心の葛藤」を丁寧に描いた回になります。その見どころはなんと言っても、何重もの思いを抱えた牧田一也を演じる原嘉孝さんの演技です。
大手メーカーによる技術盗用疑惑への怒り、その一方で会社を守らなければならないという若社長としての葛藤、そして会社を捨て失踪した先代の父の存在。いくつもの思いとプレッシャーを背負った若社長・一也が、宇崎をはじめとしたピース法律事務所のメンバーと対峙(たいじ)して、どうその心を変化させていくのか? がこの話の最大のドラマだと思っています。
劇中では何度か一也の感情が高ぶるシーンがあるのですが、その思いが奥底から込み上げてくる一也の演技には特に注目してほしいです。一つ言えるのは、間違いなく原さんが今回の「イグナイト」のキャスト陣の中で、「一番涙を流した人」だと思います(笑)。
【5月9日放送の第4話あらすじ】

ピース法律事務所では、新たな火種会議が開かれていた。次々と特許を取り、異常なスピードで大手ハウスメーカーへと急成長したミートハウジングだが、その裏では開発権利関係で何度ももめているといううわさが…。ミートハウジングの新たな犠牲となった牧田材木店をターゲットにするべく、宇崎たちは若社長の牧田一也(原)に接触を図ろうと試みる。しかし、轟(仲村)が力になりたいと申し出るも、一也はそれを断ってしまう。それならばとミートハウジングに怒りを募らせる職人たちから、宇崎と伊野尾(上白石)、高井戸(三山凌輝)は話を聞くことに。そこで語られた、失踪した一也の父とその後を継いで必死に会社を支えた一也の熱い話に宇崎は胸を打たれ…。
職人たちが一矢報いたいと思っている一方で、かたくなに訴訟を拒む一也。そこで轟は、宇崎と高井戸を組ませ、この一件の鍵を握るある人物の元へと向かわせる。原嘉孝が思いを秘める材木店の若社長を演じる。その熱演にも注目だ。
文/TVガイドWeb編集部
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