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“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」2025/05/08 07:00

“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」

 西香はちさんによる同名コミックを原作にした「波うららかに、めおと日和」は、昭和11年が舞台のハートフル・昭和新婚ラブコメディー。交際0日婚からスタートする新婚夫婦を、芳根京子さん&本田響矢さんが演じる本作にて、深見龍之介役を務める小関裕太さんにインタビュー。 

 帝国海軍に勤める深見は、主人公・江端なつ美(芳根)の夫・江端瀧昌(本田)の同僚で、お互いがそれぞれのよき理解者という間柄。同名コミックを原作に描かれる本作に感じる魅力や、今後の見どころなどを伺いました。 

 ──本作への出演が決まった時の感想を教えてください。 

「台本ができあがる前に拝見した原作コミックの印象がとても大きくて。タイトルに“うららか”という言葉がある通り、すごくほんわかしていて、純粋に面白かったんです。実際の昭和初期や戦時中で考えると、規律が厳しい面があったとは思うんですよ。いろんな縛りがある中で、自分を律しながら生きなければいけない、みたいな。でも、今回はそういった時代のリアル感よりも、現代にないピュアな感じがほんわかと優しい世界観で描かれている。これが実写化されたらどうなるんだろう? と思いました。その頃はまだ、ほかの4月期ドラマにどんな作品がそろうかは未知でしたが、こういった“ほんわかラブコメディー”は最近あんまりなかったなと思い、この世界に飛び込んでみたいと思いました」 

“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」

──昭和11年の世界に飛び込んでみて、どんな発見や思いがありますか? 

「昭和初期って難しいんです。昭和って平成と令和にわりと近いですが、同じ昭和でも初期と後期は大きく違った面白さを感じています」 

──2024年に「大奥」(フジテレビ系)に出演されましたが、江戸時代とも感覚はもちろん違いますよね。 

「江戸、明治、大正あたりはドラマや映画で見る世界観がはっきりとしている気がしますが、昭和初期が舞台の作品って意外とあまりないんですよね。事前にいろいろ調べて現場に入ったりしますが、実際に現場に行き『こういうものなんだ』という出合いや発見が多い作品です。僕は、ガンルーム(中・少尉及び少尉候補生の公室)での撮影が多いんですけど、ロケも同じくで、小道具やセットといった作られているものを見るとすべてが真新しく感じるんですよね」 

──昭和11年に生まれた人は現在89歳。その時大人になっていた人となると100歳を越えるので、その時代を生きた方にお話を聞くことは難しいと思いますが……。参考にしたものはありましたか? 

「実は、僕の祖父が海軍出身者なんです。僕が海軍の軍服を着た写真を祖父に送ったらすごく喜んでいました。『カッコいいね。階級は?』という質問をまずされましたね(笑)」 

“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」

──演じる帝国海軍軍人・深見龍之介は容姿端麗でとにかくモテる男性とのこと。どんな印象を持ちましたか? 

「原作コミックを読んで、感情のこもっていない笑顔がすごく印象的でした。それを“ニヒル”というのかもしれないけど、いろいろな彼らしさが合わさっての笑顔だと思うので。原作はもちろん、台本を読んでも、実際に演じていても、そこにミステリアスさや余裕を感じられるキャラクターなのかなと感じています」 

──難しさを感じたりはしますか? 

「先ほども言ったように、コミックから受けるキャラクター性が強くあるので、深見くんを演じる上で大変だなと思う瞬間はあまりありません。原作が持っているパワーが力になってくれているので、迷うことがあまりないんです。ただ、一つだけ怖かったことがあって。当時の海軍事情や所作を教えてくださる方とお会いするまでは、どうやって敬礼したらいいんだろうと悩みました(笑)。海軍マニアの方や実際に海軍にいた方が見たらどう思うだろうって。だから、あえて敬礼を避けていたんです。実際に所作指導の方からお話を聞いて、やっと自信を持って敬礼できるようになりました(笑)」 

──深見に共感する面はありますか? 

「深見くんは完全な理論派。原作や台本からそう受け取っていたんですが、僕もわりと倫理的な思考を持ちつつ感覚的に生きてきたので、登場人物のなかで僕は完全に深見派です。ありがたいことに(笑)。でも、完全に同じとは言えないぐらい、深見くんは芯が強い。それと自分の論理がしっかりしていて、ビジョンが見えている。それに、知恵のある人なので、カッコイイと思います。自分の意見を持っている姿はカッコいいですよね」 

──本田さん演じる帝国海軍同僚の江端瀧昌とのシーンが多いそうですが、互いに理解し合っている2人の関係はどう感じますか? 

「原作コミックを読んだ段階では、この2人が混ざり合う理由ってなんだろうと考えたんです。でも、実際にお芝居合わせてみると、僕が考える深見、響矢くんが思う瀧昌をそれぞれ持ち寄って合わせてみたら、すごくやりやすかったんです。混ざりあった感じがありました。響矢くんのナチュラルな芝居のおかげもあり、“いじりいじられ、追い追われ”みたいな、パズルがうまくはまるようにフィットする関係性ができあがっているからじゃないかなって。デコボコで真逆なんだけど、引き寄せ合う感じ。初日からすごく安心感がありました」 

“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」

──本田さんのナチュラルな芝居から生まれる瀧昌の魅力とは? 

「原作コミックから受ける凛とした印象と、口数少なそうな表情と……目もちょっと伏せがちで、明るくはないという感じはすごく守られていますね。そこに、響矢くんが持つ柔軟なイメージが合わさって、より柔らかい瀧昌になっているんじゃないかな。とはいっても、響矢くんは今回の作品で初めてご一緒したので、そこまで彼のことを深く知っているわけではないんですけど(笑)。ドラマでは瀧昌と深見の関係がよりなじんでいる感じがするんですよね。いじられるのもなんだか心地いい、みたいな。こっちはこっちでツッコんだりするし、反応が楽しい関係性がありますね。瀧昌の方に、そう思わせてくれる気持ちよさがあるんです」 

──これから3話が放送されます。中盤~後半に向けて、この作品から感じてほしい魅力はどんなところにありますか? 

「原作コミックからも感じ取れる、ほんわかした優しい世界観とピュアな恋愛が心地よく描かれているラブコメディー、それが魅力ですよね。僕は4月期の連続ドラマでもう1作品『いつか、ヒーロー』(テレビ朝日系)にも出演させていただいていますが、これも含め、今期は重たいテーマの作品が多いなと思うんです。そんな中、『波うららかに、めおと日和』は軽やかな部類に入るんじゃないかなと。出演している僕らから言うともちろん真剣に見ていただきたいんですが、家族で会話しながらとか、身構えることなく優しい気持ちで見られる作品なんじゃないかな。皆さんの生活や日常に溶け込めるような作品になったらいいなと思います。それと、3話でいうと、小さなかわいいテーラーさんが出てきます。テーラーとして働く親の姿に憧れて、ずっと目で学んできた子どもが服を作る……というかわいらしいエピソードがあるんですよ。ドラマの世界観自体にかわいらしさがありますが、そのなかにこういうすてきなエピソードがあるので、ぜひ楽しみにしていてください」 

“ほんわかラブコメ”で小関裕太が見せるりりしい軍人姿に注目「波うららかに、めおと日和」

【番組情報】
「波うららかに、めおと日和」

フジテレビ系
木曜 午後10:00~10:54

取材・文/TVガイドWeb編集部



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