服を通してLGBTQの人生をひもとく「マイ・クローゼット」放送。ナレーションは千葉雄大！2025/01/22
NHK Eテレでは、1月25日に特別番組「マイ・クローゼット」（午後9：00）を放送。本番組は、性に揺らぐ10代やLGBTQ+の人々を応援するEテレのレギュラー番組「虹クロ」（毎月第1火曜午後8：00）の関連番組の一環として制作。LGBTQの2人のゲストが、自身のクローゼットに眠る大切な服を通じて、自分らしい生き方を模索してきた人生を語る。
登場するのは、建築デザイナーでジェンダーレスモデルとして活躍するサリー楓と、映像クリエーターの木本奏太さん。サリー楓さんは生まれた時の性別が男性で、現在は男性でも女性でもないと感じており、その独自の視点から生まれるデザインワークが注目を集めている。一方の木本さんは、生まれた時の性別が女性のトランスジェンダーで、現在は男性として生活しており、YouTubeでの総再生回数は1億回を超える人気クリエーターだ。
番組では、サリー楓さんが自身の名前の由来となったインドの民族衣装「サリー」との出会いや、かつての学生服にまつわる思い出を語る。木本さんは、小学生時代に初めて自分から欲しいと言えた「メンズのパーカー」や、性別適合手術後の心境の変化をもたらした「スーツ」について語り合う。
聞き手を務めるのは、「性別はない」と語るモデルでタレントの井手上漠。3人は「服には目標となるような力がある」「自分らしい服を着られた時の喜びは格別」といった、深い洞察に満ちた対話を展開する。番組のナレーションは千葉雄大が担当する。
収録を終えたサリーは、当初クローゼットを見せることへの緊張があったものの、実際の収録では自分自身の新たな一面を発見できたと語る。また、ジェンダーレスという言葉について「私は自分のファッションについて『ジェンダーレス』をやっているつもりはないんですよ。ただ自分のほしいモノを年齢だとか性別だとか関係なく選んでいるつもりで。それを外からみるとジェンダーにとらわれていないからジェンダーレスって言われるのかもしれないんだけど、私はただ私自身が好きなものを選んでいるだけ、っていうのをこの番組に参加して気付きました」と率直な思いを明かした。
そして、放送に向けて「皆さん、ぜひ、私のクローゼット、そして奏太くんのクローゼットを見てください。皆さんをホームパーティーに招いたような気持ちで自宅にカメラをお招きしたので。私の家に遊びに来るような気持ちで番組を見ていただけたらいいなって思います」とメッセージを寄せている。
一方、木本さんは、初めは緊張したものの、対話を通じて服にまつわる思い出が次々とよみがえり、充実した収録となったことを振り返る。クローゼットを見せることへの抵抗については「クローゼットっていちばん人に見せないものなんですよね。友人が遊びにきてもクローゼットを開けたりしないので、そこを見せるっていうところが少し抵抗があったんですけど、実際に井手上さんと楓さんに見ていただいてお話すると、少し一歩踏み込んで話せたみたいな気持ち、少し自分を開示して話せたみたいな気持ちではありました」と心境を吐露。
放送の見どころについては、「3人それぞれの意見だったりとか、感じ方、捉え方、クローゼットに対する気持ちがちがうので、どの人に感情移入ができるのかとか、そこも楽しんでもらえたらうれしいです」と視聴者への期待を込めた。
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