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内藤剛志主演! 令和の新たな旅情サスペンスがスタート。「温泉に入るシーンはちょっと意味がある!」2023/12/13

内藤剛志主演! 令和の新たな旅情サスペンスがスタート。「温泉に入るシーンはちょっと意味がある!」

 BS日テレで12月17日に放送の「令和サスペンス劇場 旅人検視官 道場修作 庄内・湯野浜温泉殺人事件」(午後7:00)の取材会が行われ、主演を務める内藤剛志が登壇した。

 「令和サスペンス劇場 旅人検視官 道場修作」は、BS日テレが新しく制作する完全オリジナルストーリーの正統派・旅情サスペンスシリーズ。定年した元警視庁検視官・道場修作(内藤)が、亡き妻が残した雑記帳を手に旅していると、思いがけず事件に巻き込まれていく。記念すべき第1弾「庄内・湯野浜温泉殺人事件」は、俳人・松尾芭蕉ゆかりの地である山形県庄内地方が舞台。道場が旅先で1人の女性と出会ったことで、物語が大きく動き出す。1年前の失踪事件、地元有力企業の巨大プロジェクト…さまざまな点が線となって複雑に絡み合う。そこには涙なしでは語れない壮絶なドラマが隠されていた――。

 取材会の冒頭で、山形県庄内地方でのロケを振り返った内藤は「10日以上、山形にいましたので、素晴らしい景色からおいしいものまでたっぷり楽しんでまいりました。何よりも、人がいいんですよ!」と笑顔。そして、「最高のロケだったし、天候にも恵まれましてほぼ晴れでしたし…。僕は、基本的に“晴れ男”でですね。1日だけ雨でしたが、その日は違う人の責任にして(笑)。本当なんですよ! 雨が降っていても、僕のカットになると晴れるんです。自分さえいいという考え方でやっているので(笑)。ほぼほぼ撮影も計画内に終わりましたし、1日だけちょっと違うシーンを入れ替えましたけど、その日は誰か、雨男がいたってことで(笑)。なので、最高の撮影をさせていただきました!」と現場でのエピソードを披露した。

 内藤は、完成した作品を一足先に見たそうで「皆さんはまだご覧になってないんですか。じゃあですね、犯人はですね…」と笑いながらネタバラシをしようとするも、すかさず「非常に面白いです!」と仕切り直し、「スタッフとキャストのみんなで、『視聴者の方が安定して見やすいもの、でも、ちょっと懐かしい形式でありながら新しいことをやりたいね』と話して、懐かしくて新しいという、矛盾したことができればいいなというのを合言葉に撮影しておりました。それが何かというのを僕が言葉にするよりも、ご覧になっていただきたいです!」と、自信たっぷりでアピール。「皆さんが待ち望んでいたであろうサスペンスと、あえて令和の時代にやる新しさみたいなものが、うまくミックスできたと思っています。なので、矛盾したことがうまくできたかなと。で、犯人はですね…(笑)」と再び言い、笑いを誘った。

 続けて「道場は刑事を卒業しちゃっているので、捜査もできないし、もちろん逮捕もできないんです。なので見てくださる方が、道場より先に犯人を見つけてください。僕はもう、逮捕もできなくて追い詰めることもできないので!」とちゃめっけたっぷりに、視聴者に呼び掛けた。

 あらためて現場の雰囲気を聞かれると「僕、現場でもずっとしゃべっているんですよ(笑)。それで(山田)純大と金山(一彦)くんが、俺のことを黙らそうってことで、カニを食わそうと計画したらしいんですよ。ある日、バイキングで僕の前にカニが山盛りになっていて、でも、そのカニを食べながら、結局俺が一番しゃべっていたというね(笑)。カニを食わせてもうるさかったというのがエピソードでございます」と、オチもつけて楽しい話を明かした。

 しかし、よくしゃべる理由もあるそうで「僕は、現場が明るくて楽しいことが絶対いいものにつながると思っているんです。サスペンスではありますけども、やはり、みんなが楽しくやっているということが前提です。そこはたぶん作品として、皆さんに伝わる部分だと思うので。だから、ただただうるさいわけじゃないんです! 今日もマネジャーからは『しゃべり過ぎないこと、早口でしゃべらないこと』と注意されましたけど(笑)」と付け加えた。

 そして再び、刑事を定年退職した役に触れ、「僕は今68歳なんですけども、ということは、当然退職しているわけですよね。先日、麻布警察署の1日署長をやらせていただいたんですけど、(実際の)署長さん、僕より10歳年下で58歳でした(笑)。刑事を卒業した役をやるのも初めてですし、自分の実年齢の人物役をやるのも初めてなんです。道場は刑事を卒業して、早くに亡くしてしまった妻のことを、忙し過ぎて何も分かっていなかったと気付くんです。退職がきっかけになって、初めて奥さんのことを知る。なので、道場は人生をやり直している人なんだと僕は思いました」と説明した。

 さらに、ポスターに書かれている「道場修作」の部分を指しながら「これ、道場(ミチバ)と読むんですが、読み方を変えると“どうじょう”ですよね。剣道とか柔道とか、道場は自分を鍛え直す場所みたいな、そんな感じでしたね。もう刑事ではないので、逮捕もできないし捜査もできないということを考え続けていますが、人生はいつからでもやり直せる。やり直すというか、新しく挑戦もできると思っています。奥さんは死んでしまってるんですけども『女房はこんなふうに思っていてくれたんだ』ということを知ることによって、新しい自分になって旅に出られるんです」と深い話をした。

 加えて「刑事ものの時はだいたいスーツでしたが、今回はスーツとネクタイ、ワイシャツをあえて外したんです。それには意味があって、退職というのは何か引いてしまったわけじゃなくて、新しい人生はいつからでも始められるという意味ですよね。新しく道場(どうじょう)に入った感じがしています。今後、このシリーズが続いていくと思うので、新しい旅というか、新しい人生を生き直させてくれるという、刑事を卒業しましたけどれも、新しく何かが始まるという感じがしたらいいなと思いました」と心境を述べた。

 本作の予告動画で内藤の入浴シーンがあることが話題に。「僕が所属している事務所はNGがないんです。 入浴シーンOKの事務所なんですよ(笑)。ただ、あのシーンは僕の裸をお見せするということだけではなくて、ちょっと意味があるシーンになっております。旅番組では、僕の裸を見せるために入るんですけどね…」と、さりげなく見どころに挙げた。また、「温泉が熱いんですよ。ドラマは映っている時だけが入っているわけじゃないので、これがなかなか難しくてですね。助監督さんに入ってもらって、僕の入る位置決めをしていただいて、だいたいこの辺りで入るぞって。テストをしてから本番になるんです。それ以上やっていると、湯あたりしてしまって…(笑)」と、入浴シーンの苦労も振り返った。

 最後に、ドラマが旅情サスペンスということで、今後行ってみたい場所を問われると「実は、僕の中で10カ所ぐらい決まっていまして(笑)。でも、『言うな』と言われているんですよ」と不満げ。その理由は「例えば、遠い島とかを挙げると、視聴率的にどうなのかという議論になるんです」と事情を吐露。今回の山形ロケを回顧し、「山も海も出てくるんですが、今回は若干山寄りなんですよ。なので、今度は海に近いところに行きたいです。例えば、小豆島や佐渡島とかね。でも、いろいろな問題があるんでしょう。一応、行きたいと言うんですよ。毎月でも行きたいって。するとね『旅番組じゃないんだからね』と言われちゃいます(笑)」とやんわりと断られたことを明かした。

 それでも行きたいところや希望があるらしく、「日本は非常に素晴らしくて、いっぱい島もありますし、もっと山の中でもいいですね。 今回は、作品を通して山のよさみたいなものが伝わると思います。周りに海があるんですけど、山の中に抱かれたという感じがあるんですよ。今回はそうだったので、次はもっともっと海に関わるところへ行ってみたいと思いますね」と話し始め、「実は、一番遠いところで、沖縄と言ったんんですよ。そうしたら『ちょっと…』と首をかしげられました(笑)。予算なのか、視聴率なのか分からないですけど…。沖縄を挙げたら、『沖縄ですか?』と言われて、なんかちょっとアレだったので、もう少し近い島でもいいんですけどね…」とぼやきながら、楽しい取材会は終了した。


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