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「虎に翼」伊藤沙莉と“両親”石田ゆり子&岡部たかしが集合。「沙莉ちゃんは夢と希望がいっぱい詰まったボールみたい」2023/10/28

「虎に翼」伊藤沙莉と“両親”石田ゆり子&岡部たかしが集合。「沙莉ちゃんは夢と希望がいっぱい詰まったボールみたい」

 NHK総合ほかで2024年春にスタートする連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜午前8:00ほか、開始日未定)の取材会が開催され、ヒロイン・猪爪寅子を演じる伊藤沙莉をはじめ、母・はる役の石田ゆり子、父・直言役の岡部たかし、制作統括を務める尾崎裕和氏が出席した。

 「虎に翼」は、日本初の女性弁護士で後に裁判官となった三淵嘉子さんをモデルにし、道なき道を切り開き、迷える子どもや追いつめられた女性たちを救っていく法曹たちの物語。骨太なストーリーを追いながら、事件や裁判が見事に解決されていく爽快感を一緒に味わえる極上のリーガルエンターテインメントだ。

「虎に翼」伊藤沙莉と“両親”石田ゆり子&岡部たかしが集合。「沙莉ちゃんは夢と希望がいっぱい詰まったボールみたい」

 モデルとなった人物・三淵さんの印象を問われ、伊藤は「三淵嘉子さんの本を読んだり、いろいろなお話聞かせていただいていて、すごくカッコいい人だなと感じました。法律に関する方なので、堅いイメージがあるかもしれないですが、三淵さんご自身の人生、プライベートの部分は結構面白い方なので、そういうところもちゃんと演じられたらいいなと思っていました。撮影が始まってからまだ日が浅いですが、台本にも寅子の人生がポップに描かれているので、とても楽しんで見られる作品になっています! 三淵さんのすてきな部分が影響しているのかなと思います」と感想を述べた。

 撮影に入って“朝ドラらしい”と感じたところについては、「ここまで長い期間、1人の人を演じさせていただくこともないですし、その人の人生を長い時間描かれたものに出たこともないので、そこは大きく違うなと思います。先に6週の撮影をすることになった時は、後で1週を撮影することを考えて計算するのが、ほかの作品にはない戦い方なので、新鮮で楽しいです」と明かした。さらに、17年放送の連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK総合ほか)で伊藤が演じた安部米子にも触れ、「成長していく過程を見せるというよりは、“一方その頃”という感じのポイントで出ていたので、その時の楽しみと、長く演じさせていただける楽しみは、また全然違うのかな」と話した。

 寅子の父を演じる岡部は、作品のオファーをもらった際に「マネジャーから、『まだちょっと分かんないんですけど…』という状態で話を聞いて、本当に信じられなくて。監督に喫煙所でこっそり聞いたら『ほんまやで』と言われて、さらに奥さんが石田ゆり子さんと聞いてものすごく驚いたことを覚えています。今もちょっと緊張が解けていない感じで、撮影が進んでいます」といまだに緊張しながら撮影に挑んでいることを告白。

「虎に翼」伊藤沙莉と“両親”石田ゆり子&岡部たかしが集合。「沙莉ちゃんは夢と希望がいっぱい詰まったボールみたい」

 一方、母を演じる石田は「私は朝ドラ出演が初めてなのですが、子どもの頃からずっと家族で見てきて、テーマ曲を聴くだけで、その時の空気がよみがえるような存在なので、大変うれしかったですね。『ついに来た!』という感じです。さらに、沙莉ちゃんがヒロインと聞いて、とってもうれしかったです。岡部さんももちろんうれしかったです(笑)。撮影をとても楽しみにしていました」と喜びをあらわにした。

 共演者が誰に決まるのかを何度もスタッフに尋ねていたという伊藤は、「両親を演じるのが、ゆり子さんと岡部さんと聞いて、飛び上がりました。とてもうれしかったです。お二人とも、共演経験がなく、テレビや作品を通して見ていた方々だったので、お芝居を一緒にできていることがとっても楽しいですし、まだ撮影が始まったばかりなので、早く長いシーンを撮りたいなと思ってワクワクしています!」と期待を寄せた。

 撮影で印象に残っていることを質問されると、岡部は「本読みの時は初めての方もいっぱいいるので、毎回緊張するんですけど、沙莉ちゃんは目を見てセリフを言ってくれて、『いい娘を持ったな』と思いました」と本番が始まる前から好印象だったそう。それに対し、伊藤は「普段の寅子は、お母さんに怒られて、お父さんが優しくしてくれるんですけど、昨日は両親ともに喜んでるシーンがあって。2人の喜び方が本当にラブラブに見えて、寅子としては複雑なシーンだったんですけど、伊藤としては自分の両親だったらとても幸せな子どもだなって思いました」と、両親役の2人への愛を語った。

 また、石田は「昨日、第1週の希望になるシーンを撮ったんです。トラちゃん(寅子)が、お母さんの望んでいる方向には絶対行きたくないんですが、お母さんとして何がなんでも止めなきゃいけないわけです。どんなに夢があっても、現実はそんなに甘くないって止めるお母さんと娘というシーンを撮って、それがまた仲良しなんです。あれは結構痺れました。ぜひ楽しみにしていてください」と呼び掛けた。

 岡部から「声が魅力的」と太鼓判を押された伊藤は、「本当にうれしいですし、ありがたいです。そういうふうに言ってくださったり、感じてくださる方がいてくださるおかげで、ここに立っていられるので。声は変えようがないので、悩んでいた時期もありました。前回の会見の時に言ったと思うんですけど、母から『あの声が朝から嫌だ』というような感想を書く人が絶対にいるから、それは落ち込まなくていいと言われていたので。そうやって、お芝居を一緒にやっている、お相手の方が聞いて不快感がなかったら、一番うそれだけで十分です」と感謝の思いを伝えた。

 さらに、石田は「沙莉ちゃんは、夢と希望がいっぱい詰まった、弾んでいるボールみたいものがパーンって飛んでくる感じですね。いろいろな俳優さんとお芝居をしてきて、自分の中で完結している方も多い中で、沙莉ちゃんはぶつかってきてくれる。なので、私たちも刺激されて、いい芝居を返せるんです。そういう力を持った人だなと尊敬しております」とベタ褒め。

「虎に翼」伊藤沙莉と“両親”石田ゆり子&岡部たかしが集合。「沙莉ちゃんは夢と希望がいっぱい詰まったボールみたい」

 家族になるために「思いきって石田さんを抱いてみました」という岡部は、「そういうコミュニケーション、大事かなと。お芝居上だからできることなんですけど、そうやって思い切って、『それはやりすぎやで』っていうこともやっていくことも大事かなと思っています」と役づくりについて語った。

 国民的なドラマでプレッシャーを感じているという伊藤だが、「どういうふうに映るのか、どういう印象を持たれるかは、すごく気になりますし、クランクインする前は緊張していました。ですが、今はとにかくこの作品を楽しんでいただくことが何より大事だと思います。この作品を愛して、大事に寅子を演じることで、皆さんに伝わると思うので、楽しんでいただけたら一番いいかな」と、朝ドラへの率直な思いを口にした。


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