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「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす2026/04/25 12:00

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

 この転校生、何かがおかしい――世界中を熱狂させたタイの人気ドラマの日本版リメーク「転校生ナノ」が、FODで4月24日から独占配信スタート!

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 本作は、頭脳明晰(めいせき)で美しく、不敵な笑みを浮かべる謎の転校生・ナノが、教師や生徒たちの欲望や嫉妬、疑惑や執着といった負の感情を呼び起こしていく禁断の学園ミステリー・スリラーだ。

 謎が謎を呼ぶ数奇な転校生・ナノを本作で俳優デビューとなる新星・仲島有彩が演じ、六つのエピソードの監督を堤幸彦氏、熊切和嘉氏、韓国のユ・ヨンソン氏、畑中みゆき氏といった4人のトップクリエーターが務めることでも話題を集めている。

 そこでTVガイドWebではナノを演じた仲島と4人のクリエーターのスペシャル対談を実施。第1弾は仲島とepisode1「特別レッスン」を担当した堤幸彦監督を直撃し、名門私立女子校を舞台に、ナノの登場によって生徒たちから絶大な信頼を集めている理想の教師の汚らわしい裏の顔が暴かれていく物語の撮影秘話を聞いた。

――episode1「特別レッスン」では、ナノの特異なキャラクターと主演の仲島さんの魅力を印象づけなければいけなかったと思います。堤監督がその点において演出で心がけられたことを教えてください。

 「まあ、タイ版のオリジナルがある作品ですからね。日本のドラマや映画のお芝居は割と人懐っこいテイストなので、初めのうちはライトな感じで見せておいて、後からそれがゾッとなるようなアレンジを加えたりはしましたが、仲島さんがナノの怖さと強さをどれだけ体現してくれるのかが、とにかく本作の鍵。そこに期待もしたし、心配もしたけれど、そんなことは全く杞憂でした。この人は全く物怖じしないですから」

仲島 「(物怖じ)してます、してます(笑)」

 「いろんな新人の方とお会いしますけど、最初にお会いしたときから堂々とされていたから、そこがナノとリンクしたし、タイ版と十分戦えることが分かりました」

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

――仲島さんはこのepisode1の面白さはどこにあると思いますか?

仲島 「視聴者の方がこの作品で初めてナノと出会うので、彼女がどんな女の子か分かってもらうための工夫がいっぱいされているんだろうなと思って。このepisode1だけ(ほかのエピソードではクールな)ナノがゲラゲラ笑うし、髪を指にくるくる巻きつける彼女の癖も印象に残ります。そんなナノの要素がたくさん散りばめられているのが一番の魅力だと思います」

――そんなepisode1を、堤監督は全6話の最後に撮影されたそうですが、なぜ最後だったんですか?

 「それを聞きますか?(苦笑)。いや~、『先頭バッターで最初に撮りました』って言いたかったんだけど、私がインフルエンザにかかって、打席に立てず、ほかの監督の皆さんに謝り倒して最後に回してもらったんです。それこそ、彼女の芝居も熟しきったところで撮ったから、そりゃあ、いい球も投げるわけですよ。そんな秘密もございますが、仲島さんはNGをほとんど出さない。この作品では間合いとか目線、目つきが非常に重要なんですけど、それも全部分かっているから、ストレスを全く感じなかったですね」

――episode1のナノはほかのエピソードよりぐいぐい攻めていて、淫らなレッスンを強要するテニス部の顧問・向井聡(八神蓮)に「いいんですね? もう戻れないですよ」というセリフも印象的でした。仲島さんは先生と対峙(たいじ)するお芝居はいかがでしたか?

仲島 「私が撮影で一番印象に残っているのは、先生とコイントスをするシーンですね」

 「間違えたんだよね、あれ(笑)」

仲島 「そもそもコイントスができなかったんです(笑)。その焦りもあったんですけど、あれが最後の撮影だったから、軸がブレないナノを保ちつつ、先生がどれだけ酷い人間なのか分かってきたときの怒りを、そこに若干入れたいとも思って。そんな最後の集大成のナノを見せることができたから、あの撮影がとても印象に残っています」

 「あのシーンは、本当は普通にコインをトスして、手の甲でパンッて裏か表かを見せる予定だったんだけど、コインが向井先生にバーンって当たってしまって。そっちの方が面白いから、これで行こうということになったものの、ちょうどいいタイミングでカラカラカラって笑ってもらうのが難しかったですね」

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

仲島 「私は最後の『マッチポイントです、先生!』って言ってからの高笑いもしんどかったです。オリジナルのナノの笑い方が本当に狂気じみていたから、本当に50~60回ぐらい見て、“どんな笑い方をしたらいいんだろう?”って考えました」

 「裏ではなかなか地味に研究されていたんですね(笑)」

仲島 「コツコツ勉強して現場に行ったんですけど、いざ撮影が始まったら忘れてしまって。なのでもう、今起きている状況を楽しもうと思ってやりました。タイ版があまりにもスゴ過ぎるので、どうだったかな? って心配ではあるんですけど(笑)」

 「いや、全然負けてないですよ!」

仲島 「頑張りました(笑)」

――episode1にはナノの素顔や内面がちょっとだけ見える瞬間もあります。

 「仲島さんは虚無なセリフも普通に話すことができるんです。普通なら怖そうにしゃべったり、相手を見下すような話し方をさせるのが正当な演出だと思うんですけど、この人は一本調子でずっとしゃべっている方が怖いから、それを通してもらっただけなんですけどね」

仲島 「でも、テニス部の田辺詩織(日山和子)と廊下で何げない会話をしているときは、純粋に友達だと思いながら会話をするようにして。最後の屋上のシーンでは詩織に答えは言わず、選択肢を与えて彼女に考えさせるような話し方をしました。そこは優しさではないですけど、ほかのナノとは違うアプローチを心がけましたね」

 「考えてるね~(笑)。知らなかった」

仲島 「ただ、詩織を演じられた日山和子さんがお芝居のお上手な方だったから、ナノが詩織を引き込まなきゃいけないのに、私が逆に引き込まれてしまわないかという心配もありました。でも、本当にお上手だったから吸収させていただくことも多かったし、安心してナノでいることもできて、結果的にすごくいいシーンになったと思っています」

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

――そんな仲島さんがこのepisode1で最もハードルが高かったお芝居は?

仲島 「泣くシーンですね。泣くお芝居って試されているような気がするし、重要なポイントですけど、一貫してブレないナノが先生の世界に引き込まれて自然に涙を流すあのお芝居は難しかったです。あれが一番の難関でしたね」

 「でも、あれも一発OKだよね?」

仲島 「ただ、ドライアイの私は、そのせいでほかのシーンではNGを出しちゃって(笑)。ナノはずっと目を見開いた状態のままほほ笑んでいなきゃいけないのに、ドライアイに耐えられてなくて泣いちゃうことが何度かありましたから」

 「じゃあ、さっきの泣くシーンが一発OKだったのもドライアイだったからなのか!」

仲島 「いやいや、それは違いますけど、実は私、高いところもあまり得意ではなくて……」

 「言ってよ!」

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

仲島 「だから、屋上の端を歩くシーンは本当に怖くて怖くて(笑)。ハーネス(転落防止器具)をつけてくれたスタッフさんの手をずっと握って、ビクビクしながら歩きました」

 「そんなの1ミリも分からなかった。僕の場合は現場ではなく、ちょっと離れた場所でずっとモニターを通してお芝居を見ているから、それで気付かなかったのかもしれないけれど、脅えているのが分からないのはやっぱりスゴいですよ」

仲島 「怖かったです、本当は」

 「それは申し訳ございませんでした(笑)」

――最後に、これからepisode1をご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いします。

 「美しくてミステリアスな、ナノというとんでもない転校生が日本にもいるんだよっていうところを、仲島さんがシリーズ6作品を通して作り出した世界観とともに楽しんでほしいと思います」

仲島 「このシリーズは6作品すべての話にご覧になる方々が自分のことのように感じたり、普段の生活と重ね合わせられるところが絶対にあると思います。なので全話を見て、自分がどれに当てはまるのか探してもらえたらうれしいですね」

【プロフィール】
堤幸彦(つつみ ゆきひこ)
1955年11月3日生まれ。愛知県出身。「池袋ウエストゲートパーク」(TBS系)をはじめ、映画、ドラマ、舞台と幅広く多くの話題作を手がける。近作はFOD「ゲート・オン・ザ・ホライズン~GOTH~」ほか。唐沢寿明主演映画「ミステリー・アリーナ」が5月22日公開。舞台「ノッキンオン・ロックドドア THE STAGE」が11月から上演予定。

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

仲島有彩(なかじま ありさ)
2005年9月30日生まれ。神奈川県出身。高校生の時に横浜中華街でスカウトされて現事務所に所属。特技は英語(アメリカ留学経験あり)、暗記。今作「転校生ナノ」が俳優デビュー作となる。

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【コンテンツ情報】
転校生ナノ」(全6話)
FOD
episode1~3 配信中
episode4 4月27日午後8:00から独占配信
episode5 4月30日午後8:00から独占配信
episode6 5月3日午後8:00から独占配信
※episode1は無料。
※配信日時は予告なく変更になる場合あり。

<episode1「特別レッスン」あらすじ>

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

名門私立女子校。テニス部顧問の向井聡(八神蓮)は、実績と人望を兼ね備え、妊娠中の妻・早紀(仲万美)を支える理想の教師として生徒から信頼を集めている。しかしその裏では、教え子・田辺詩織(日山和子)との表に出してはならない“もう一つの顔”があった。そこへ転校生のナノ(仲島有彩)が現れる。穏やかなほほ笑みで学園に潜む闇を見抜いたとき、彼のゆがんだ本性は崩れ始める。やがてそのほころびは、向井自身を逃げ場のない破滅へと追い込んでいく。

「転校生ナノ」堤幸彦×仲島有彩が“涙”“屋上”“コイントス”第1話の裏側を明かす

取材・文/イソガイマサト 撮影/尾崎篤志(仲島有彩)

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