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内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地2026/04/16 18:00

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内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

 岡田将生が主演を務め、染谷将太が共演するTBS系連続ドラマ「田鎖ブラザーズ」(金曜午後10:00。初回は15分拡大)が4月17日から放送開始。本作の連動企画として展開される縦型ショートドラマ「D-day ~罪が消える日~」が、現在BUMPにおいて配信中だ。主演・内田慈が元刑事で検視官の桐谷千佳、共演の今江大地が正体不明の男・翔をそれぞれ演じている。

 多方面で目覚ましい活躍を見せる内田と今江。本作を手掛けた宮武由衣監督は「内田さんは細かい心理描写を丁寧に演じてくださいました。今江さんはセリフがないところの内面的な表現力が天才的。お二人とも素晴らしかったです」と、その高い演技力に太鼓判を押す。縦型ショートドラマという新しい試みに内田と今江はどのような心境で挑んだのか。撮影裏話やドラマとの連動性、共演エピソードを語ってくれた。

――TBS初の縦型ショートドラマとなる「D-day ~罪が消える日~」。オファーを受けた時はどのような心境でしたか?

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「TBSさんが地上波ドラマと連動して作る初のショートドラマということで、そのチャレンジにご一緒できることがまずうれしかったです。ドラマ『田鎖ブラザーズ』の世界観を別の角度から広げることができたらすてきだなと。それに、今回演じる千佳とは驚きの共通点があって。私と同じ“ちか”という名前ですし、年齢も同世代。千佳には神奈川県出身で市ヶ尾町の高校を卒業したという裏設定があるのですが、私も市ヶ尾町の高校に通っていたんです。だから千佳にすごく親しみを覚えましたね。一方で、今回のドラマはずっと緊迫したシーンが続くことも分かっていたので、『大変な撮影になりそうだな』と覚悟してお受けしました」

今江 「僕は普段、舞台を中心に活動しているので、今回ドラマに出られること自体が純粋にうれしかったです。その後、実際に台本を読んでみて『難しい役だな』と。僕の演じる翔は、序盤はようしゃべっているんですけど、終盤にかけて無言のシーンが増えていく。台本にも表情のト書きなど、点々(……)の表記が多くなっていくので、そこをどう表現しようかなと思っていました。また、見た目にもこだわって。翔の年齢設定は今の僕よりちょっと上ぐらい。僕は若く見られやすいので、あえてひげを生やそうかなとか。翔は生活に余裕がなさそうなので、ちょっと汚れた感じも出してみて。監督や制作部と相談し、みんなで役を作り上げていきました」

――実際に縦型ショートドラマを撮影してみていかがでしたか?

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「今作は、とにかく全部が山場。縦型ショートドラマとして『次も見たい!』と楽しんでいただけるよう、一話一話すべてに見どころが盛り込まれた展開。演者としてはとにかく“その緊張感をいかに保てるか?”が勝負だなと。一方で、全話を通して見て耐久性のあるものを目指しました。宮武監督との合言葉は『1本の長編映画のつもりで!』。撮影をぶつ切れで行うとドラマの緊迫感が薄れてしまうので、どのシーンも長回しで撮っています。その長回しの中で物語の本筋とは別にモノローグなども入ってくるので、会話のない“間”を自分たちで感じながら演じるなどすごく特殊な状況。本読みの段階から深くディスカッションをして、一緒に積み上げていく創作過程があったからこそ撮れた作品だと思います」

今江 「印象的だったのは表情や役の動きです。監督から『こういう表情がほしい』『ここはこんな動きがほしい』という指示があり、僕もそれに応えられるよう考えながら演じていました。どの作品も常に一生懸命演じていますが、お芝居には正解がないからこそ不安になることも多くて。今でも『これでよかったのか?』と思うことが多々あります。そんな中で監督が『今の表情は良かった』と褒めてくださったのがとても励みになりました。『今までの演じ方でよかったんだ』と思えてすごくうれしかったですね」

内田 「一番覚えている撮影は初日。前半の大きな山場を10回戦くらいやりまして。その日の夜はしびれましたね(笑)。でも、同時に発見もありました。例えば、縦型だから入る画角の制限がある。自分の感覚で演じてみてもモニター越しだと全然違って見えることも。だから画面を単調に見せないためにはどう動いたらいいのか監督と話し合い、撮影部と息を合わせながら、試行錯誤で演じていました。そのチャレンジを繰り返すことで、2日目以降の演じ方やドラマ作り方がより豊かになった気がします」

――お二人は今回が初共演とのことですが、お互いの印象を聞かせてください。

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「最初は『話しかけてもいいのかな?』みたいなオーラを感じて(笑)。でも、クランクイン前にリハーサルがあって、2シーンくらいやったら急に打ち解けてくれて。突然ちょけ出したり(笑)」

今江 「ご迷惑をおかけしました(笑)」

内田 「いえいえ(笑)。ホッとしました。でも、私は本番直前までおしゃべりしていて一気に切り替えるというのがあまり得意ではなくて。一度集中を切ってしまうと立ち上げに時間がかかる。今作は私が演じる千佳がいかにリアリティーのある緊張感を持っているかが作品の肝だと思っていたので、『撮影に入ったら、この人は近くに置いちゃいかんな』と思っていました(笑)」

今江 「確かに、僕は直前の一瞬さえ集中できたらすぐ芝居に切り替えられますね」

内田 「俳優のタイプっていろいろありますよね」

今江 「そうですね。でも今回の撮影は正直楽しかったです。確かに朝から夜まで難しいシーンが多かったですし、撮影と同時期に舞台の稽古もやっていたので大変ではありましたが。楽しかったんですよね、ホント。あ、内田さんの印象でしたね(笑)。内田さんは一貫して真面目な方だなと。そして芝居がやりやすい。撮影期間中、僕は内田さんの存在にずっと救われていました」

――本作には黒木瞳さん、神保悟志さんも出演されています。

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「お二人とも初めましてだったのですが、黒木さんは本当にお美しくて。奇麗で気高く筋の通っている黒木さんは千佳の憧れの存在である“まりえ”という役にピッタリだなと。また、作中でまりえを象徴する色が出てくるのですが、それが本当にお似合いでしたね。神保さんは本当に器の大きい方。役にご本人の優しさが乗ることで、神保さん演じるKの悲しさがより増して見える。Kと対峙(たいじ)するシーンでは、神保さんの演技を見ているだけでいろいろな感情が湧き、自然と涙が出てきました。あらためて神保さんはすごい俳優さんだなと思いました」

今江 「僕もお二人とも初めましてで。黒木さんは本当にお奇麗な方。ただ、最初はやっぱりレジェンドなのでちょっと怖くて。黒木さんと一緒の時はとりあえず後ろで真面目に控えておこうと思っていました(笑)。そんなある日、撮影で黒木さんが豆大福を差し入れてくださって。僕は和菓子好きなんですけど、その豆大福がとにかく初めて見るぐらい大きい。黒木さんに『めっちゃおいしかったです』と伝えたら、『あれ、大きかったよね』って笑ってくださったんです。話してみて気さくな方だと分かりました。あとは笑顔がめっちゃかわいい。思わずメークさんに『黒木さんってかわいいですよね』ってずっと言っていました(笑)」

――神保さんとの共演はいかがでしたか?

今江 「神保さんは優しい方です。そして本当にカッコいい。僕は人見知りなので一緒におる時、ずっと黙ってたんですよ。どうしようって思っていたら、神保さんがいろいろ話題を振ってくださって。そこから打ち解けて仲良く話せるようになりました。神保さんは立ち姿や表情からも雰囲気が出ていて、僕もああなりたいなと。あと神保さんも僕と同じく本番直前まで普通に話すタイプで。シリアスなシーンの撮影でも、本番に入るまでいろいろ話してずっと2人で笑っていました。とても楽しかったです!」

――豆大福の話が出てきましたが、今回の撮影は食事がとても充実していたと伺いました!

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「ケータリングがどれも本当においしくて! 特に印象に残っているのは、おでん。制作部が『おでんやってます』と手書きの看板を貼って、一人一人によそってくれて……。屋台みたいで楽しかった。それから、お弁当を温められるようにわざわざ外に電子レンジを設置してくれたり。ハードな撮影だったので、温かくておいしい食べ物は本当にうれしかったです。制作部の愛情をすごく感じました。あとは海鮮丼。私がマグロ好きという情報を制作部が聞きつけて出してくれました。そういうお心遣いに本当に支えていただきました」

今江 「印象に残っているのはラーメンの屋台。僕はラーメン好きなのですが、そもそも撮影現場でラーメンはめったに出ない。しかも現場にお店の方を呼んで、その場でスープを温めて、麺をゆでて……ということ自体珍しいと思うんですよ。実はラーメンが出る前日、制作部から『明日いいことあるよ』って事前予告があったので、『もしかしたら……』とは思っていたんですけど(笑)。まさか本当に出るとは思わなかったので、すごくうれしかったですね。味もガッツリとニンニクが効いていて(笑)。すごくおいしくて体に染みました」

――骨太なストーリーとは裏腹に、現場は和気あいあいとしていたんですね。

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「朝から晩まで2週間、ものすごくハードだったからこそ、どんどん連帯感が上がっていって、士気が高まっていって……。しんどい時こそ一丸となれる優しく素晴らしいチームでした。今回は最高4カメで撮っていて。勢いあるのシーンを作るために、同じシーンをあらゆる角度で撮っていたんですね。ある時、撮影部の4人が部屋の片隅にものすごくギューっとなっていて(笑)。『◯◯さん、あっち行ってよ』とか、やりとりが面白くて。私は、集中したりセリフをブツブツ言いながら、チームの穏やかさに癒やされていました。そして何より、監督の宮武さんの熱量が求心力でした」

――いつでも見られるのが縦型ショートドラマの魅力ですが、本作はどのタイミングで見るのがおすすめですか?

内田 「それぞれの楽しみ方があると思いますが、私のおすすめは一気見。このドラマはとにかく勢いのある作品なので、時間がある時にじっくり一気見すると、より面白く感じられると思います」

今江 「僕は朝より夜の方がいいかなと。緊迫したシーンが多いので(笑)。ちょっとゆっくりできる時とかもありですね」

内田 「確かに。通勤時間だと続きが気になっちゃうしね(笑)」

――内田さんは「田鎖ブラザーズ」にも出演します。

内田 「『田鎖ブラザーズ』での千佳は、仕事時の姿しか描かれていないんです。一方で、『D-day~罪が消える日~』では彼女の私生活が映し出されていて。千佳は頭の良い人で、仕事ができます。一方で、本人のベースのキャラクターは柔らかくほのぼのとしていて。彼女の中で、無意識にバランスを取っているが部分があるのかもしれませんね。『D-day』では千佳の検視官としての正義感の強さも見どころ。持ち前の頭の良さで、場面場面で必要に応じてモードのチャンネルを変えながら難曲に立ち向かいます。だから『田鎖ブラザーズ』と『D-day~罪が消える日~』では千佳の性格が全然違って見えるかもしれません。ただ、それは彼女の多面性ゆえであり、私もそこを意識して演じています。視聴者の皆さんにその部分も楽しんでいただけたらうれしいです」

――最後に視聴者へメッセージをお願いします。

内田慈×今江大地、「D-day ~罪が消える日~」で挑む“縦型ショートドラマ”という新境地

内田 「本作と『田鎖ブラザーズ』は同じ世界線の全く異なる物語。片方ずつでももちろん面白いのですが、同じ世界線の話だからこそ両方見るとより深くドラマを楽しめます。また、両編でとても重要な共通キーワードが出てくるのでそこにもぜひ注目して見ていただきたいです」

今江 「このドラマは登場人物それぞれに過去があって。初めは『普通そうな人なのになんでこんな行動をしているんだろう』『まさかそんなことしてないよね』と思うはず。でも、物語が進むにつれてどんどん彼らの背景や真実が明らかになってくる。僕はそこがこのドラマの面白さだと思いますし、皆さんに見てほしいなと思っています」

【プロフィール】
内田慈(うちだ ちか)
1983年3月12日生まれ。神奈川県出身。映画「ぐるりのこと。」(2008年)でスクリーンデビュー。近年の主な出演作に、「お別れホスピタル」(24年/NHK総合ほか)、「放課後カルテ 2025秋」(25年/日本テレビ系)、映画「金髪」「ナイトフラワー」(ともに25年)、「災 劇場版」(26年)など。教育番組「みいつけた!」(NHK総合ほか)では声で出演中。連続テレビ小説「風、薫る」(NHK)に出演。

今江大地(いまえ だいち)
1995年11月6日生まれ。京都府出身。舞台を中心に活躍する。最近の主な出演作に舞台「いつかアイツに会いに行く」「君に似合う花言葉」(ともに25年)、ドラマ「ラーメンD 松平國光」(25年/日テレプラス)などがある。事務所初のショートドラマプロジェクト「いちについて!」が現在配信中。4月からは舞台「俳優企画Vol.2」が大阪・東京で公演。

【番組情報】
「D-day ~罪が消える日~」
(全50話)
BUMP
3月28日から配信中

取材・文/TVガイドWeb編集部

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