倉悠貴、「夫婦としての形や成長のドラマ」――「ある日彼女のパンティーが、」2026/05/22 06:30

倉悠貴さんが主演を務めるドラマ「ある日彼女のパンティーが、」(午後11:00)が5月31日にNHK総合で放送される。同作は、日本放送作家協会とNHKが共催する「創作テレビドラマ大賞」の第49回大賞を受賞した加藤予備さんの作品を映像化。真っすぐすぎて周りから一風変わった人に見られる夫・想太(倉)と、山下美月さんが演じる漫画家を目指す妻・優衣の夫婦を中心に、優衣のパンティーをめぐるひょんな出来事から起きる大騒動が、2人の関係を変化させていく姿を描く。
今回は、NHKドラマ初主演の並木想太を演じる倉さんにインタビュー。妻役・山下さんとのエピソードから、自身の私生活のことなどをたっぷりお聞きしました!
――初主演おめでとうございます! オファーをもらった時の感想をお聞かせください。
「撮影期間も8日ほどでしたので、突然始まって、すぐ終わったような感じでした。創作テレビドラマ大賞という、素晴らしい作品をたくさん生んでいる賞のことは知っていました。ですが、『ある日彼女のパンティーが、』と、タイトルを聞いて、『なんだこれは!』と感じました。気になるなというところから、脚本を読ませていただいて、題名のインパクトはあったんですが、パンティーが出てくるのは前半だけで、後半は夫婦としての形や成長のドラマだなと感じて、ぜひやりたいと思いました」

――演じる想太というキャラクターについて、どのように感じましたか?
「難しいなと思いました。まずは、見る人によっては様子がおかしいと思う人もいるかもしれないですが、そうではなく、一つの個性として捉えていただきたいなと思います。その上で、非現実的なキャラクターにはしたくなくて……。そういう存在ではなく、自分も身振り手振りが多かったり、歩き方が変だと言われたこともありますし、個性として演じるように心がけました」

――そんな想太を支える妻・優衣を演じられた山下さんの印象を教えてください。
「映画でも共演していて、山下さんもオファーを聞いた時に『やりたい!』って言ってくれて。撮影期間も短かったので、共演経験のある山下さんが妻役で、やりやすかったです。あとは、すごく真面目でした。何を書いてあるんだろうっていうくらい台本にびっしりメモがあって。同年代で刺激を受け合いながら、信頼できる俳優さんです」

――山下さんとの夫婦のシーンで、印象に残った場面はありますか?
「お芝居の中にめちゃくちゃモノローグが挟まるんです。モノローグ中の表情とかも、忘れちゃうことが多くて……。一つ一つのモノローグが長いので、そこで2人の表情が変わっていくのが今作の面白いところです。例えば、想太が冗舌に優衣に話そうとするシーンがあるんですが、そこで優衣のモノローグが挟まるので、表情で間を埋めないといけなかったので難しかったですね。でも、楽しいシーンになりました」

――想太と優衣の夫婦関係は、倉さんからどう映りますか?
「何か言葉にせずとも、分かり合っている感じがいいなと思いましたし、言いたいことをお互いで言い合えて、解決できる夫婦の関係性はすてきだなと。あと、2人のやりとりがすごくかわいかったです」

――夫婦を演じる上で、想太と優衣はどのような夫婦設定があったのでしょうか?
「2人の出会いとかも本編では描かれていない細かな設定があったんです。たしか、結婚して5年の夫婦だったと記憶しています。想太は元々、しっかりとした会社に勤めていたんですけど、彼の個性の影響で人間関係の部分でいろいろとあったみたいなんですよね。それが原因で傷ついて、休職をすることになり……。でも優衣は、想太の個性を嫌がるのでなく、受け入れてくれました。想太は専業主夫として、『どこのスーパーが安い? 高い?』みたいに10円単位で細かく見るような人のイメージです」
――今作に限らず、台本を読んだ時にご自身で設定を作られて作品に臨まれるんですか?
「作品によりますが、こういう人なのかなっていう解釈は自分でしつつも、まずは台本に書かれていることをしっかり演じるというイメージでやっています。あとは、行間を大切にすることですかね。今作に限らず、このセリフはこういうふうに言っているけど、『本当は嫉妬の表れだよな』だったりとか、『愛情の表れだよな』みたいな、そういうところは意識しながら演じることが多いです」
――入念な準備をされているんですね。劇中では『パンティー』というセリフも多く、コメディーを演じる上で難しいことも多かったのでは?
「1人でセリフを言っている時は難しかったですね。普段は独り言が多いタイプなんですけどね(笑)。日常を描いているドラマなので、どの程度のボリュームでこのセリフは言うべきなのかというのが難しかったです。パンティーを追いかけるシーンがあるんですが、そこは必死さが伝わった方が面白いですし、想太の個性をうまく伝えられるように大切に演じました」

――作中に想太が頭にカメラを着けて日常を記録するシーンがありますが、倉さんが実際に記録してみたい方はいらっしゃいますか?
「実は、想太っぽい人が友達に1人いまして、その友達がやりそうだなって思ったんですよ。かっこよくて、優しい良い子なんですけど、突発的に1人旅とかに出かけたりして。突然、『カメラ着けた!』とか言いそうなんですよね。参考になるかもしれないと思って、その友達を少し意識したりしました」
――大切なご友人がいるんですね。友達と過ごす時は素の倉さんだと思うのですが、ご自身が思う“倉悠貴像”とのギャップを感じることはありますか?
「ありますね。最近は、ドラマ以外にもバラエティーや情報番組に出演することがあるんですが、後からオンエアを見て、『うわ、なんか変なこと言ってる』っていうのが結構あって……。映像を見て、リアクションを取っている時とか毎回同じような仕草をしているなと気づいて、そこで初めて自覚しました(笑)」
――それまでは、ご友人などから指摘されるということはなかったのですか?
「思い返すと、『変だよ』って言われる時もありました。以前、ベランダでハトに巣を作られたことがあったんですけど、そこからハトが苦手になってしまって……。そこで、『ハト料理を食べたら克服できるんじゃないか』と思って食べに行ったんですよ。僕としては普通の行動だったんですけど、『独特だよ』って言われたことがあって。なので、想太と同じように頭にカメラを着けることも面白そうだなって思ったんですよね。だから、すんなり役に入れたのかもしれないです(笑)」
――ご自身に近い役なんですね。そんな想太は作中で成長していきますが、倉さんがレベルアップしたいことはありますか?
「26歳になりまして、気付けばもう30歳も近くなったということで、俳優としてはまた一つレベルアップしていきたいなと思っています。今まで以上に台本を読む時に、『セリフを覚える』『感情を読む』だけではなく、自分だからこそできるオリジナリティーのあるお芝居を考えるようにはなりました」
――私生活ではいかがですか?
「早起きするようになりましたね。自分の生活を大切にといいますか、丁寧な暮らしとまではいかないですけど、1人暮らしの男って、結構だらしない生活になりがちじゃないですか。僕だけかもしれないですけど(笑)。例えば、『洗濯物をためない』だとか、『洗い物をすぐにする』、『掃除機も3日、4日に1回はかける』っていうような、ちょっとずつ大人になろうという努力はしています」
――最後に今後の役者として挑戦してみたいことと、今作への思いを教えてください。
「もちろん大きな作品もやりたいですし、でも、『この役はめちゃくちゃ自分に合っている』っていう作品を1年に1本、2本と増やしていけたらいいなと思います。自分に合っていて、挑戦になるような作品に出合えればいいなと思いますし。真に面白いなって心から思える作品……、僕にとっては、この『ある日彼女のパンティーが、』はそういう作品でした。今後も増えたらいいなと思っています」
――ありがとうございました。楽しみにしています。
【プロフィール】
倉悠貴(くら ゆうき)
1999年12月19日生まれ。大阪府出身。2019年に「トレース〜科捜研の男〜」(フジテレビ系)で俳優デビューし、2021年にはNHK連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合)で、主人公の弟役を演じて注目を集める。現在放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合)では、黒田官兵衛役で出演が決まっている。
【番組情報】

第49回創作テレビドラマ大賞「ある日彼女のパンティーが、」
NHK総合
5月31日
日曜 午後11:00~11:45
取材・文/S.Kirinuki
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