宮崎美子の語りで届ける“70年目の水俣” BS12が追う、記憶を未来へつなぐ人々2026/10/20 17:30

BS12では10月18日に、「水俣病」の公式確認から70年を迎えた熊本県水俣市の今を見つめるドキュメンタリー、BS12スペシャル「水俣アイデンティティ ~70年目の記憶と継承~」を放送した。語りを務めたのは、熊本県出身の俳優・宮崎美子。
水俣病が公式確認されたのは、1956年5月1日。チッソ水俣工場から排出されたメチル水銀が食物連鎖の中で魚介類に蓄積し、それを食べた人々の神経系に深刻な障害をもたらした。その被害は胎児にも及び、これまでに認定された患者は3,001人。今なお、病とともに生きる人々がいる。
水俣病とともに生きる人々の「今」

その一人が、水俣の山中で狩猟や養蜂をし、きのこやたけのこなど山の恵みを採って暮らす無田茂さんだ。50代になって水俣病を発症し、手足のしびれなどの症状が現れた。自然とともに生きる無田さんの日常から、長い年月を経ても続く水俣病の現実が見えてくる。
水俣病が残した影響は、健康被害だけではない。標高500mを超える山の上で茶園を営む天野茂さん・浩さん親子は、農薬や肥料を使わず、海外でも高い評価を受ける和紅茶などを生産してきた。しかし、その歩みは、水俣という地名に向けられた偏見や風評との闘いでもあったという。
また、母親の胎内でメチル水銀の影響を受けた胎児性水俣病患者の永本賢二さんは、身体の障害だけでなく、差別やいじめにも苦しんできた。その経験を、現在は語り部として伝えている。
写真に刻まれた記憶を未来へ

こうした歴史を後世に残そうと、9人の写真家たちは水俣にカメラを向け続けてきた。それぞれの目を通して撮影した写真は、合わせて24万点以上。貴重な記録を保存するための取り組みを進めるなかで、写真の保管方法や写真集に収める内容をめぐって意見が対立する場面も。
一方、暮らしの中で水俣病の教訓を受け継ぐ人たちもいる。大澤菜穂子さんと弟の基夫さんは、父・忠夫さんが水俣病患者とともに始めた無農薬の柑橘栽培を守り、甘夏などの果実を全国へ届けてきた。訪れる学生には水俣の歴史を語り、基夫さんは、水俣病の記憶が刻まれた海で子どもたちにカヌーやSUPを指導。そこで起きた出来事についても教えている。
水俣の海で育つ次世代が描く未来

その海で育ち、大学のカヌー部で競技に打ち込む若者の姿も紹介。水俣の自然を原点に、新たな可能性を切り開こうとする世代は、故郷の歴史とどう向き合っていくのか。
日本の公害の原点といわれる水俣病が発生した地で、それぞれの人生を歩む人々。被害の歴史を風化させず、未来へ何を残していくべきなのか。公式確認から70年の節目を迎えた水俣の現在を通して、記憶を継承することの意味を問いかける。
【番組情報】
BS12スペシャル「水俣アイデンティティ ~70年目の記憶と継承~」
BS12 トゥエルビ
TVerで無料見逃し配信中
https://tver.jp/episodes/epk92w7gyw
キーワード
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2026年秋】TVドラマガイド
2026年の10月・11月・12月に放送する秋ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
ついにスタートした朝ドラ「ブラッサム」や石原さとみ主演「ポリティカルパン」、坂口健太郎主演「kiDnap GAME」のほか、大泉洋・山下智久出演「俺たちの箱根駅伝」、榮倉奈々&赤楚衛二「あにいもうと」、岩本照主演「真田十勇士」など、注目作品の情報が満載☆
また、BS&WOWOWの新ドラマも含め、出演者、主題歌や追加キャスト、最新のあらすじ、記者会見リポートetc.も随時更新中!
【2026年夏】TVドラマガイド
2026年7月・8月・9月に放送された夏ドラマを曜日別の一覧で見やすく総まとめ。
蒼井優「Tシャツが乾くまで」、松村北斗「告白-25年目の秘密-」、山田涼介「一次元の挿し木」、内田有紀×寺西拓人「ラストノート」、さらに、人気作の続編「VIVANT」「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」「リラの花咲くけものみち2」や、BS&WOWOWで放送されたドラマも含め、出演者、主題歌や追加キャスト、最新のあらすじ、記者会見リポートなどを掲載☆













