赤ペン瀧川、「踊る大捜査線」新作スピンオフへの思いを明かす 青島俊作との共演にも期待2026/10/09 07:00

名作「踊る大捜査線」と同じ世界線にあるスピンオフドラマとして、シーズン1(2018年)、シーズン2(19年)、スペシャル(20年)と放送されてきた「警視庁捜査資料管理室」。その最新シリーズとして BSフジ開局25周年 映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』公開記念ドラマ『踊る大捜査線 捜査資料管理室~青島俊作、空白の13年~』が10月11日より全3回で放送される。
このドラマのクランクアップ直後に、主人公の警視庁技術専門官・明石幸男を演じる赤ペン瀧川を直撃! ドラマの撮影エピソードや明石というキャラクターについて熱く語ってもらった。
青島俊作の“空白の13年”に挑む、懐かしのメンバーも再集結
──今回の『踊る大捜査線捜査資料管理室~青島俊作、空白の13年~』について、見どころなどを教えてください。
「『踊る大捜査線』の青島俊作刑事(織田裕二)って、12年公開の『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』から今年公開の最新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』の間、何をしていたのかさっぱり分かっていないんです。この13年の間、青島刑事は一体何をしていたのか? それがこのドラマですべて明かされます。『踊る~』ファンの人たちにとっては、何なら本編よりも知りたかった情報がギュッと詰まっている、そんな作品になっています。ただ気を付けていただきたいのは、明石の妄想が大分入っておりますので、全部真実かというと、そうでもないという(笑)。そこはご了承いただいて、妄想部分もあることを加味した上で楽しんでいただけたらと思います」

──野添久美子役の小橋めぐみさん、戸塚美保役の秋元才加さんらキャストの皆さんとの久々の撮影はいかがでしたか?
「以前、甲本雅裕さんが演じられた緒方警部補は、『警視庁捜査資料管理室』でも本編の映画でも同じノリでしたが、問題は川野直輝さんが演じた栗山孝治というキャラクターですよ。本編ではめちゃくちゃカッコいいんです。僕がここで出会った時は、あんな男じゃなかった……。だから今回の撮影初日に川野さんがいらした時、『本編バージョンじゃないキャラで来てくれよ。ここではもっとボケてくんないとつじつま合わないぞ』というところから入りました(笑)」
──本編とのキャラクターの違いも、このシリーズならではの魅力ですよね。
「そうなんです。その川野さんをはじめ、これまでレギュラーで出てくださった皆さんが見事に集まってくださいました。普通なら“久しぶりの共演を喜ぶ”空気になりがちですが、皆さん、ここの撮影のテンポの速さ、シビアさ、それぞれが持つセリフの量など、いろんなものを背負ってやってきますからね。『ワイワイ楽しくやろうよ』じゃなくて、『よし、やりましょう!』と全員が試合をしにきているような雰囲気でした。再会の喜び半分と、ピリッとした空気感半分……そういうのも、すごく懐かしかったですね。僕の演じる明石は、戸塚さん(秋元)には叱られ、野添さん(小橋)には弄(もてあそ)ばれ、栗山さんには振り回され……唯一、柴田(里香子)さん(向井地美音)には「柴田さ~ん」って感じで頼っているんですけど、向こうからはつれなくされてしまうという(苦笑)。本当に一方通行な思いで、皆さんとやらせてもらいました」

──今回は赤ペン瀧川も登場するということで、一人二役になりますね。
「そうですね。この企画は青島俊作の描かれていない空白の13年を描くことが一番のテーマですが、映画プレゼンターの赤ペン瀧川が新作映画を紹介するにあたって、この空白期間を埋めたいから明石に調査を依頼するという設定なんです。“赤ペン瀧川から明石に”って、マルチバースの使い方としてこんなに地味なことはないです(笑)。でも今回、自分は俳優になって良かった、映画プレゼンターをやっていて良かったと思いました。どっちが欠けてもこの企画は成立しなかったですからね。プロデューサーの亀山さん、よくぞこんな僕にオファーしてくださいましたよね。どれだけ俺のことが好きなんですか?(笑)」
──確かに、面白い企画ですね。
「今回はファンにとって知りたかった情報を詰め込んでいますし、青島さんがこれまでのシリーズで残してきた『レインボーブリッジ、封鎖できません』『事件は現場で起きてるんだ』『どうして現場に血が流れるんだ?』という名言から、明石が勝手な妄想を広げていくんですね。ふうに名言を使わせてもらえることもうれしくて。とても愛にあふれた作品になっています。ファンの皆さんからしたら『いや、その発言はそういう意味じゃない』とツッコみたくなると思います。でも明石はツッコまれてナンボですから、皆さんの期待に応えられるように一生懸命演じています」

──ドラマスタート時と比べて、明石のキャラに何か変化はありますか?
「妄想癖がひどくなっていますよね(笑)。以前はもうちょっと自制心があったし、『仕事もしなきゃいけない』という責任感も抱えていました。今回に関しては、もう一切仕事をしていなくて、全力で青島俊作のことを調べていますからね。飛躍っぷりも大分ひどいことになっていて、癖がより強くなっている感じがします」
明石幸男は“宝物”「踊る」の世界に食い込んできた
──この明石幸男というキャラクターは、瀧川さんにとってどのような存在ですか?
「一言で言うと、宝物みたいなキャラクターです。俳優を続けていくと、自分の中のターニングポイントとなるキャラクターと出会うことがありますが、明石幸男はかなりデカい意味を持ったキャラクターになってきました。もちろんシーズン1が始まった時も『すごいことが起きたな』と思いましたが、こんなにもシリーズが続くとは思っていなかったですし、あくまで『踊る~』という本編の世界観の片隅でひっそりと生きているキャラクターだったんです。それが『室井慎次 敗れざる者』(24年)に出演して、新作の『~メトロポリスを駆け抜けろ!』でも1シーンだけ出てきたりして。だんだんと本編の世界に入るようになってきて、『あれ、なんか食い込んできているぞ!?』と。さらに本編のスピンオフドラマを任せてもらえるなんて……すごい人生の階段を登っていますよね。僕が俳優としてどうのというよりは、“明石が育っている”感覚がすごくあって、とてもうれしく思っています」

──ちなみに「踊る~」本編の中で、特に好きなシーンやセリフはありますか?
「『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03年)で、銃で撃たれて倒れたすみれさん(深津絵里)を青島さんが抱きしめるシーンが最高ですね。好きなシーンはいっぱいありますが、一番と言ったらあのシーンです。ちょっと思い出してもグッとくるくらい。また、その時すみれさんが言った『私の中の弾を取って、拳銃に込めて、あのバカを撃って』というセリフが好きです。まるで小説に出てくるようなあのセリフを渡されて、あんなふうに言えるのはすごいなと、俳優目線でも思います。脚本の君塚(良一)さんも、すみれさんだからこのセリフを言わせたかったんでしょうね。双方の愛がちゃんと潤っている感じがして、あれは素晴らしかったですね」
──また「踊る~」の新作映画に明石として出演された感想を聞かせてください。
「まずその前の、室井さん(柳葉敏郎)の映画に呼んでいただいた時、すごい感動があったんですよ。室井さんと直接の絡みはないけど、電話で話すシーンがあって。以前から『踊る~』と同じ世界線だと言われていましたが、『あれは本当だったんだ』とあらためて思いました。今回の新作では織田裕二さんとの絡みはなかったんですが、このまま『踊る~』が続いてくれたら、いつか青島さんと出会える可能性もあるんじゃないかと。まぁ、明石が捜査一課に行く可能性はないと思いますが(笑)、青島さんが捜査資料管理室に来てくださるパターンならあるかもしれない。そこはちょっと期待したいですね。なので、これから君塚さんへのお歳暮の準備を始めていこうかなと思っています(笑)」

【番組情報】
BSフジ開局25周年 映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
公開記念ドラマ『踊る大捜査線 捜査資料管理室~青島俊作、空白の13年~』
BSフジ
10月11日 午後9:30~10:00
第1話:青島の空白① 2013年~2020年 湾岸署時代を調査せよ
10月18日 午後8:30~9:00
第2話:青島の空白② 2021年 捜査一課時代を調査せよ
10月25日 午後8:00~8:30
第3話:青島の空白③ 2022年~2026年 SSBC時代を調査せよ
取材・文/水野幸則
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