吉田羊主演「会社員」、NHKドラマ「3000万」チームが描くオフィス・サスペンス2026/09/14 05:00

吉田羊が、NHK総合で10月13日スタートのドラマ10「会社員」(火曜午後10:00)で主演を務めることが発表された。脚本は、NHKが立ち上げた脚本開発チーム「WDRプロジェクト」の第2期メンバーである名嘉友美氏、松井周氏、あさか友恵氏、縦谷宗氏が共同で手がける。
本作は、男性中心の企業社会を実力で生き抜いてきた50歳の会社員・宮木英理子(吉田)が、念願の取締役昇進を目前に控えた矢先、突如として匿名の脅迫文が送りつけられる。脅迫者と向き合う中で、英理子は会社が抱えるゆがみと、そこで生じる痛みに直面することとなる。誰もが自分の存在価値の証明に駆り立てられる世の中で、組織で働くことの意味と、良心の在りかを問う、生々しくもスタイリッシュなオフィス・サスペンスだ。

吉田が演じる宮木は、大手企業のコーポレートデザイン本部長で幹部候補という役どころ。勝ち気で完璧主義な幹部候補であり、自らの努力で現在の地位を築き上げたという自負を持っている。しかし、その行動力が周囲を巻き込み、時に事態を悪化させることもある。その根底には成果を出し続けなければ自分には価値がないという強迫観念が潜んでいる。
吉田は「今回、素晴らしいチームの皆さまとご一緒できますこと、大変光栄に思います」と喜びをあらわにした。また、自身の役柄について「英理子は男性優位の社会において、自身も保身や出世欲に絡め取られながら、会社員としての正義と人としての正義のはざまで揺れる主人公です」と説明し、「会社勤め未経験の私には、企業とは? というところから初めての経験で、今は、理不尽や不公平に満ちた世界と闘い、人間不信一歩手前の主人公英理子の人生を見つめる日々です」と思いをはせた。
さらに、「さまざまなことを諦めながら自分の居場所を見つけんと奮闘して来た彼女の、懸命で貪欲な生きざまは何も会社員に限ったことではなく、人と関わって生きるすべての人々に刺さる物語なのではないかとも感じます。誰しも、生きていればままならないことも多い。諦めた方の人生を思い出して後悔することもあるでしょう。けれど、舵(かじ)はいつだって私たちの手の中にある。今をひたむきに生きる皆さまの心に、このドラマが活力をお届けできれば幸いです」とメッセージを寄せた。
そして、脚本を担当する「WDRプロジェクト」は、2022年にNHKで立ち上げた脚本開発チーム。公募で選ばれたメンバーがチームライティングでオリジナルシリーズドラマの脚本を開発する。第1期では、安達祐実主演で話題となった土曜ドラマ「3000万」(NHK総合/24年)を生み出した。第2期は2025年6~10月に9人で始動し、そこから生まれた企画をベースに4人が脚本を担う。
「3000万」でも脚本を担当した名嘉氏は、「私は会社員の経験はありませんが、働くということは、多くの人にとって日々の生活と切り離せないテーマだと思っています。脚本を書きながら、私自身も何度も『働く』ということについて考えました。主人公をはじめ、登場人物たちが組織の中で揺れ動きながら、それでもどう自分の足で立とうとするのか。その姿を、最後まで見届けていただけたらうれしいです」とコメント。
松井氏も同じく「3000万」に携わっており、「前回はハラハラドキドキの面白さを追求しましたが、今回の脚本作りはそれに加えて登場人物たちの内面の変化を丁寧にすくっていくのがミッションでした」と制作意図を打ち明ける。続けて、「具体的には、4人の脚本家とプロデューサー、ディレクターと共に、会社という組織の中で働く個人の葛藤を見つめ続ける作業で、作り手側の『正しさ』や偏見も問われるような時間になりました。と、書くと重い感じもしますが、キャストやスタッフの方々のこだわりによって、登場人物たちは真面目でありつつも、応援したくなるような愛嬌をあふれさせています。ぜひご覧ください」とアピールした。
本作の原案も担当するあさか氏は、「昨年の初夏、この物語はまだ3行のあらすじでしかありませんでした。WDRプロジェクトのメンバーの皆さんと企画を練り、それから作家チームの4人、ディレクター、プロデューサーで試行錯誤しながら全8話の脚本を作り上げました。素晴らしいキャスト・スタッフの皆さんにたくさんの時間と情熱を注いでいただき、今こうしてドラマになることがいまだに夢のようです。登場人物に自分や身近な人を重ねながら、ハラハラしつつ最後まで見届けていただけたらうれしいです」と放送を待ちわびた。
ゲームシナリオライターとしても活躍する縦谷氏は、「海外ドラマのような脚本を書きたい、ライターズルームに参加したい、と夢想していたところ、その両方がかなうWDRプロジェクトを知り、そんな都合のいい話があるだろうか……と謎に不安になりつつ応募し、ありがたいことに参加がかないました」と念願だったことを明かす。本作について、「個性もバックグラウンドも異なる作り手の皆さんと多くの話し合いを重ねるなかで生まれたのが、この物語です。英理子をはじめ、組織の中でもがきながら泳ぐ『会社員』たちの姿は、誰しもの日常と重なりうるものだと思います。見てくださる皆さまの心に何らか残るものがあれば、とてもうれしいです」と視聴者へ呼びかけた。
1人の女性のキャリアと、組織を揺るがしていく極限のオフィス・サスペンスが幕を開ける。
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