「普通の恋愛」古川雄輝×長野凌大、17歳差コンビが現場で深めた信頼「気付いたら隣に座ってくる」【前編】2026/07/01 18:00

7月2日よりCBCテレビ「ドラマトリップ」枠ほかで順次スタートする連続ドラマ「普通の恋愛」(木曜深夜0:58)で、ダブル主演を務める古川雄輝と長野凌大(原因は自分にある。)。本作は、SNSをきっかけに話題となった直正也氏のBLコミック「普通の恋愛」(ナンバーナイン刊)を実写化。恋を諦めた上司と、恋を知らない部下。周囲と一定の距離を保ってきた2人が、自分たちにとっての幸せを見つけ出すまでを描く。
古川が演じるのは、過去のトラウマから人と深く関わることを避けてきた36歳の文原一良。長野は、人に恋愛感情を抱かないことを自認してきた24歳の部下・東慶伊に扮(ふん)する。映画という共通の趣味をきっかけに距離を縮め、交際1年を迎えた12歳差の恋人を演じる2人に、前後編でインタビュー。前編では、出演が決まった時の思いや役柄づくり、そして年の差を越えて現場で信頼を深めていった過程に迫った。
“繊細な悩みや葛藤”をどうドラマに落とし込むか

――まず、本作への出演が決まった時の率直なお気持ちから伺えますか。
古川 「うれしかったですね。役者として、主演を務めさせていただく作品が決まるのは光栄なことですし、何より『いい作品に出合えたな』という気持ちがありました。原作も脚本も、キャラクターの心の機微を丁寧に描いていて。一良自身が繊細で穏やかな人物なので、その内面をどう組み立てていくか考える工程も面白くて、『いい作品にしたいな』と思いました」
長野 「僕も同じく、主演が決まったことが率直にうれしかったです。ご一緒するのが古川さんだと知って、もともとテレビでずっと拝見していた方だったので、『一緒にお芝居ができるんだ』という喜びと、『自分にできるかな』という不安が最初はありました。でも、実際はとても面白かったです」
――原作・脚本を読まれた時は、どのような印象を受けましたか。
古川 「人物の内面を丁寧に描いている作品なので、読んでいる段階からもう役づくりが始まる感覚がありました。人としての繊細な悩みや葛藤がしっかり描かれていて、だからこそ、これから演じることへの期待が膨らみました」
長野 「それぞれのキャラクターに葛藤があって、その感情の動きが、関係性や時系列によって少しずつ変わっていくんです。そこを丁寧に描くべき作品だなと最初に思いました。演じるのは難しそうだなと感じましたが、その内側の部分をきれいにドラマへ落とし込めたら、すてきな作品になるだろうなと。すごく楽しみでした」
「だいぶ“東”に似ている」役と自分、そして役づくり

――それぞれの役柄について。ご自身と重なる部分や、共通点を感じるところを教えてください。
古川 「一良は、人目を非常に気にするキャラクター。相手がどう思っているか、周囲をうかがってしまう。そういう部分は重なるのかもしれません」
長野 「僕が演じた慶伊は、あまのじゃくなんです。本当にしたいことを周りに見せられない。そこは自分に似ています。慶伊は、一良に見せる顔と、ほかの人に見せる顔がだいぶ違うんです。僕も人と仲良くなるまでに時間がかかるタイプで、打ち解けてからは人が変わったようにしゃべれるようになる。そういうところは似ているなと思います」
古川 「長野くんはだいぶ“東”に似ていると思う。一見クールに見えて、実はちょっと違う」
長野 「本当ですか? ……確かに古川さんも、最初、初対面の時は緊張して全然お話しできなかったんですけど、撮影を重ねるごとに、僕からめっちゃ話しかけるようになりました」
古川 「(笑)。話しかけられています」
――役づくりの面で、特に意識されたことは。
古川 「監督から『穏やかさをもっと出してほしい』と言われたんです。それが簡単なようでいて、すごく難しくて。一良は穏やかで気遣いができる人で、人との距離感が分からないからこそ、つい愛想笑いをしたり、悪く思われたくないと周囲の目を気にしたりする。そういう姿を見て慶伊がひかれていく。『なぜ一良を好きになったのか』が伝わるような穏やかさがほしいと言われて。本読みの段階からなかなかOKが出なくて、初日からとても大変だった記憶があります」
長野 「本読み、大変でしたね(笑)。慶伊は、心はちゃんとあって優しい人間というのがベースにあるんですけど、それを表に出さず、クールに見せている。心の中は大きく動いているのに、表情にアウトプットしない。お芝居でも引き算を求められることが多くて、一良と出会ってから後半にかけての温度感の変化――どれだけ笑顔を見せるか、といった心の動きを、順番に撮るわけではないので、台本としっかり照らし合わせながら監督含め皆さんと作っていきました」
17歳差の2人が、現場で深めた信頼

――撮影はすでに終えられたそうですね。現場の雰囲気はいかがでしたか。
古川 「音声部さん、照明部さんをはじめ、各部署から『いい作品にしよう』という思いが強く伝わってくる現場でした。僕はそういう、職人気質の現場が好きで。かなりタイトなスケジュールでしたけど、誰も手を抜かない。大変だけどポジティブな空気感があって、クランクアップして寂しいと感じているくらいです。印象的だったのは、監督がたまに没頭しすぎて、テストなのか本番なのか分からなくなること(笑)。テストなのに『はい、OK』と言ってしまう回数を僕が数えていて、『10回目で差し入れですよ』って。本当に10回を超えて、差し入れを持ってきてくれました」
長野 「とてもすてきな現場でしたね。穏やかな時間がゆったり流れていく感じがして。各部署がそれぞれの持ち場を全力でやっていることが、いい作用になっていました。キャストも、僕は勝手に“親戚の集まり”みたいな空気感だなと感じていて(笑)。僕と古川さんは毎日一緒でしたけど、ほかのキャストの方は何日か後に現場に入ってくるんです。それでも全員、不思議とバランスが合っていて、居心地のいい現場でした。僕も勝手に“普通の恋愛ロス”になって、またみんなと一緒にやりたいなと思っています」
――クランクアップ後も、お二人で交流はあるんですか。
古川 「(取材日の)2日前にクランクアップしたばかりなんですよ」
長野 「撮影中からご飯に連れて行ってくれるって、古川さんがずっと言ってくださっています!」
古川 「いや、『連れて行く』とは言っていないですよ。長野くんが『連れて行ってください』って(笑)。でも、焼肉に行こうという話は浮上しています」
長野 「焼肉です」
古川 「だそうです。もちろん、おごります」
――長野さんは、共演前から古川さんをテレビで見ていたとのことでした。実際にパートナー役として向き合ってみて、俳優としての魅力に気付いたところはありましたか。
長野 「もう、全てをリスペクトしすぎて、見え方が180度変わりました。一つ一つのセリフへの向き合い方も、作品へのまなざしも、こんなに情熱と熱量を持ってお芝居に向き合う役者の方は、そうそういない。これからいろいろな作品に出ていきたい身としては、まねしていかなきゃいけないなと思いました。あと、NGが少なすぎて(笑)。僕だけずっとNGを出して気まずかったんですけど、それも含めてかっこいいなと」
――古川さんから見た長野さんは、いかがですか。
古川 「最初はクールな印象だったんです。話しかけても会話が端的に終わってしまって、『どうしようかな』と。年齢も離れているので、共通の話題があるかなとも思っていました。でも、すごく人懐っこいんですよ。気付くと必ず隣に座ってくる。カットがかかると役者は別々の席に座ったりもするんですけど、何の用事もないのに、必ず近い距離感で座ってくる。公園のロケでも、広いのにわざわざ近くに来る。くっついてくる小さなワンちゃんみたいで(笑)。印象はだいぶ変わりました」
――その“必ず隣に座ってくる”というのは、長野さんとしては意識してのことだったんですか。
長野 「意識したことはなくて、気付いたらやっていたんです」
――こうしてお話を伺っていると、お二人の距離の近さが伝わってきます。劇中の一良と慶伊は12歳差ですが、実際のお二人も、古川さんが1987年生まれ、長野さんが2003年生まれと17歳差です。現場で過ごす中で、世代の違いを感じる瞬間はありましたか。
古川 「僕が役者を始めた20歳くらいの頃は、年の離れた先輩が怖くて、隣には座れなかったんです。だから、長野くんがスッと隣にいてくれるのは、この役をやる上でもありがたくて。撮影の外で距離があるのは良くないと思っていたので、僕から無理に話しかけにいかなくても、自然と近くにいてくれたのは、すごく良かったなと」
長野 「古川さんの温かさや人柄に、本当に助けてもらいました」
17歳差という年の差を越えて、信頼を育んでいった2人。後編では、長野が古川を“キスシーンの師匠”と慕う理由や、現場でのぞいた意外な素顔、そして作品名にちなんだ“普通”の答えに迫る。

【プロフィール】
古川雄輝(ふるかわ ゆうき)
1987年生まれ、東京都出身。俳優としてドラマや映画、舞台など幅広く活躍。2013年の主演ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(フジテレビTWO)で注目を集め、その後も連続テレビ小説「べっぴんさん」(16年/NHK総合ほか)などに出演。近年はドラマ「私と夫と夫の彼氏」(23年/テレ東ほか)や「仮面ライダーゼッツ」(25年/テレビ朝日系)などで活躍している。
長野凌大(ながの りょうた)
2003年生まれ、静岡県出身。ダンスボーカルグループ「原因は自分にある。」のメンバーで、俳優としても活動。近年はドラマ「シークレット同盟」(24年/ytvほか)や「PUNKS△TRIANGLE」(25年/フジテレビ)などに出演。26年3月に、映画「361-WHITE AND BLACK-」で主演を務めるなど活躍の幅を広げている。
【番組情報】
「普通の恋愛」
CBCテレビ「ドラマトリップ」枠ほか
7月2日スタート
木曜 深夜0:58~1:30
【プレゼント】

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【締め切り】2026年7月29日(水)正午
【注意事項】
※ご当選者様の住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
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取材・文/斉藤和美 撮影/蓮尾美智子
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