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震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い2026/03/11 07:00

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震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 毎週土曜にNHK総合で生放送されている音楽番組「Venue101」(午後11:00)。そのスピンオフ特番「Venue101 EXTRA in 仙台 ~震災から15年 未来へ~」の公開収録が、2月17日、宮城県仙台市の「仙台サンプラザホール」で行われた。2022年の放送開始から約4年となるが、地方で公開収録が行われるのは、22年のNHK大阪ホールに続いて2回目。

 このたび、MCを務める濱家隆一かまいたち)と生田絵梨花をはじめ、宮世琉弥THE JET BOY BANGERZ from EXILE TRIBE(以下、TJBB)、サバシスターが収録開始前にそれぞれ取材に応じた。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 濱家が「渋谷のNHKのスタジオ以外でやることなんてほとんどないから、期待しています。聞くところによると、ものすごい応募数で20倍の倍率だったとかって……」と話すと、生田は「そんなに!」と驚いた様子。そして「東日本大震災から15年ということで、今回東北にゆかりがあるアーティストの皆さんが出演し、被災された方のコメントなども読ませていただいたりするので、まずはその方々の思いを丁寧に受け取りながら、番組を見た方が少しでも『明日も元気に進もう』と思っていただけるような役割を担えればうれしいです」と話した。

 俳優としても活躍する宮世琉弥は、収録前に出身地である県内の東松島市を訪れ、この日に歌う楽曲に「Voice」を選んだ。この楽曲は、小学校1年生当時、東日本大震災で被災した宮世が「僕がずっと作りたかった震災のことを詩にした曲。自分の中で2年間いろいろもんで試行錯誤をしながら、自分の中でベストを出せた詩にもなっていると思います。この曲は、東北の皆さんを元気にできたらいいなという思いで作らせていただいたので、今回この『Voice』 という曲を初めて披露できるところが、宮城ですごくうれしい。タイミング的にも、(震災から)15年を経て、もっとより頑張っていかなきゃいけないところに、自分がこういう応援ソングを出せたのはすごくうれしかったですね」と話した。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 さらに、今後故郷である宮城にどのように関わっていきたいのかを尋ねると「自分の経験したことを踏まえて震災を扱った作品を、宮城を舞台に作りたい。僕より下の世代では震災を経験してない方もいらっしゃるので、宮城、東北でこういうことがあったんだよっていうのを伝えていけたらいいなと思います。今自分ができる範囲で言うと、曲を作って歌番組に出演したり、ロケに行くなど、テレビの力を借りて発信することなのかなと。今はまだ22歳という年齢なので、自分のできる範囲でやっていけたらいいな。 そして、将来的には宮城を舞台にした作品を映画監督として撮りたいです」と答えてくれた。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 THE JET BOY BANGERZ from EXILE TRIBE(以下、TJBB)から取材に応じたのは、TAKUMIとHINATA。福島県福島市出身で、小学校4年生で被災したというTAKUMIは、当時野球少年だったという。しかし自粛期間が長引いて野球ができず、身体を動かしたかった時にダンスに出合った。「あるステージで、男性のインストラクターの方が出てきて踊った時に歓声が上がっているのを見て、空間を支配している感じとか、視線がその人だけに集まってスポットライト浴びているのに衝撃を受けたんです」。そしてダンスを始めたことで心境に変化もあったといい、「(震災で受けた)ネガティブな感情を引きずらないでいられたのは、ダンスのおかげだと強く感じています」と話した。

 震災当時、福島県郡山市に住んでいたHINATA。3月10日が誕生日の彼は、3月11日生まれの親友と合同で誕生会を行うために親友の家を訪れ、そこで被災した。震災後友人宅で過ごさせてもらい、その後は生まれ故郷である香川県に戻ることになる。当時6歳と幼かったHINATAだが、東北に寄せる思いは強い。「この東北地方で復興されている話を母や友達から聞きますし、すごく大変な中、皆さん頑張っていると思う。自分自身も大変な時にエンターテイメントや歌に力をもらっているので、今日は自分たちのパフォーマンスで少しでも勇気を与えられたらいいなと思っています」と話した。

 この日TJBBは、EXILEの大ヒット曲にして東日本大震災の復興ソングとしてリリースされた「Rising Sun」をカバー。昇りゆく太陽のように、多くの人たちを明るく照らした。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 そして話題の3ピースバンド・サバシスター。ドラム・コーラスのごうけ、ギター・コーラスのるみなすは、ともに仙台市出身。ごうけは「もう15年もたったんだという感じがします。この15年の中で、自分のやりたいことや夢などを見つけて、ずっとやっていた音楽に結び付いてやれている。いろんな人との出会いもあったなと思います」と振り返る。

 自宅が津波の被害にあったという、るみなすは「住む地域が変わったので、もしかしたら今仲の良い人と仲良くなってなかったかもしれないし、私も今ここで生きてないかもしれなかった。震災のことを話す場もなかったので、当時の状況をもう一度思い出して、その教訓や当時の気持ちをまたみんなに伝えていけたらいいかなって思いました」と回顧した。

 そして、音楽が被災地に届けられることについて尋ねると、ギター・ボーカルのなちは、「私は音楽を作る上で言葉を大事にしています。人が思いを持って生み出した言葉からしか得られないパワーや温かさが心の支えになるってことがあるんじゃないかと思っていて。日常生きていてつらいことがあった時に音楽を聴くのと同じように大きな心のよりどころになると思います」と思いを述べ、この日サバシスターは、聴く人の背中をそっと押してくれる「才能」を披露した。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

 ほか、公開収録では、A.B.C-Zが「頑張れ、友よ!」、HANAが「Cold Night」、高橋優が「福笑い」、乃木坂46が「君の名は希望」を大勢のオーディエンスの前で披露した。

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

宮世琉弥 コメント全文

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

――仙台でのVENUE101、どんな思いで臨まれますか?そして伝えたいメッセージがあれば教えてください。‎

「久しぶりの地元で歌うことができる曲が「Voice」という曲なんですけど、これは僕がずっと作りたかった震災のことを詩にした曲。自分の中で2年間いろいろもんで試行錯誤をしながら、自分の中でベストを出せた詩にもなっていると思うので、この曲で東北の皆さんを元気にできたらいいなという思いで作らせていただきました。この「Voice」を初めて披露できるところが、宮城ですごくうれしいなという思いもあります」

――震災当時の状況はどういうふうに記憶されていますか‎?

「当時小学校1年生で、放課後に地震が来て、そこから家に引き返そうとしたら津波にのまれてしまって。見た光景はモノクロなイメージで、黒い波がそこら中を埋め尽くしていて、本当に色のない世界という感じでした」

――東松島にもロケで訪れたということですが、どんなことを感じました?‎

「すごく前向きに未来へつなぐという思いで、大人の皆さんが復興活動をしてくれていた。自分もそのバトンを受け継いで、いろんな人に渡していきたいなと感じました。ただ、どうしても若い世代が少なくなってしまって、漁業とかも若い世代が今までより多くないから不安だという意見もあったので、自分の活動を通して、しっかりと宮城含め東北含め、日本全国の手助けになれればいいなという思いを改めて感じましたね」

――一宮城を出てから改めて感じる宮城の魅力はどんなところですか。‎

「出身が宮城なので、やっぱり安心感が得られるところです。今日も海などを見てきて、東京にはない絶景なんですけど、その迫力に押されるというより、すごく安心感があって温かかったですね。そういうところは、宮城県出身の自分だからこそ思えるところなのかなと思います」

――今後この地元の宮城とこういうふうに関わっていきたいなど、ビジョンはありますか?‎

「自分の経験したことを踏まえて、宮城を舞台に震災の作品を作りたい思いがあるので、芸能活動をする上で、宮城のことを思って取り上げていきたい。いろんな方に宮城、東北でこういうことがあったんだよっていうのをまず伝えていけたらいいなと思う。そして、僕より下の世代では震災を経験してない方もいますし、そういう人たちにどう発信していくのか考えられたらいいな、と。あとは自分ができる範囲で言うと、曲を作って、こういう歌番組などに出て、ロケに行かせていただいて、テレビの力を借りて発信することなのかなと思います。今はまだ22歳という年齢でもあるので、しっかり自分のできる範囲でやっていけたらいいな。そして、将来的には宮城を舞台にした作品を映画監督として撮りたいです」

TJBB コメント全文

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

――仙台でのVENUE 101はどのような気持ちで臨まれますか?伝えたいメッセージがあれば教えてください。‎

TAKUMI 「自分は福島県出身ですけど、お隣の仙台でこういうパフォーマンスする機会をいただけたのがすごくうれしいです。震災当時、自分は小さくて、その時にダンスと出合い、いろんな方から勇気をもらいました。今回、少しでもその子どもたちに勇気を与えられるように頑張ってパフォーマンスしたいと思っています」

HINATA 「今回『Rising Sun』をカバーさせていただきます。EXILE TRIBEでも『Rising Sun』をカバーする後輩は初めてなんです。自分自身もEXILEさんから夢をもらって、そこからダンスを通じてアーティストになりたいという夢を持ってLDHのアーティストになれて。こうして大切な復興ソングの『Rising Sun』を仙台という地でパフォーマンスできることをすごくうれしく思います。一緒にパフォーマンスするキッズのみんなともすてきな思い出を作って、将来大きくなった時に思い出してもらえるような、未来につながるようなステージにしたいと思ってます」

――(宮城県南部の)山元町のダンススクールにロケに行ってきたそうですが、感じたことがあれば教えてください。

TAKUMI 「子どもたちがかわいかったです。自分の震災した当時とかも思い浮かべながら、そのダンススクールをやられている先生がこういう場を開いているところに、すごく感動しました。踊る環境っていうのが当たり前じゃないっていうのは自分も身をもって知っているので、この子たちにとって、すごくいい環境だなと感じました」

――震災が発生した時にどういう状況で被災されたか、何をしていたかを教えていただけますか?

TAKUMI 「僕は小学4年生の帰りの会をやっている最中にすごい揺れがあって、すぐに机の下に逃げたんですけど、命の危険を感じました。何よりこの惨状を見ているし、家族となかなか会えなかったので、すごく不安に思ったのを覚えてますね」

HINATA 「当時は郡山に住んでいて、3月10日の自分の誕生日で、3月11日が誕生日の親友なので、一緒にお誕生日会をやろうっていう時でした。友達の家が新築で、そこにちょっとお邪魔して、玄関入った瞬間に震災が起きました。震災が起きてから自分は違う場所(香川県)に移動したんですけど、この時期になるとやっぱり思い出します。福島やこの東北地方で復興されているのを母や友達からの話も聞きますし、すごく大変な中、皆さん頑張っていると思う。自分も大変な時にはエンターテインメントだったり歌だったりに力をもらっているので、今日は自分たちのエンターテインメントで、少しでも勇気などを与えられたらいいなと思っています」

――野球をしていたのが、自粛期間が続いてできなくなったそうですね。体を動かしたくなってダンスに出合ったそうですが、その前はどのような気持ちで過ごされていましたか?‎

TAKUMI 「いきなり日常が変わって、学校に行くっていう行為がなくなって。停電もしていましたし、遠い将来は全く考えられなくて。本当に1日1日どう過ごすかという経験をしたので、不安で心細かったのはすごく覚えています」

――ダンスの発表会で、魅力に気付いて習い始めたということですが、その時はどういう気持ちになって、どんなふうに気持ちが変わったんでしょうか。‎

TAKUMI 「男性のインストラクターの方がステージに急に出てきて踊った時に歓声が上がっているのを見て、空間を支配している感じや、視線がその人だけに集まってスポットライト浴びているのに衝撃を受けたんです」

――ダンスを始めたことで、震災で感じていた不安は軽くなったのでしょうか。‎

TAKUMI 「当時は本当にかっこいいなって思って熱中していたのですが、今振り返ってみると、ネガティブな感情を引きずらないで居られたのはダンスのおかげだと強く感じています」

――HINATAさんがダンスを始めたきっかけは?‎

HINATA 「自分は福島以外に台湾に住んでいた期間もあって、台湾で母がEXPGスクールに連れて行ってくれて、そこでダンスの楽しさを知って始めました。もともと母がEXILEさんのことが好きで、ずっとテレビでも流していたらしくて、小さい頃、自分がテレビの前で踊っていたのを見ていて感じるものがあったんじゃないかなと」

――お二人にとってTJBBはどんな存在ですか‎?

TAKUMI 「一緒の夢を持った同志で、本当の仲間だと感じます。おのおのが抱えている夢やビジョンを共有したことで、自分はその未来も見てみたいという感覚になっています」

HINATA 「ここがもう自分の居場所ですし、個人で活躍をしていても、絶対に帰る場所がTJBBっていうだけで、すごく安心します。このTJBBをより多くの人に知ってもらうために、今自分が選んだ道を成功に変えていく途中です。メンバー10人、周りのスタッフさんも含め、同じ目標を持って進めている人生は、すごくうれしいし、ありがたい環境だなと思っています」

――今後の目標や夢を教えてください。

TAKUMI 「もっともっと、いろんなところで活躍して、影響力を持った人間になって、自分がダンスを始めた時に衝撃を受けたように、子どもたちにしっかりと夢を届けられるような、憧れてもらえるような、そういうダンサーとかアーティストになっていきたいです」

HINATA 「より多くの方に自分たちを知っていただいて、自分たちのパフォーマンスで幸せだったり、元気を感じてもらえるようなアーティストになっていきたいです。TJBBとしては、日本でドームツアーをできるようにっていうのをずっと掲げているので、まずそこに向けて突っ走っていきたいです」

震災から15年「Venue101」公開収録 in 仙台で宮世琉弥ら出演者が語った思い

【番組情報】
「Venue101 EXTRA in 仙台」

NHK総合
3月14日 午後11:00~午後11:45
※「NHK ONE」で、放送後1週間、見逃し配信あり

NHK BSプレミアム4K
3月27日 午後9:50~10:50

取材・文・撮影/岡沼美樹恵

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