ドラマ10「テミスの不確かな法廷」2026/02/25
番組情報
あらすじ(第7回 3月3日放送)

検察が証拠を開示しないため行き詰まる再審請求。門倉(遠藤憲一)は職権主義を持ち出し、裁判所主導で新たな証拠を見つけると決断する。一方、裁判所には事件に関わるかもしれない情報が寄せられていた。その中で、明らかに関連がなさそうな別の事件の情報が気になった安堂(松山ケンイチ)は、小野崎(鳴海唯)と共に被害者の父・羽鳥(田辺誠一)の元を訪ねる。だが、調査を進めるさなかに予期せぬ連絡が入る。
キャラクター紹介
- 安堂清春(松山ケンイチ)
前橋地裁第一支部に異動してきた特例判事補。幼少期にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)と診断される。主治医の助言をもとに、“普通”であろうとコミュニケーションや振る舞い方を学んできた。法律だけは個人の特性に関わらず変わらないルールだからと裁判官になり、法律を学ぶことで自分も社会の一員になれると信じた。
出演者
松山ケンイチ ほか
スタッフ・音楽
原作: 「テミスの不確かな法廷」直島翔/脚本:浜田秀哉/演出:吉川久岳/演出:山下和徳/演出:相良健一/演出:富澤昭文/制作統括:橋立聖史/制作統括:神林伸太郎/制作統括:渡辺悟
松山ケンイチ演じる発達障害の裁判官が、自らの特性と格闘しながら難解な事件に挑む!

新聞記者である直島翔さんの同名小説をドラマ化。発達障害ゆえに社会になじめない主人公が裁判官となり、自らの特性と格闘しながら難解な事件に挑む法廷ヒューマンドラマ。主演・松山ケンイチが、ASDとADHDという発達障害を抱えた裁判官・安堂清春を演じる。脚本は、「イチケイのカラス」シリーズ(2021年/フジテレビ系)、「ブルーモーメント」(24年/フジテレビ系)などを手がけたヒットメーカー・浜田秀哉さん。また、ドラマ10「宙わたる教室」(24年/NHK総合)で心の機微を丁寧に描いた、吉川久岳さんがチーフ演出を務める。法廷という枠を超え、“人が人を裁く”とは何かを見つめ直す、深い人間ドラマが描かれる。
記者会見情報

NHK総合で2026年1月6日スタートのドラマ10「テミスの不確かな法廷」の取材会が行われ、主演の松山ケンイチ、共演の鳴海唯、遠藤憲一、制作統括の神林伸太郎プロデューサーが登壇した。松山は安堂について、「一つ一つのしぐさや行動が特性なのか、それとも日常的な反応なのかを丁寧に考えながら演じている」と語り、役作りのために見学したグループケアの現場で「否定や批判のない空気」が人を救うという実感を得たことを明かした。鳴海は「弁護士役は初挑戦」とし、難解な言葉や専門用語を理解しながら話す大変さを語ると同時に、「毎日誰かが長いセリフに向き合う現場だからこそ、自然と声を掛け合える」とチームワークの良さを強調。遠藤は「俳優人生42年で一番難しい作品」と率直に述べつつ、「みんながいっぱいいっぱいだからこそ前に進める」と語った。また、劇中でギター演奏にも挑戦したエピソードを明かすなど、会見は終始和やかな雰囲気に包まれた。
立ち止まって考え続けることで、安堂が立ち上がってくる(松山ケンイチ/安堂清春)

安堂清春を演じるにあたって、僕が一番大切にしているのは、一つ一つのしぐさや行動を流さずに考えることです。それがASDやADHDといった特性から来るものなのか、それとも日常的な反応なのかを、毎回立ち止まって考えています。曖昧にしてしまうと、安堂という人物がぼやけてしまう気がしていて。だからこそ、細部まで丁寧に向き合うようにしています。役作りのためにグループケアの現場を見学した時、否定や批判のない空気の中で、皆さんが安心して話している姿がとても印象的でした。安心できる場所と、スピードや効率を求められる社会。その間で生きる感覚は、安堂を理解するうえで大きなヒントになっています。現場ではスタッフの皆さんと細かく話し合いながら人物像を共有しつつ、決め込み過ぎず、その場で生まれるものも大切にしています。探り続けること自体が、この役には必要なんだと思っています。放送期間中には、ミラノ五輪の放送が挟まる可能性もありますが、それも含めて「テミス」の一部として楽しんでいただけたらうれしいですね(笑)。推しは、フィギュアスケートの“りくりゅうペア”(三浦璃来選手、木原龍一選手)です。
難しい言葉の向こう側にある感情を届けたい(鳴海唯/小野崎乃亜)

弁護士・小野崎乃亜役は、私にとって初めての本格的な法廷ものです。台本には、これまで使ったことのない言葉がたくさん出てきて、常に辞書と一緒に向き合っています。意味を理解しないまま話すことはできないので、音読したり、自分の声を録音して聞いたりしながら、言葉を身体に入れていく作業を続けています。現場では毎日、誰かが長いセリフを抱えていて、「今日はこの人が大変だな」という空気が自然と共有されています。だからこそ、声を掛け合うことが当たり前になっていて、その雰囲気にすごく助けられています。先輩方がさりげなく支えてくださる現場で、安心して芝居に向き合えています。この作品は法廷ドラマでありながら、人と人との関係性がとても丁寧に描かれています。安堂という人物と向き合う中で、周囲の人たちも少しずつ変わっていく。その過程にある温かさを、視聴者の方にも感じてもらえたらうれしいです。
正直に言うと、この作品は俳優人生42年の中で一番難しい(遠藤憲一/門倉茂)

正直に言うと、この作品は俳優人生42年の中で一番難しいと感じています。法律用語や専門的な言い回しに加えて、普段使わないカタカナ語も多くて、覚えるだけで精いっぱいです。でも現場で着替えの場にいた際、弱音を漏らした時に鳴海ちゃんから「みんないっぱいいっぱいですから」という言葉を聞いて、すごく救われました。誰か一人が大変なんじゃなくて、全員が必死なんだと思えたことで、心が軽くなりました。若い俳優たちの芝居から受ける刺激も大きくて、難しいセリフを自然に話す姿を見ると、「すごいな」と素直に思います。今回、自分自身でも驚いたのが、ギターを弾きながら歌うシーンです。若い頃に挫折したギターに、また向き合うことになるとは思っていませんでした。楽器を買って妻と一緒に練習しました。俺はその曲が終わったら練習も終わったけど、女房は今ビートルズを弾いています(笑)。サスペンスの緊張感がありながら、安堂という存在がいることで、どこか人間味のある空気が生まれている作品だと思います。重いだけで終わらない法廷ドラマとして、多くの方に届いてほしいです。
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