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高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ2025/11/15 18:00

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高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

 TBS系で放送中の妻夫木聡が主演を務める日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(日曜午後9:00)で、騎手を演じる高杉真宙からコメントが届いた。

 本作は競馬の世界を舞台に、夢を追い続ける熱き大人たちが、家族や仲間との絆によって奇跡を起こしていく、競走馬と人間の20年にわたる壮大な物語だ。

 原作は、山本周五郎賞およびJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真による同名小説「ザ・ロイヤルファミリー」(新潮文庫刊)。演出は、「ラストマイル」(2024年)、「グランメゾン・パリ」(24年)、「ファーストキス 1ST KISS」(25年)など、数々の話題作を手がけてきた塚原あゆ子さんが担当する。

 11月16日放送の第6話では、ついにチームが夢見てきた有馬記念への初出走が描かれる。

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

 高杉が演じるのは、制御不能な荒馬としてデビューすら危ぶまれたロイヤルホープを見事に手懐け、山王耕造(佐藤浩市)、栗須栄治(妻夫木)らチーム山王の窮地を救った佐木隆二郎。今では欠かせないメイン騎手として、主力馬ロイヤルホープとともにチームの中核を担うまでに成長を遂げ、物語が進むにつれ、存在感を増してきた。

 今回の役どころは、騎手という専門性の高い設定に加え、どんな馬とも瞬く間に打ち解ける天性のセンスを持ち、周囲から一目置かれるという、ひと筋縄ではいかない人物像。「厳しくチェックしていただけるとうれしいです」と語るそのストイックな姿勢からも、高杉の役への真摯(しんし)な向き合い方がうかがえる。果たして彼がどんな表情で、この大舞台に挑むのか。

“乗馬ライセンス”が役作りに生きた瞬間

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

――佐木隆二郎を、どのような人物と捉えて演じていますか?

「僕の中では馬主の耕造に対しても、わりとグイグイと言いたいことは言うような、物怖じしない人物という印象です。やはり勝負師ならではの思いきりの良さなどが、勝気な感じに見えるのかなと。ですがその反面、騎手という馬と触れ合う機会が多い職業だからこその繊細さも持ち合わせていて、それは馬の気持ちを瞬時にくみ取る隆二郎にとっては不可欠な要素でもあるんだろうな、と思っています」

――高杉さんは、過去に雑誌の企画で乗馬ライセンスを取得されたそうですが、役作りをするにあたって、その経験が生きていると感じられたことはありますか?

「取得したのはもうずいぶん昔のことなので、それが役立つかは分かりませんでしたが、騎手の練習をしていく中で『ゼロからじゃなくて本当に良かった』と思っています。特に(馬は)怖くない、っていう意識が前提にあったことは大きかったですね。乗り方とかも『忘れてるだろうな』と思っていましたが、ご指導いただいた競馬学校の先生方のおかげもあって、結構早く感覚を取り戻せました」

――今回、騎手として馬と接する中で、改めてその難しさや魅力をどのように感じていますか?

「乗馬ライセンスを取った時に『年齢に関係なく競い合えるのが乗馬』という話をしていていただいたことがあって。もしかしたら競馬とはまた違うかもしれないですが、馬と一緒になって競い合うというのは、なにかすごく心強いというか一人ではない感じがして、それがすごく魅力的だなと、馬と触れ合う時にはいつもそう思っています」

――そういった馬との触れ合いの中で見つけた、高杉さんならではの馬とのコミュニケーション方法は?

「おそらく皆さんもやられていることかなと思いますが、なるべく多めに声をかけるようにはしています。自分に意識を向けてもらうためには大事なことなので。あとは優しく触れたり、褒めたりといった感じでしょうか」

鞭さばきの裏側――自宅でも続けた練習法

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

――隆二郎が初登場した第4話放送後には、その見事な騎乗姿がSNSでも話題となりましたが、周りからはどのような反響がありましたか?

「妻夫木さんが『(原作者の)早見(和真)先生も“良かった!”って、おっしゃってたよ!』という連絡をわざわざくださって、すごくうれしかったですし、安心しました。そして本当に多くの方が見てくださっているんだなと、これまでで一番感じた気がします。作品のスケール感も含め改めて『日曜劇場』なんだなと、より身が引き締まる思いにもなりました。でも同時に、馬と接している方たちの多くがこのドラマを見ているとも感じたので、『あの鎧(あぶみ)の踏み方は』とか『あの鞭(むち)使いは』とかのご指摘には、お手柔らかにお願いしたいなと思いつつも(笑)、厳しくチェックしていただけるとうれしいです」

――SNSでは鞭さばきについても感嘆のコメントが見受けられましたが、かなり練習されたのでしょうか?

「そうですね。日常的にもできるだけ触るように家に持ち帰らせてもらって、現場以外の場所でも持ち歩くようにして、合間を見つけては練習してました。ただ、本番でも使うものだったので“なくさないように、(現場に)忘れないように”、といつも気を付けていました(笑)」

応援シーンに込められた熱量と、役者としての不思議な感情

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

――11月9日放送の第5話では、ロイヤルホープのGⅠデビューから日本ダービーでの激闘など、チーム山王のさらなる躍進を期待させる展開でした。レースなど緊迫感のあるシーンもあったかと思いますが、これまでの物語で印象に残ったシーンについて聞かせてください。

「僕はその中にはいないんですが、レース中の皆さんの応援シーンがすごく好きで。5話の日本ダービーでのシーンもそうでしたが、皆さんの声援や思いを背負いながら走っていると、役だと分かっていても、なぜか負けた時にものすごく申し訳ない気持ちになるんです。撮影でもこんな気持ちになるんだから、やっぱり実際のレースの当事者の方々は、もっといろいろな感情があるんだろうなと思いをはせたり。そういった不思議な感情が湧いてきたことも印象深かったですね」

――高杉さんが感じられている、この作品の魅力を教えてください。

「台本や原作を読んだ時から一番心に残っている“継承”の部分ですね。今いる競走馬もみんなそれぞれ受け継がれているものがあるように、僕自身にも積み重ねた歴史があって、さまざまなものを受け継いで今ここにいるんだな、ということをすごく感じました。それをおざなりにしてはいけないというか、今自分がここにいることは自分自身の力だけではなくて、多くの人が紡いできたものの上に成り立っていると感じることができるのも、この作品の魅力の一つだと思います」

第6話で訪れる転機――チーム山王に何が起きる?

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

――11月16日放送の第6話では、耕造やロイヤルホープをはじめとしたチーム山王に大きな出来事や転機が訪れる中、隆二郎にとってもホープの騎手としてさまざまな展開が描かれます。高杉さんが思われる見どころを教えてください。

「個人的に気になるのは、耕造さんを軸とした山王家のこれからです。6話ではさらに複雑化していると思うのでそこは注目ですね。そしてもう一つは、なんと言ってもクライマックスとなる有馬記念での激闘! あまり多くは話せませんが(笑)、ある種の一つの歴史が終わる時間だと思うので、そこは大きな見どころになると思います」

 隆二郎とロイヤルホープは、これまでチームに関わってきた人々の願いを胸に、ついに大一番の舞台へと挑む。

第6話あらすじ(11月16日放送)

高杉真宙が挑む“騎手の矜持”と“継承”「ザ・ロイヤルファミリー」有馬記念、運命のレースへ

 いつもあと一歩で勝利に届かないロイヤルホープだが、応援するファンは確実に増えていた。しかし、栗須栄治(妻夫木)は山王耕造(佐藤)に2017年の有馬記念終了後、来年の有馬記念を最後に自身もロイヤルホープも引退すると告げられ驚きを隠せなかった。それは事前の家族会議でも伝えられ、次期社長は息子・優太郎(小泉孝太郎)と突然命じたため、優太郎も戸惑う。さらに、耕造があることを告白したことで、栗須は急きょ、耕造の隠し子・中条耕一(目黒蓮/Snow Man)に会いに行くことに・・・。有馬記念レース当日、雨の中スタートがきられる。

【番組情報】
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」
TBS系
日曜 午後9:00~9:54

文/TVガイドWeb編集部

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