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髙石あかりは元気の源、吉沢亮は心の支え。トミー・バストウ「ばけばけ」現場で育まれた絆2025/10/26 08:00

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髙石あかりは元気の源、吉沢亮は心の支え。トミー・バストウ「ばけばけ」現場で育まれた絆

 NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜午前8:00ほか)で、レフカダ・ヘブンを演じているトミー・バストウ。英語教師として来日し、同僚の英語教師・錦織友一(吉沢亮)のサポートを受けながら、松江での日々を送る。ひょんなことから、主人公・松野トキ(髙石あかり)と出会い交流が始まる人物だ。

 髙石が主演を務める「連続テレビ小説」第113作の同作は、ふじきみつ彦さんが小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルに描く物語。明治という西洋化で急速に時代が移り変わるなかで、松江の没落士族の娘・トキと、縁あって松江で英語を教えることになった英語教師のレフカダ・ヘブンが出会い、文化や言葉の壁を越えて愛を育む。「怪談」を愛し、何げない日常を歩んでいく夫婦の姿を通して、埋もれていった人々の声をすくい上げる愛の物語だ。

 物語の鍵を握る重要な役どころであるレフカダ・ヘブンを演じるトミーに、役への思いや作品の魅力について語ってもらった。

――ご出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

「朝ドラのオーディションを受ける機会をいただけて本当にうれしかったです。そして、この役を引き受けた瞬間、たくさんの挑戦と大きな責任が伴うだろうと覚悟もしました。朝ドラは日本で多くの方に愛され、長く続いている番組です。そこにメインキャストとして外国人が出演するということは、自分が西洋を代表するような責任を感じました。この作品を通して日本と海外の架け橋になれるよう、できる限りのことをしたいです。松江に来たヘブンへの期待がすごく高かったのと同じで、僕も『西洋から来た俳優さんが朝ドラに出るということはすごいに違いない!』というプレッシャーを感じながら、頑張ります(笑)」

――演じられるヘブンさんはどんな人物でしょうか?

「ヘブンのモデルであるハーンさん(小泉八雲)は子どもの頃に両親と疎遠になり、痛みを抱えながら、いつも居場所を探していた人です。思いやりがあって動物や弱い立場の人を守りたいという気持ちを持っている一方、偽善が大嫌いで強く主張するなど独特な面があるのも面白いですね。彼の繊細さと冒険者なところが私自身との共通点です。山ほどある伝記や彼の手紙を読み、去年の9月から約1年間役作りを続けてきました。彼はどうやって話している? 彼の考え方は? あの人に対して何を考えている? とたくさん考えましたし、彼の姿勢と視線をまねして猫背で人を見上げる感じで演じています。口ひげも自分のひげを伸ばして作りました。撮影前にはNHK大阪放送局の廊下を彼のように歩いたり、喫煙室でキセルを吸ったりして、ハーンさんのように動けば動くほど役の基盤に自信が持て、より自由に演じられるようになるからです。撮影中に変わっていくこともありますが、撮影前に真剣に準備するメリットは大きいですね。役作りというのはとても大切だと思っています。役作りすればするほど、ハーンさんとヘブンのことがすごく好きになりました」

髙石あかりは元気の源、吉沢亮は心の支え。トミー・バストウ「ばけばけ」現場で育まれた絆

――役作りで特に印象的なエピソードはありますか?

「ハーンさんは左目を失明しているので、今回は、白濁したコンタクトレンズをしています。視界が悪くなるからレンズはしなくてもいいと言われましたが、作品にとって重要なのはレンズをした時に私が見やすいかどうかではありません。レンズをしたヘブンに共演者のみんながどう反応するかなんです。あのレンズを入れるからこそより役作りができたと思っています」

――ヘブンとトキ、錦織の関係について教えてください。

「ヘブンとトキは怪談という生きがいを共有し、怪談への愛と怪談を世界にシェアしたいという共通の思いを持って愛を開花させたのだと思います。私も生きがいを共有できるバンドの仲間がいて、彼らのことがとても大切なので、そう思いました。ヘブンは怪談を通してトキとつながったとき、ようやく故郷を見つけたような気がしたはずです。松江に来たばかりのヘブンは日本を愛しているけれど、相談できる人がいない状態。そんな彼にとって錦織さんの存在は大きな助けだったと思います。物語が進むにつれて、彼とのつながりがさらに強くなるといいですね」

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――髙石あかりさん、吉沢亮さんとご共演された印象は?

「あかりさんとは会った瞬間に仲良くなりました。とても話しやすい方で、現場での指示を僕がよく理解できていない時、あかりさんがゆっくり話して教えてくれて助けてくれています。それに彼女はすごく元気! 僕は夜になったらエネルギーが減っていくのだけれど(笑)、彼女はいくら撮影してもエネルギーに満ちているんです。あかりさんのおかげで現場のみんなが頑張れています。亮さんもすばらしい方です! スターでありながらとても気さくで話しやすい方なので、一緒に仕事ができて本当にうれしいです。彼は英語を、私は日本語を勉強しているのでお互いに助け合ったり、日本とイギリスの文化の違いについて面白い話をたくさんしたりしました。2人ともゲーム好きという共通点があり、ゲームを通してより仲良くなりました。本当に気が合うんです」

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――「ばけばけ」の見どころと視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

「この物語の素晴らしさは、どんな国にいてもどんな人でも、諦めずに探し続けたら愛を見つけられるというところです。また国際カップルが非常にまれだった時代にトキとヘブンが思い合っていたという事実と、2人の愛に対する偏見や多くの困難を乗り越えなければならなかったという事実も重要です。怪談を語り合い、一緒に人生を築くことで当時の環境を超越したその力強い愛が、ドラマをご覧になる皆さんに届くように心から願っています」

【番組情報】
連続テレビ小説「ばけばけ」

NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45

文/TVガイドWeb編集部

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