北村有起哉×仲間由紀恵×岡田惠和「小さい頃は、神様がいて」大人たちへ送るホームコメディー2025/09/05 05:00

フジテレビ系では10月9日より、主演・北村有起哉×共演・仲間由紀恵による連続ドラマ「小さい頃は、神様がいて」(木曜午後10:00。初回15分拡大)を放送することが決定した。北村と仲間が、心にじんわりと染みる新たな“夫婦のかたち”を丁寧に紡いでいく“大人のドラマ”。
本作は、「最後から二番目の恋」シリーズ(2021年~)などで知られる脚本家・岡田惠和氏による完全オリジナル作品。2人の子を持つ小倉渉(北村)と、その妻・あん(仲間)を中心に、登場人物たちの人生模様をユーモラスかつ、温かく描くホームコメディーだ。
物語は、19年前、小倉夫婦があることがきっかけで「子どもが20歳になったら離婚する」という約束を交わすところから始まる。その言葉をすっかり忘れてマイペースに生きてきた夫・渉と、その言葉を心の支えとして過ごしてきた妻・あん。全く異なる思いを抱えた2人の何げない日常の中で、少しずつ心を揺らしていく姿を、繊細かつ軽やかにつづる。
三階建てのレトロマンションに住む、三家族の住人たち。互いに干渉せず、適度な距離感を保ちながら、日々の生活を送っていた。ところがある嵐の夜、近くの川が氾濫しそうになったことがきっかけで、住人たちは一晩同じ場所で過ごすことになる。最初はぎこちなく、うわべだけの会話に終始していたが、時間がたつにつれて、自然とそれぞれのことを話し始める。ささいなことで笑ったり、誰かの話にツッコミを入れたり、いつしかその空間は、柔らかくて優しい空気に包まれる。そして、その夜を境に、彼らの日常は少しずつ変わり始める。
主人公は、マンションの三階に家族と暮らす、食品会社勤務の小倉渉。特別な野心もなければ、派手な生活を送っているわけでもないが、仕事はそつなくこなし、人付き合いも良好。ささやかな幸せを感じながら、“普通の夫、父親”として暮らしている。ある嵐の夜、初めてマンションの住人たちと集まり、さまざまな話を語り合い、「みんないろいろあるんだな…。うちは幸せなほうかも」などと、のんきに感じていた。
一方、渉の妻・あんは大学卒業後、中堅商社勤務でバリバリと働いていたが、出産を機に退職。若くして結婚・出産を経験し、現在は二児の母。家族を最優先に、「妻として」「母として」日々を懸命に生きてきた。時折、知人の病院で経理の仕事を手伝っていたが、実は内心、早い結婚・子育てなど、“自分の人生”に対する未練や違和感を抱えていた。そんな彼女の心の支えだったのが、約19年前に渉と交わした「子どもが20歳になったら離婚する」という約束。あんにとっては本気の“約束”だったが、渉にとっては冗談のような記憶。しかし、嵐の夜をきっかけに渉が軽率にもその離婚の話をマンションの住人たちに話してしまう。そしてあんは、渉に“離婚”の話について、「生きてるんだけど、あの約束」と言い放ち…。
脚本を手がけるのは、25年4月期の“月9”「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ系)で、再び、“千明と和平”ブームを巻き起こしたことが記憶に新しい岡田氏。「最後から二番目の恋」シリーズは、大人の恋愛模様を温かく、ユーモアを交えて描き出し、長年にわたり人気を博すヒット作となった。また、岡田氏が描く作品は、共感性の高いストーリー展開や心にすっと入り込むような空気感、テンポよく自然に響く会話劇、唯一無二のキャラクター設定、そして人生に寄り添うような印象的な名セリフの数々で、世代を超えて多くの視聴者に愛され続けている。国民的ドラマともいえる連続テレビ小説「ちゅらさん」(01年/NHK総合ほか)では、「第10回橋田賞」および、「第20回向田邦子賞」をダブル受賞。脚本家生活30周年を迎えた19年には、文化・芸術分野での功績が認められ、令和元年秋の褒章にて、「紫綬褒章」を受章している。
そんな岡田氏が今作でテーマにするのは、“夫婦と家族”。令和の時代に新たに刻まれる、大人のための“珠玉のホームコメディー”は必見だ。そして、演出を手がけるのは、個性的な映像表現と繊細な人物描写で注目を集め、際立つ創造性を発揮した100人を選出する「映像作家100人2020」に選出された酒井麻衣氏。ドラマ「美しい彼」シリーズ(21年~)や、「明日、私は誰かのカノジョ」シリーズ(22年~/共にMBS・TBS)、また、10月17日公開の映画「ストロベリームーン」の監督を務めるなど、今大注目の新進気鋭の演出家である。プロデュースは、ドラマ「記憶」(18年、フジテレビ系)や「愛してるって、言いたい」(24年/FOD)などを担当し、繊細な人間ドラマのプロデュースに定評のある田淵麻子氏が務める。

初めて地上波ゴールデン・プライム帯ドラマの主演を務める北村は「岡田さんの作品に出演させていただくのは今回で2回目ということで、とてもうれしかったです。そして、まさかこの歳で“ゴールデンの主演”という大役をいただくとは思っていなかったので、正直ビックリしました。『えっ! いいんですか!?』という気持ちになりましたね」と、喜んでいる。
続けて「岡田さんの作品には、いわゆる“悪人”が出てこないんですよね。どこかほのぼのとしていて、その中にちょっとズレている人がいたり、小さな摩擦やゆがみが生まれたり…。そういった部分が、見ている方にとってはクスッと笑えるような、ささやかな仕掛けになっていると思います。自然と引き込まれる岡田さんの劇世界の中で、僕も肩の力を抜いて、のびのびと演じられたらと思っています」と思いを打ち明けた。
演じる、小倉渉については「自分自身と重なる部分が多いのですが、客観的に見ると、『駄目だな~こいつ…』と思うところはたくさんあります(笑)。そしてこのドラマは、“離婚するのか、しないか”というのがテーマの一つでもあるので、そのズレをしっかり見せられるように、夫婦のデコボコ感を出しつつ、憎まれない、むしろ愛される夫婦像を作っていければと思っています」と説明した。
仲間の印象を聞かれると「以前、チャリティー活動でご一緒する機会があって、何度かお会いしていたので、もともと親近感はありました。ただ、作品での共演は、久しぶりだったので、ご縁があって本当に良かったです。由紀恵ちゃんは、とても真面目でストイック、そしてほんわかした一面もある方。そんな彼女が今回、“あん”という役をどうアプローチするのか、楽しみです。セリフのやりとりを通して、お互いに想像もつかない表情や空気感が生まれてくれるような、そんなシーンが撮れたらうれしいですし、それがこの作品の成功にもつながるのではないかと思っています」とコメントした。
さらに、「ある日突然、ごく普通の家族だったはずなのに、“離婚宣告”がなされます。しかもそれは、ずっと前に交わした約束で…。そんな約束をすっかり忘れていた夫と、それを信じて計画的に準備を進めてきた妻、そしてそれに気付いた子どもたち。それぞれの視点で、家族のバランスがどう崩れていくのか。また、同じマンションに住む3家族が、それぞれの悩みを抱えながらも支え合い、ときにはぶつかり合いながらも関係を築いていきます。岡田さんワールドでお届けする、独特な三家族のアンサンブルを、ぜひ最後まで見届けてください!」とメッセージを寄せた。

個性あふれる演技力で魅了する北村と共に、“夫婦役”を担う仲間は「久しぶりのフジテレビの連続ドラマということで、ホームに帰ってきたような気持ちです。そんな中で、岡田さんの作品に出演させていただけるのは本当にありがたいお話でした。岡田さんの作品は、ハートフルで温かくて、でもどこかクスッと笑えるような印象があって、今回もきっとそんなすてきな作品になるんだろうなと、楽しみにしています。挑戦しがいのあるこの機会を大切にしながら、たくさんの方に届くよう、心温まる作品を目指して頑張ります」と意気込んでいる。
台本を読んで「岡田さんらしい、優しさにあふれた世界観の中で、一生懸命に生きている人たちの悩みや思いが丁寧に描かれていて、私たちの心にそっと寄り添ってくれるようなドラマになると感じました。特に、家族の何げない会話のやりとりが印象的で、そこにこそ岡田さんらしさがにじみ出ていると思います。セリフの量も多くて少しプレッシャーを感じますが(笑)、しっかり覚えて、現場の空気感を大切にしながら、丁寧に演じていきたいです」と感想を述べた。
自身が務める小倉あんという役に関しては「特別に何かに怒っているわけではありません。むしろ日常をフラットに楽しんでいるような人物です。でも、ちゃんと自分の中に意思を持っていて、芯のある女性だと思います。シーンによっては、『この人、何を考えているんだろう?』と分からなくなる瞬間もあるかもしれませんが、そこも含めて奥行きのある、明るく強い女性像を深めていけたらと思っています」と話した。
北村との共演については「以前、時代劇で共演させていただいた時は、敵対するような関係性だったので、今回は全く違う“夫婦”という関係でご一緒できることを楽しみにしています。北村さんは本当にお芝居が素晴らしくて、何より声がすごく優しいんです。私はその声がとても好きで…(笑)。今回、夫婦としてお芝居を交わせることが楽しみですし、とても頼りにしています」と手応えを感じている様子。
最後に、「離婚をするという前提のもとで日常を過ごしている、ちょっと変わった女性を演じます。でも、どこか共感できたり、『その気持ち分かるんだけど、かわいそうだな』と思えたり、いろいろな思いを感じて、心が動くような作品になると思います。私も一生懸命この役と向き合って、たくさん笑ったり、泣いたり…。全力で1クール駆け抜けたいと思います。最後までご覧いただけたらうれしいです」と呼びかけた。
脚本を手がける岡田は「北村さんとは2度目のお仕事ですが、なんと地上波のゴールデン・ドラマは初主演だそうで、これにご一緒できることは、とてもとても光栄なことであります。気合も入ります。仲間さんとはドラマ界で同じ時代を生きてきた同志のような感覚があります。初めて書かせていただきます。ついにです。うれしいです。いろいろ連ドラを書いてきましたが、男女や家族はあっても、実はあまり夫婦をメインステージに置いて書いてはきませんでした。最高にいいやつなのに、なんか駄目でなんかズレている夫と、そんな夫にイライラしているけど、どこか柔らかくて呑気(のんき)でかわいい妻。夫婦の果てしなき日常を楽しんでいただけたらと思います。新鋭・酒井麻衣監督と、初タッグを組む田淵プロデューサーを筆頭に、脚本打ち合わせは女性ばかり。にぎやかで、まるで娘たちの中にいる父のようで、朗らかな時間です。ドラマにもきっとそんな空気が反映されていると思います。木曜の夜に安心して、バカだねと笑ったり、“分かる、分かる”とうなずいたり、ちょっぴり泣けたり、愛らしいドラマをお届けしたいと思います」

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