「舟を編む」で辞書の鬼を演じる柴田恭兵「初めての言葉が多くて、頭のリハビリに（笑）」2025/06/24 06:00
作家・三浦しをん氏による原作小説を基にしたNHKの連続ドラマ「舟を編む ～私、辞書つくります～」（火曜午後10：00）が、NHK総合の「ドラマ10」枠で6月17日にスタートした。
池田エライザが主演を務める本作は、ファッション誌編集部員から辞書編集部に異動となった新入り社員・岸辺みどり（池田）が、個性豊かな編集部員たちとともに、言葉に向き合いながら辞書「大渡海」を完成させるまでの歳月を描いた物語。原作では馬締光也（野田洋次郎）が主人公だったが、ドラマではみどりの視点で新たに描かれた。
昨年BSプレミアム・BS4Kで放送され、ギャラクシー賞第62回上期入賞、東京ドラマアウォード2024連続ドラマ部門優秀賞、第40回ATP賞奨励賞を受賞するなど高く評価された話題作が、視聴者からの熱い要望を受け、ついに地上波で放送中。
柴田恭兵は、「大渡海」の発起人であり、監修者である松本朋佑を演じた。“辞書の鬼”と呼ばれるほど言葉への探求心が強い人物を演じた柴田は、「辞書というのは、いろいろな言葉を集めて、その意味や使い方が書いてありますが、一つ一つの言葉に深く深く、愛情をもって向き合っている人物です。例えば“謝罪”の言葉だけでも、『ごめんなさい』『すみません』『深謝いたします』『ご海容ください』『多謝』『万謝』『懇謝』『鳴謝』など、本当に初めての言葉が多くて、頭のリハビリになりました（笑）」と撮影を振り返った。
続いて、主演・池田の印象について、「ボクササイズをやっているとお聞きして、きっと運動神経も良い方なんだな、という感じがしました。笑顔のとてもすてきな女優さんで、ちょっとはにかんだ笑顔、照れたかわいらしい笑顔、温かくて相手を包み込むような優しい笑顔、キラキラしているつい見とれてしまうような笑顔、ゲラゲラって笑っている笑顔、七色の笑顔を持つ女優さんだと思っています」と笑顔を称賛。
最後に視聴者に向けて、「今作は、脚本がとても素晴らしかったです。役者とスタッフが一つになって、みんなが全てを出し切って、すてきな現場でした。辞書づくりに奔走（ほんそう）する話ですが、実はとってもすてきなラブストーリーです。第2話も、ぜひ、ぜひ、ご覧になってください」と呼びかけた。
BS放送時からの短縮版ではあるが、再編集した今回の地上波版も見応えは十分。辞書という誰もが一度は手にしたことのある分厚い本。そこには、作り手たちの想像を超える情熱と時間が注がれている。「ヤバい」に無数の意味を持たせ、空気を読み、雰囲気で済ませることも多い現代だからこそ、辞書作りを通して“言葉は誰かを傷つけるためではなく、誰かを守り、誰かとつながるためにある”という希望を伝える作品になっている。
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