「魔界転生」が博多座で開幕! 上川隆也「未体験の物語です」

博多ニュース

 2018年10月6日、福岡・博多座で舞台「魔界転生」が始まった。島原の乱で惨殺された天草四郎が魔界の力でよみがえり、同じく妖術で転生させた剣豪ら魔界衆と幕府に襲い掛かる。これら魔人と化した猛者たちに隻眼の剣士柳生十兵衛が立ち向かう…。原作は山田風太郎のアクション・エンターテインメント小説で、1981年には深作欣二監督によって映画化された名作だ。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産として登録された今年、島原の乱から描かれた物語が九州の地からスタートする。開幕の前日に、出演の上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、浅野ゆう子、松平健と演出の堤幸彦監督が取材に応じた。


──初日に向けての思いは

 「仕上がりは95%。お客さんが入って完成という状態です」

上川 「元々『魔界転生』という山田風太郎さんの作品が好きで、今回のお話をいただいたときは感激しました。素晴らしい舞台が九州をはじめとして東京、大阪の皆さまにお届けできると思うと、僕らも心が躍ります」

溝端 「すごいものができる心地いい疲労感に包まれています」

高岡 「映像も素晴らしいですし、びっくりするようなことがたくさんあって、私自身観客のように楽しんでいます」

浅野 「私自身、2年前に堤監督の『真田十勇士』で淀殿の役をいただきました。その時よりもさらにパワーアップした映像・プロジェクションマッピング・殺陣の舞台となりました。素晴らしい世界観を楽しんでいただける作品です」

松平 「若い人のエネルギーあふれる演技、そして立ち回りがあり、いい内容になっております。今までにない舞台だと思います」


──博多座初出演について

上川 「とても余裕のある造りが僕らにとってありがたい。何ができるのかというところで制限を感じることなくお芝居に専念できます。かといってお客さまとの距離が離れているのかというとそうではなく、とても近くに感じるような巧みな設計だと、稽古を重ねるうちに思いました」

溝端 「何しろ本当に大きな劇場なので毎日満員になったらいいなと思っています」

高岡 「稽古が進んでいくにつれ、すごく大空間なんだけど客席が身近に感じられるようになりました。周りにおいしいところがたくさんあるのはいいですね」


──見どころと意気込みについて

上川 「今回の舞台に関しては『ここだけを』というピックアップが難しい作品ですので、ぜひ丸ごと体感していただきたい。僕らにとっても初めてで未体験の物語です。だからこそ一つ一つを丁寧に届けたい」

 会見後に行われたゲネプロ(本番並みに通す総稽古)で第1幕を見ることができた。上川演じる柳生十兵衛はひょうひょうとしているが、いざ剣を構えると変幻自在かつ流れるような立ち回りを繰り広げる。当初、人間味ある天草四郎を演じていた溝端は「魔界転生」でよみがえった後に変化を見せることによって、物語に奥行きを持たせていた。また、松平(柳生宗矩役)は登場するだけで周りの空気を一変させ、浅野の淀殿の登場はおどろおどろしく、魔界衆の不気味さが一気に増す。一方、高岡のお品はかわいらしく、手に汗を握る展開の中で観客をほっとさせるだろう。

 メインキャストの周りを藤本隆宏(宮本武蔵役)、山口馬木也(由比正雪役)、村井良大(根津甚八役)ら個性的なキャラクターが固める。それぞれの登場人物がはまり役に見えるのはマキノノゾミの脚本によるところも大きい。演出は新旧織り交ぜた趣向で飽きさせない。場面転換の際に映像を巧みに使うことによって気持ちを途切れさせないことと、舞台上の実際の人物と映像との融合が見ものだ。堤監督が会見で「今考えうるあらゆることを詰め込んでいる」とコメントしていたが、それがキャスト・スタッフの力によって表現されている。ぜひ体感してほしい。福岡・博多座では10/6(土)~10/28(日)。その後東京・大阪でも上演される。

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