松本清張ドラマ主演の谷原章介。「人間の業が現れた作品は演じがいがある」

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 TBS系では、7月6日に月曜ゴールデン特別企画「松本清張サスペンス 影の地帯」(午後9:00)を放送する。故郷の山村をひそかに覆う不穏な影を明らかにしていく新聞社の敏腕記者・田代圭介を演じる谷原章介は、「撮影はほぼ静岡県の山中で行われました。撮影では中止にならない程度の雨に降られることが多かったのですが、この作品はサスペンスでミステリーですので、山の中ですがすがしい晴天では“らしさ”が出ない。かえって松本清張らしさを出してくれたのではないかと思います」と悪天候を味方にした撮影になったことを振り返る。

 松本清張の同名小説を原作にした同ドラマは、ある県警の裏金スクープが誤報とみなされて左遷された毎朝新聞記者の田代が、県内にある生まれ故郷の来実村で、大学教授失踪事件に端を発した、村が抱える大きな闇に触れていくストーリー。ほかに滝藤賢一、矢田亜希子、岡本玲、上川隆也らが出演する。

 社会部から地域情報部に異動させられた田代は、「名水特集」の取材で久しぶりに来実村に足を踏み入れるが、そこには失踪した大学教授・山川亮平(渡辺憲吉)の行方を捜す同じ新聞社の週刊誌記者・久野正一(上川)の姿もあった。さらに、山中には謎の白い小屋が建てられていて、田代が落としてしまったカメラには何者かに連行される男の姿が捉えられていた。

 清張作品には「全般的に暗い雰囲気があり、人間の業を感じる」という谷原は、役作りに苦労したようで、「この物語は僕が演じた田代という男が悩みを抱えているところから始まります。うまくいっていないので周囲で起こる出来事に対しても常にブレーキを踏んだ状態で接している役柄で、非常にぼんやりした状態を演じる必要がありました。その田代が抱える悩みは、物語の進展とともに明らかになりますが、どうすればご覧になる方に複雑に入り組んだ伏線を理解していただけるかを意識して演じていました。暗中模索と言いますか、何を頼りにこの作品を作り上げるのか迷いながらの撮影でした」と打ち明ける。

 導き出した答えは、やはり作品の持ち味である“業”としっかり向き合うことだった。「田代の場合は、自身の業というよりも、周囲の業の深さに触れ、原点を見詰め直すことでした。難産ではありましたが、“人の業をとても深く掘り下げていく”という松本清張作品の特徴が如実に現れたこの作品は、とても演じがいがありました」と最後には迷いがすっきりと晴れたようだ。

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