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阿川佐和子×安住紳一郎アナ「サワコの朝」インタビュー 阿川は「狂喜乱舞」、安住アナは「断れば良かった」!?

 作家、エッセイスト、インタビュアーとして活躍される阿川佐和子さんが、ゲストの思い入れのある音楽を聞きながらさまざまなエピソードを引き出していくトークバラエティー「サワコの朝」(MBS/TBS)。2011年10月1日に放送がスタートし、10月19日には放送400回を迎えます。

 記念すべき400回目のゲストは「ずーっと出ていただきたいと言って、ようやくこの日に至りました」と阿川さんも大喜びの、TBSアナウンサーの安住紳一郎さん。オリコンが発表する「好きな男性アナウンサーランキング」では殿堂入りを果たす人気ぶりで、現在は同局の「ぴったんこカン・カン」、「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」などで司会や進行を務めています。

 30分のトーク番組ですが、収録に要した時間はおよそ100分。収録を終えた安住アナは「脇汗びっしょりですよ!」とおっしゃっていたように、心中穏やかではなかった様子…? このたび、そんな収録直後のお二人にインタビューをさせていただきました。

■「ピッチャーがピッチャーの球を受けているような感じ」(安住)

「サワコの朝」のゲストのほか、「週刊文春」(文藝春秋)で連載している「阿川佐和子のこの人に会いたい」の対談相手にも安住アナを熱望していたという阿川さん。念願かなっての安住アナの登場に「ずーっと出ていただきたいと言ってようやくこの日に至りましたので、私はもう狂喜乱舞でございますよ。ふふふ」とチャーミングな笑顔に。一方、安住アナに収録の感想を伺うと、開口一番「逃げ場所のない感じで…」と、どこか居心地の悪そうな表情を浮かべます。

「サワコの朝」では、ゲストが座る椅子はいつもゲスト自身が選ぶスタイル。安住アナは「『サワコの朝』に自分が出ることになるとは思っていなかったので、椅子を選ぶところから緊張しちゃって。本来なら最も選ばなそうな椅子を選んでしまいました。あの椅子を選んだ時点で、相当浮足立っちゃってるな、と(笑)」と苦笑い。収録では安住アナの少年時代の思い出やTBS入社後のエピソードなどが語られたのですが、阿川さんの“聞く力”により、おそらく安住アナは話す予定のなかったエピソードがたくさん引き出されたのではないかと、収録を拝見していて感じました。

 普段は司会や進行役として“聞き手”に立つ安住アナは「同業者と仕事するなんて二度とごめんですね!」と言い放ち、「いやー、やりづらいですもの。阿川さんが何を聞こうと思っているか分かるんです。『阿川さん、次は何を聞くのかな』って自分で予想クイズを始めちゃってるところがあったりして。もう、ピッチャーがピッチャーの球を受けているような感じですね」と阿川さんの前で明かすと、阿川さんは大笑い。そして「これまでも安住さんとロケでご一緒したことはあるんですけど、隣にいらっしゃると心地いいんですよね。面白いことにも乗ってくださるし、聞かないといけないことや進行しないといけないことはきちんと押さえるけども、そこにガチガチになっていなくて。腹黒いけど、本当に尊敬しているんですよ。すごい方だなと思っています」と安住さんの緊張をほぐすように言葉を返します。

■阿川さんが大事にしていることは「心地よさ」

 7月からスタートした、2020年に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックを目指すトップアスリートをゲストに迎えるトーク番組「東京VICTORY」。安住アナは、山形純菜アナと共にMCを務めています。収録中、阿川さんは「東京VICTORY」では自分の立ち位置をどのように捉え、さらにどのようなことを心掛けているかを安住アナに問いかけていたため、「サワコの朝」において阿川さんはどうですか、と同じ質問をぶつけてみると「こっちに返すか! 人の質問を利用して!(笑)」と明るく怒られてしまいました(笑)。仕掛けてくださったやりとりで、ふわっと場の空気を明るくすると、またさっと真剣な表情になる阿川さん。

「『サワコの朝』も『週刊文春』も底のところは同じだと思うんですけど、『サワコの朝』は提示しないといけないVTRがあったり、時には物があったり、演奏があったり。ある程度構成があるのでそこをちゃんとつかみながらも、ゲストの方に『こんなに長い時間しゃべったのに短く感じるな』『心地いいな』って思っていただける場を提供するのが、私の仕事だと思っています。聞かなきゃいけないことはもちろんあるんだけど、そればかりになっても心地よくはないと思うので、そこのせめぎ合いですね。出来上がった番組や誌面において、ゲストの方がいかに気持ちよくしゃべったかっていう空気もすごく大事だと思うんですよ。なので、そこはなるべく心掛けるようにしているつもりです」。

 その回答を受け、安住さんに「収録は短く感じましたか?」と聞くと「今日、100分くらいありましたよね。もう脇汗びっしょりですよ! アナウンサーはやっぱり、タレントさんと違って見せていい部分と見せてはいけない部分があると思うんです。芸能界の中ではピエロ的な存在なので、ピエロが普段何を食べているかを聞かれているような…。言うべきではないことを話している気がして、とにかく気恥ずかしかったですね」と明かし、さらに「やっぱり断ればよかった!」と本音(!?)が。阿川さんが「嫌だったってことですね」と笑いかけると、「いやいや、楽しかったです。いや、楽しくはない…。うーん…。貴重な経験でした」と振り返る安住アナなのでした。

■「本当に不謹慎なんですけども、私、アンテナが低いんです」(阿川)

 俳優、女優、歌手、芸人、スポーツ選手、映画監督、医師、歴史学者…。これまでさまざまなジャンルで活躍するゲストを招き、彼らの素顔を引き出してきた阿川さん。さらに念願の安住アナも登場し、今後呼んでみたいゲストや、もう一度お話を聞いてみたい方について伺うと、「そういう要求は基本的にないんです」と即答。

「それはなぜならば、自分が会いたい人や憧れている人だけのスケールだけで考えているとものすごく狭いものになっちゃうから。『えっ!? 次のゲスト、なんでその人なの?』って人がすごく面白かったり、私の知らない世界で活躍している人がいたりするんです。こんな仕事をしながら本当に不謹慎なんですけども、私、アンテナが低いんですよ。番組のスタッフさんや、連載の方だと編集者の方が『この人、どうでしょう?』って提示してくださることによって、番組なり、連載対談なりの底の深さを作っていくことができるんです。なんとなく『苦手だな』って思っている人が話してみるとすごく面白かったり、『いい人だろうな』って思っていたらイヤなやつってことも、あんのよね~」。

 軽くうなずきながら阿川さんのお話を聞いていた安住アナも、「意外と、苦手な人のインタビューの方が得てして盛り上がったりするんですよね。好きな人とのインタビューは、案外盛り上がらないということはたまにあると聞きますね」と、同じような経験談がありそうな様子。さらに「そう。好意がある分だけ、ちゃんと見なくなっちゃうの」と言う阿川さんの言葉には数々の経験による説得力があり、阿川さんの失敗談をもっと伺ってみたい気持ちになりながら、この日の取材を終えました。

 番組では、安住アナがブレークのきっかけとなった情報番組「ジャスト」初出演時の映像を見ながら当時を振り返るほか、故郷・北海道から上京してからの孤独な浪人生活、仕事への考え方やプライベートの暮らしぶりなどに阿川さんが迫ります。また安住アナが選んだ「記憶の中で今もきらめく1曲」は? 「サワコの朝」400回スペシャルは10月19日午前7:30から放送です。


【番組情報】 
「サワコの朝」 
TBS系 
10月19日 午前7:30~8:00

取材・文/宮下毬菜(TBS/MBS担当)





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