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山田裕貴「特捜9」出演は俳優の神様から「学んでこいよ」の声

“警視庁捜査一課9係”が解散して1年…。井ノ原快彦さん演じる浅輪直樹を中心に9係メンバーが再結集し、班長・宗方朔太郎(寺尾聰)率いる“特別捜査班”として難事件を解決に導くドラマ「特捜9」(テレビ朝日系)。生まれ変わった特捜班でも、絶妙なコンビネーションやチームワークは健在で、安定した人気を誇っています。その特捜班に新たに加入した新藤亮を演じる山田裕貴さんを直撃! 深く考えずに先走ってしまい、時には浅輪らに怒られてしまう若手刑事というポジションを担う山田さんに、このドラマに出演することへの思いや撮影現場での様子を伺いました。

──クランクインから2カ月以上が経過しましたが、「特捜9」に出演していることについて、今現在のご感想を教えてください。

「『みんなが山ちゃんに教えようとしているというか、受け継がそうとしている』みたいなことを、羽田(美智子)さんとか津田(寛治)さんがおっしゃってくれたんです。僕はこれまで年下の子たちと共演することが多くて、皆さんが年上だっていう現場があまりなかったので、こういう現場に巡り合えたことがすごくうれしいですし、俳優の神様が『お前いっぱい学んでこいよ。強くなれよ』って言ってくれている気がします。僕が一番大事にしていることが外見より中身ということなんですけど、井ノ原さんをはじめキャストの皆さんが、本当に中身がすてきな人たちばかりで。皆さんに言おうと思ったんですけど、本当に皆さんみたいな俳優になりたいなと」

──それは実際に言われましたか?

「言いました。『皆さんに会って、僕そういうふうに思ったんです』って。喜んでくれましたね。井ノ原さんも『えー、うれしい』って言ってくれて。皆さんの何かを吸収できたら、いろんな場所でちゃんと闘えるんだなって思います」

──チームとして出来上がっている中に入っていくのは難しいことだと思いますが、そのあたりはどのように感じているのでしょうか?

「今は平気な顔をしていますけど、最初は…。皆さんが思っている以上に、すごくつらかったですよ(笑)。つらいっていうのは、皆さんがどうこうとかじゃなくて、その状況というか。相当不安だったし、僕は全然緊張しないタイプなんですけど、久しぶりに緊張しました」

──皆さん12年もの間ご一緒にやられている方々で、その中に入っていくわけですからね…。

「やっぱり12年間で築き上げたチームワークがあるから、台本への理解も早いし、作り上げるスピードも速いし。でも、1年目だけどついていけるくらいでないと、新メンバーに選んでもらった意味がないとは思っていたんで、恐怖を捨てて最初から飛ばしていきました。自分の中で『臆したら負けだな、失敗してもいいや』って。そこで皆さんが絶対に助けてくれるんだろうなっていう信頼というか、『頼れる皆さんがいるし』っていうのはありましたね」

──撮影現場の雰囲気はどうですか? 一緒に捜査に出る井ノ原さんとのシーンが多いと思います。

「井ノ原さんと一緒だと、撮影がすごく穏やかに進んでいきますね。いろんな話ができるし、いろんな話を聞いてくれるし、いろんな話をしてくれるし。また、その中でいろんなことに気付かされるし。撮影自体は、めちゃくちゃスピードが速いんですよ! 本当だったらスタッフさんとかピリピリしているはずなのに、井ノ原さんがいることによって空気が優しくなっているというか。そこにほかの皆さんも加わって、お話だけじゃなくてお芝居でも面白かったり。登場人物のキャラクターだけじゃなくて、皆さんの人間性がこの現場を支えているんだなっていうのをすごく感じます」

──撮影の合間にはどんなお話をされますか?

「たわいもないことですね。好きな食べ物の話とか、何々が食べたいとか、旅行で海外のどこに行ったことがあるとか。もちろんシーンの話とかもします。『ここで何か面白いことできそうですね』って提案してみたりとか。それでアドリブもシーンによっては生まれてきます」

──「特捜9」の現場で驚いた、ほかでは見ることができないようなことって何かありますか?

「リハーサルで台本を開いて、『ここってどういう感じだっけ?』とか『こういうふうにしようよ』って、俳優さんがみんなで作っているんですよね。それを監督に伝えるんです。監督も『あっ、それでいいよ』って。そのチーム感みたいなものは、本当にすごいですね」

──その中にいきなり入っていくのはすごく大変そうですね?

「僕はキャラクターとしても最初からなじめているわけではなかったので、僕だけ役の中で意識が違っていてもおかしくないというか。みんなが分かっていて、僕だけ分かっていないっていうシーンがあったりもしたんですが、逆にそこのズレはあって面白いなって思います。そのマイナスをプラスに生かせばいいやって」

──その方が、逆に役としてのリアリティーが出てきそうですね?

「はい。僕が全部理解してってなると、分かり切った芝居になってしまうので。それは流れのままにした方がいいというか。逆に、僕が特捜班の皆さんに何か提案するシーンであれば、『もっとこういうふうにしていいですか?』って提案しますし。それで、段々とアドリブも増えていって。自然にやっていたら、なじんだというか、なじませてもらったというか、そういう感じですね」

──新藤亮というキャラクターについてはどう思いますか?

「僕はあんなに暴走はしないですね(笑)。『あいつ犯人だよ、そうに決まってるよ!』って突っ走ることもしないはずです。考えるタイプなので」

──逆に共感できるところやご自身と重なる部分はありますか?

「決めたら突っ走るところは僕と一緒ですね。考えが足りないんです、新藤の場合は(笑)」

──刑事役ということで意識していることを教えてください。

「刑事ドラマをやっているってことは、警察の人が見ても楽しめるものじゃないといけないって思うんです。『良い警察官って何だろう』って考えるようにはしていますね。新藤は生意気だし“ゆとり世代”って言われますけど、取調室での会話であったり、被害者との会話の中で『ちゃんと人の気持ちは分かる人間であろう』っていうふうには表現しようと思っています」

──視聴率も好調ですが、何か実感することはありますか?

「やっぱり現場は活気付きますね。僕はドラマの経験がそこまで多くないので、あまり気にしたことがなかったんです。もちろん、たくさんの人に見てもらえることはすごくうれしいですよ。でも、視聴率は良いけど、『視聴率が良いドラマに出てたね』って言われるだけじゃだめなんです」

──そうですね、視聴者に何か印象を残すってことも大切ですね。

「『僕は何ができたのかな?』っていうのが一番重要で、視聴率はあまりこだわってないっていうか。ちゃんと仕事を果たせているのかっていうことが、自分にとっては大切なことだなって思いますよね。でも、現場では、視聴率が出てみんなで抱き合って『やったね!』って普通に喜んでいますね」

──その「仕事を果たせた」っていう手応えはどのくらいのものですか?

「自分の中で、納得いってないわけではないんですけど、もうちょっとできるんじゃないかっていうのもあります。まだまだ皆さんの確立されたキャラクターには到底追い付けないし…。自分が演じる新藤亮をどう生かしていくかは僕次第だから、そこは意識しています。洋風のラーメンみたいに、最初は『何これ?』って思うけど食べたらおいしいみたいな、そういう新しい商品みたいな存在になれればいいなって思います」

──なるほど。では最後に、終盤に向けて『ぜひここを見てほしい』ということなどを教えてください。

「僕は皆さんの掛け合いがすごく好きなので、その中にいる新藤がたまに突っ走って怒られて、反省したりとか悔しがったりとか、ちょっと反発したりとか、新藤の感情の波が面白い部分だと思うので、そこを見てほしいです」

──ありがとうございました!

 山田さんは取材中、こちらから話を膨らませるような聞き方をせずとも、たくさんお話ししてくださりました。12年間で培われてきたチームの中に入る大変さと、その中で得られるものの大きさが伝わってきましたね。山田さん演じる新藤が、特捜班の中の面々との距離感をどのように縮めていくのかも、このドラマの楽しみの一つでありますので、そこにもぜひご注目ください。

【プロフィール】 
山田裕貴(やまだ ゆうき)
1990年9月18日生まれ。愛知県出身。2011年に俳優デビュー以来、ドラマや映画、舞台と幅広く活動。ドラマでは、今年1月から放送された「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)に出演したほか、19年度前期NHK連続テレビ小説「なつぞら」への出演が決定。映画は、4月27日に「となりの怪物くん」が公開されたほか、6月8日に「万引き家族」、7月6日に「虹色DAYS」が公開される。また、主演映画「あの頃、君を追いかけた」も19年秋に公開予定。
【番組情報】
「特捜9」 
テレビ朝日系 
水曜 午後9:00~9:54

テレビ朝日担当 K・T

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