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佐々木希も人生を見つめ直したことがあった!? 主演ドラマ「デイジー・ラック」でリアルな心情を語る

 仕事に、恋に、そして――。いわゆる“アラサー”と呼ばれる女性たちの幸せ探しを描くNHK総合のドラマ「デイジー・ラック」(金曜午後10:00)が、4月20日よりスタートする(全10話)。「逃げるは恥だが役に立つ」でも知られる海野つなみの同名漫画をドラマ化した本作は、小学校時代からの幼なじみである山城楓(佐々木希)、周防薫(夏菜)、讃岐ミチル(中川翔子)、岩代えみ(徳永えり)が織り成す、心温まるヒューマンドラマ。等身大の彼女たち4人が、仕事や恋にまい進していく姿を通して、アラサー女性たちの求める幸せをリアルな視点で映し出していく。

 えみの結婚式で楓は、子どもの頃「ひなぎく会」と名付けて集まっていた3人と再会。思い出話と近況報告にひとしきり盛り上がった4 人は、もう一度みんなで集まることを約束する。しかし、その結婚式当日に、楓は勤務していたジュエリーショップが倒産、恋人の清水浩太(浅香航大)にもふられてしまい、失意の中「私には何もない!」ということに気付く。一方で、エステサロンに勤務するキャリアウーマンで、大学生の牧村真司(栁俊太郎)と付き合う薫。フリーのバッグ職人で、出版社に勤務する薫の弟・周防貴大(磯村勇斗)に助けられながら日々の資金繰りに苦労するミチル。新婚のえみもまた、温厚で優しい夫・隆(長谷川朝晴)と暮らし、一見幸せそうだが主婦ならではの悩みに直面するなど、3人ともそれぞれの問題を抱えていた。そんな折、楓は少女時代に思い描いていた将来の夢を思い出し、パン職人に転職することを決意する。果たして4人は、幸運の花を見つけられるのか? 充実した30代を送ることができるのか?

 自身も20代を駆け抜け、30代を迎え女優としてさらに輝きを増している主演の佐々木希に、同世代の女性から見たドラマの見どころを聞いた。

──原作者は、海野つなみさん。作品をお読みになった感想、完成した第1話をご覧になっていかがでしたか?

「楓は仕事も失い、彼氏にも突然振られてしまうという、どん底からのスタートをしますが、何か応援したくなるような、よくも悪くも真っすぐな女性です。そんな彼女の姿を見て“頑張ろう”と思える原作だと思いました。またドラマも、同世代の、特に女性の方が見ると背中を押してもらえるような作品になっていて、お仕事から疲れて帰ってきた週末の夜にはぴったりの内容だと思います」

──同世代の楓を演じるにあたって心がけたこととは?

「割と、私そのままなんです。楓は、先ほども申し上げたように真っすぐな性格で、時として周りが見えなくなる瞬間があるんですけど、そのあたりは自分と似ているように思います。オン・オフがはっきりしているところも似ていて。電池が切れると、楓のようにずっとベッドの上にいたり。ひとたびスイッチが入ると、急に外に飛び出したり(笑)。同世代として等身大の部分を大切に演じたいですね」

──楓、薫、ミチル、えみ、性格もタイプも置かれた状況も異なる4人の女性それぞれの幸せ探しを描く本作。中でも共感するキャラクターは?

「私自身も、考える前に行動する性格なので…そんな様子を見ている周りの人たちからは『危なっかしい』と、よく言われますが(笑)、原作を読みながら、台本を読み進めながら、楓の気持ちがやっぱり一番分かります」

──傷つきながらも前向きで真っすぐな主人公とキャリアウーマン、夢を追いかける女性、家庭に入った女性。見事にキャラクター分けされています。衣装などを拝見すると、もしかして視覚でも分かりやすくキャラクター分けの工夫がされているのかなと。

「そうなんです。例えば楓であればオレンジが好きとか、薫であれば本当はピンクを着たいんだけど、違う色を着ている…とか。それぞれの内面を表すような設定も隠されているんです。それぞれが暮らしている部屋にしても、4人の違いや性格が分かると思いますので、そのあたりも楽しんで見ていただきたいです」

──夏菜さん、中川さん、徳永さんとの共演、撮影現場の雰囲気はいかがですか?

「今も絶賛撮影中ですが、この『ひなぎく会』のみんなといる時間が本当に楽しくて。撮影以外の時間もかなり距離が縮まり、30代女子の“あるある”トークをいつもしています(笑)。まるで何年も前から一緒にいるような。本当にこのメンバーでよかったなと、心から思います」

──ところで、楓はパン職人を目指す役。パンを食べるシーンも多いそうですが…?

「それが、実は意外と食べられないんですよ。1話では試食するシーンがあったのでいただいて、すごくおいしかったんです! でも撮影のつながりの関係であまり食べられないんです(笑)。見ているだけで食べられない。なんだか“おあずけ”と言われてる感じです(笑)。ですから、café&diningで食事をするシーンが楽しみで…って、食べる話ばかりしていますね(笑)」

──インスタグラムを拝見したところ、パン屋さんで修業もされたそうですね。

「修業…と言うのはおこがましいですが、体験させていただきました。実際に体験してみると、発酵一つとっても時間が掛かることが分かりましたし、工程も多いですし。当たり前ですけど、味を保つために分量も厳密に計ったりと、一つのパンにものすごく時間も手間も愛情も注がれていて。また早朝から作業されていることも知り、大切に食べたいなと、改めて思いました。お料理でも自宅で作る時はいつも目分量なので、ちょっと反省もしたりしました」

──制作発表の際に、「石橋はたたかないで渡るタイプ」と話されていましたが、お料理なども割と大胆に作られるタイプなんですか?

「そうですね、味付けもパッパッっという感じです(笑)。ですから、えみちゃんのような家庭的な女性に憧れますね。その一方では、薫のように、自分でバリバリと道を切り開いていく女性も尊敬しますし、自分の腕を頼りにお金とは別のところで働くミチルのような女性もカッコいいなと思います。とは言え、それぞれいいところもあれば、悪いところもあるので、そこがこのドラマの面白いところなんですけど。ご覧になった方も、ご自身やお友達など、4人のうちの誰かしらに当てはまるところがあるんじゃないかなと思います」

──とりわけモノローグには、女性に限らず同世代の金言となるようなせりふが目白押しですね。

「そうなんです。せりふにしても、女性なら誰もが思うことを見抜いているような感じで。自分が今の年齢になったからこそ分かること、刺さるものがあるようにも思いますし。その感覚を大事に、お芝居にも生かしていけたらなと思います」

──ちなみに、楓のように「このままじゃいけない!」と人生を見つめ直したことはありますか?

「ありますよ! ありがたいことに幅広いお仕事をさせていただいていたんです。でも、その代わり“私には何が向いていて、何が好きなんだろう?”“本当に好きなことは何だろう”と見つめ直した時期が20代半ばの頃にありました。それで悩んで、考えて。決断するには勇気が必要でしたが、“お芝居をもっと頑張りたい”と思ったんです」

──2008年に女優デビューされて10年。これからの目標はありますか?

「具体的にどんな役をやりたいという希望はまだないのですが、さらに役の幅が広がっていったらうれしいなと思います。20代の時以上に、内面や感情の深い部分を表現できるような女優を目指したいです」

──では、仕事に向かう際のパワーの源は?

「食べること!(笑)。そして散歩でも何でもいいので、外に出ること。『ひなぎく会』のような気の置けない友達とおしゃべりすることです」

──最後に改めましてメッセージをお願いします。

「恋に仕事にとまい進する薫、ミチル、えみ、そして楓の姿に背中を押されるドラマですし、何より、人生いつでもやり直せる。どんなに遅くったってスタートは切れるし、自分次第でいつまでも“女子”でいられる。そんな勇気をもらえるドラマになっていると思います。新たなスタートを切る人が多い4月にぴったりな明るく楽しいドラマです。皆さん、ぜひご覧ください」

【プロフィール】 
佐々木希(ささき のぞみ)
1988年2月8日生まれ。秋田県出身。これまでに「THE LAST COP/ラストコップ」(日本テレビ系)、「小さな巨人」「伊藤くん A to E」(TBS系)などに出演。Huluオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」では主演を務めた。5月13日にNHK BSプレミアムで放送の「Sound of Jazz リー・リトナー」ではナレーションを務める。
【番組情報】
ドラマ10「デイジー・ラック」 
4月20日スタート 
NHK総合 
金曜 午後10:00~10:45

取材・文/橋本達典 
撮影/中越春樹

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