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佐野勇斗「トドメの接吻」最終回直前インタビュー 19歳の1年を振り返り「大人になるためのいい準備ができた期間」

 キスをすることで7日前に戻ることができるという不思議な力を引き金にした、“死のタイムリープ”を描く山﨑賢人さん主演の新感覚ラブストーリー「トドメの接吻」(日本テレビ系)。金と権力に強欲なナンバーワンホスト・堂島旺太郎(山﨑)が、ターゲットとして定めた社長令嬢・並樹美尊(新木優子)に接近する中で出会った大手クルーズ会社の御曹司・長谷部寛之を演じるのは、映画「ミックス。」(2017年)、「ちはやふる -結び-」(18年)といった話題作への出演が相次ぐとともに、5人組ボーカルダンスユニット・M!LK(ミルク)のメンバーとしても活躍中の俳優・佐野勇斗さん。

 菅野美穂さん主演のサスペンスドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」(16年・TBS系)をきっかけにその演技力に注目が集まり、今年は先述した「ちはやふる -結び-」を含めた5本の映画の公開を控え、活躍の幅は広がるばかり。ここではラストシーンの撮影に入る前の佐野さんを直撃し、役に対する印象や撮影の思い出、20歳を迎えるに当たっての目標を伺いました。

●「賢人くんの主演としての在り方を間近で見させてもらって、現場全体を和ませるパワーがすごいなって思います」

──3カ月間、長谷部という役を演じてこられて、本日クランクアップを目前にした今のお気持ちをお聞かせください。

「長谷部は結構自分と似ている役だったので、肩の力を抜いて演じることができたかなと思います。出演者の皆さんの中では僕が最年少というのもあって、休憩中からかわいがってくださったんです。長谷部という役は、おっちょこちょいなところがあってかわいげのあるキャラクターだったので、休憩中のところから役作りができていたというか、そのままの僕と皆さんとの関係性でお芝居ができたなと思います」

──共演者の皆さんとのエピソードで思い浮かぶことはありますか?

「なんだろう…。賢人くんにはコートをもらいました。あとはまっけんくん(新田真剣佑)と2人でシフォンケーキを食べに行きました! まっけんくんから『今から遊ぼう』って電話がかかってきて、お互いの仕事終わりに会いました」

──過去に「山﨑賢人さんに会うとテンションが上がる」とお話しされていたのを耳にしたのですが、本作で共演する今も、それは変わりませんか?

「そうですね。昔から賢人くんには憧れていて、今も変わらず憧れの存在です。昔は会うと緊張して『わっ! 賢人くんだ!』ってなってたんですけど、今は一緒にいるとお兄ちゃんみたいで。3カ月間共演して仲良くさせてもらって、あらためてすごくフランクでいい方だなって感じました。あと、演技の面ではもちろんなんですけど、座長というか、主演としての在り方を間近で見させてもらって、刺激を受けました。現場全体を和ませるパワーがすごいなって思うことが多いんです。賢人くんともう1回お仕事したいなって思うのは、こういうことなんだなって思います」

──お二人の共通の趣味や話題はありますか?

「(即答で)ないです!(笑)」

──(笑)。普段どんな会話をすることが多いですか?

「本当にたわいもない会話です(笑)。全然記憶に残ってないなあ…。あっ、賢人くんがすごく古着屋さんに詳しくて、僕も服が好きなので、服について話したりします。この前、賢人くんに『服かわいいですね!』って言ったら、『今度いらないやつやるよ!』って言ってくれました」

●「自分の芝居を見て『ちゃんとできてるな』って思ったことはほとんどないんです」

──長谷部という役を演じるうえで、意識していることはありますか?

「(即答で)何もないです! いい意味で、ほんとに何もなくて…。さっきお話ししたように、結構僕と似ているキャラクターなので、下手に意識しないようにしています」

──監督からは何かアドバイスがあったのでしょうか。

「『そのままの佐野くんでいいよ』とか、『そんなに考えすぎないで』とアドバイスをいただきました。長谷部って、お金持ちなんだけど、すごく純粋な性格なんですよ。自分で言うのもなんですけど、僕の純粋っぽさとか、田舎っぽい感じをそのまま出せたらいいなと思って演じました。『幼なじみの子を好きになったらこういう感じだろうな』とか、『好きな子を取られたらこう思うだろうな』とか、素の僕で演技に臨んで、あんまり考えすぎないようにしていました」

──これまで、佐野さんは役作りが難しい役に挑戦されることが多かったのではないかと思います。

「そうですね。長谷部は居心地がいい役でした。役作りが大変だなと思うことはあんまりなかったですね」

──「砂の塔」では「夜行観覧車」(13年・TBS系)、「ミックス。」では「電車男」(映画:05年、ドラマ:05年・フジテレビ系)をご覧になり、役作りのためにお芝居を研究したと伺いました。

「自分の中にない部分は、ほかの作品を見て研究しているんです。今回は特に研究することもなくて、『どうやって演じよう』と悩むことも本当になかったんです。自分でイメージしたうえで、長谷部を演じることができたんじゃないかなと思います」

──オンエアでご自身の演技をご覧になって、どのように感じていますか?

「今までいろんな作品に出演させていただいたんですけど、自分の芝居を見て『ちゃんとできてるな』って思ったことはほとんどないんです。『トドメの接吻』も、毎回オンエアを見て、反省点ばかりです。今回お金持ちの役だよって最初に聞いた時に、嫌みな感じが出ちゃうのは嫌だなって思ったので、お金持ちなんだけどどこか憎めない雰囲気が出せるように頑張りました。見ている方に『こいつばかだな、でもちょっとかわいいな』って思っていただけるように演じていたので、そういう雰囲気が出せたシーンでは『ここ良かったかも』ってたまに思うこともあります」

──M!LKのメンバーの皆さんからは何かお言葉はありましたか?

「みんな見てくれてます。(山﨑)悠稀が『面白いよ!』ってLINEをくれたり、(板垣)瑞生も『次、最終回だね』って送ってくれたんですよ。僕の演技のことに関しては、特に誰も何も言ってなかったんですけど(笑)。ドラマに関しては、みんなむちゃくちゃ面白いって言ってくれます」

●「19歳の1年は、大人になるためのいい準備ができた期間だったなって思います」

──俳優と、M!LKの活動の両立は大変だと感じることもありますか?

「うーん…。あんまり…。いや、でも…。(言葉を選ぶように)忙しいことは忙しいんですけど、僕としては、そういうのも覚悟で『両方やりたい』ってマネジャーさんに相談させてもらったりしているので、両方頑張りたいなって思っています。ただ、リリースイベントに出演できなかったりすることもあって、その時はファンの皆さんに申し訳ないなって気持ちになります。特に地方に住んでいる子に会いに行けなかったりすると、申し訳ないなって…。でも、僕がこうしてドラマや映画に出ることでもっと多くの人に知ってもらって、M!LKに還元してM!LKを大きいグループにしていきたいって気持ちがあるので、そのためにも、両立を頑張りたいなって思います」

──3月23日で20歳のお誕生日を迎えられますが、19歳を振り返ってみて、どのような1年でしたか?

「18歳は『砂の塔』をはじめとしたいろんな作品に出させてもらえて、僕の中でも大きな年だったんです。そこから19歳になって、18歳の時以上にいろんな作品に挑戦する機会をいただいて、やりたいことをやらせてもらえた1年でした。役者としての難しさも感じましたし、同時に作品を作ることへの面白さも感じることができました。『今年も1年、あっという間だったな』って感じることも多いんですけど、19歳を振り返ってみると、結構長かったなと感じます」

──これから公開する作品も多く控えていますね。

「そうなんです。もうすぐ20歳になるということで、この1年、大人と子どもの狭間(はざま)じゃないんですけど、大人になるためのいい準備ができた期間だったなって思います」

──20歳を迎えるに当たって、目標はありますか?

「どうしようかな…。えっと、『いい意味で変わらない』! 20歳というか今後なんですけど、デビュー当時の初心を忘れずにいないといけないなと思っていて。感謝の気持ちを忘れたら終わりだなって思うので、感謝の気持ちを忘れずに、でも成長するところは成長して、変わらないところは変わらない、っていうのを大事にしたいなと思います」

──新しく挑戦してみたいことはありますか?

「ずっと英語の勉強がしたいと思ってるんです。もしこのお仕事をしていなかったら、留学したいって考えていました。あとは書道も! 書くことは好きなんですけど、自分で納得がいかないことが多いんです。年末に“感謝”って言葉を書き続けたんですけど、実はあの字も納得いってなくて…。だからちゃんと習いにいきたいです。英語、書道、あとはギターもやってみたいし、いろいろなことに挑戦したいです!」

──それでは、視聴者の方に向けて、最終回の見どころをお願いします。

「今までお金にしか目がなくてクズだった旺太郎が、9話、10話と進むにつれて『そんなんじゃだめだ』って気持ちが変化していきます。お金じゃなくて、ちゃんと愛を知って『俺は宰子(門脇麦)のことが好きだったんだ』って気付いていく旺太郎を見てほしいです。あとは…みんな幸せになってくれたらいいなって思います」

──最後に、タイムリープができるとしたら、いつに戻って何をしたいですか?

「(即答で)したくないです! 今が楽しいから。タイムリープ、したくないですね。もちろん昔もすっごく楽しかったし、高校時代もいろんな思い出があるんですけど、でもやっぱり…今がいいですね。今の自分でいたいです」

【プロフィール】 
佐野勇斗(さの はやと)
1998年3月23日生まれ。愛知県出身。牡羊座。主な出演作は、ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」(TBS系)、映画「くちびるに歌を」「ミックス。」など。2018年には映画「ちはやふる -結び-」「羊と鋼の森」「青空 Ao-Natsu」「3D彼女 リアルガール」「走れ! T校バスケット部」が公開予定。ボーカルダンスユニット・M!LKのメンバーとしても活躍し、3月14日には7thシングル「ボクラなりレボリューション」を発売。3月25日からはユニット初となる全国ホールツアーを実施。
【番組情報】
「トドメの接吻」(最終回) 
日本テレビ系 
日曜 午後10:30~11:25

取材・文/宮下毬菜 
撮影/蓮尾美智子

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