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名作アメコミをドラマ化した「ウォッチメン」が日本初上陸!

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 大事件の裏には、常にスーパーヒーローたちの存在があった!? ヒーローの活躍で変わった歴史、その中で浮き彫りになっていく彼らの実像を描き、大絶賛された名作アメリカンコミックをドラマ化。「ゲーム・オブ・スローンズ」の放送局・HBOと「LOST」の敏腕クリエーター、デイモン・リンデロフがタッグを組み、新たな話題作を世に送り出す。

 かつて製作された映画版も有名だが、今回のドラマはかなり変化球の作り。原作コミックの作品世界から34年を経た現代を舞台に黒衣の女性ヒーロー、シスター・ナイトらの物語が展開していく。このシスター・ナイトことアンジェラ・エイバー(レジーナ・キング)は、夫や娘と共に幸せな家庭を築く一方、悪と戦う覆面の警察官。大勢の警察官が襲撃され、命を落とした事件の生き残りでもあるシスター・ナイトは現在、世の中の治安を取り戻すため、仲間と共に苦闘の日々を送っている。なぜ警察官たちは襲撃され、シスター・ナイトは秘密の戦いを強いられることになったのか。気になるのは劇中の世界情勢で、アメリカ大統領にはなんと、実在の名優であるロバート・レッドフォードが在任! だが、善良でリベラルな政権に反発する白人至上主義者たちが横行し、彼らを取り締まる警官たちが護身のため、シスター・ナイトのように顔をマスクで隠すことになる。こうした架空の情勢を容赦なく突きつける作品世界はリアルかつシビアで、まさに大人のためのドラマといったところ。レジーナ・キングらキャストたちが体当たりで臨むアクションシーン、過激なバイオレンス描写、乾いたユーモア、さらには映画「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー賞に輝いたトレント・レズナー&アッティカス・ロスが手掛ける劇中音楽など、すべてが見応えのあるものになっている。

 クリエーターのリンデロフ自身が「鑑賞後にみんなで語り合ってほしい」と言っているように、「あの場面にはどんな意味が?」と議論し合いたくなる意味深なシーンが冒頭から詰まりに詰まっているのもドラマ「ウォッチメン」の特徴。見れば見るほど翻弄されるものの、一刻も早く先が知りたい! そんな心地よいジレンマを味わうことができる。


【Regina King INTERVIEW】

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レジーナ・キング
(アンジェラ・エイバー/シスター・ナイト役)

──「ウォッチメン」の作品世界は架空でありながらも、非常にリアルですね。

「このドラマを、視聴者は独創的な作品だと捉えてくれるはず。例えば、あるカップルが一緒に鑑賞した場合、さまざまなシーンで異なった感情がそれぞれに生まれてくるのではないかしら。他人を守るためにマスク(仮面)をつけて戦うアイデア自体、現実世界の動きや変化を投影させたものになっている。実際、現実社会での私たちは頻繁にマスクを変えているわ。誰といるか、どこにいるかで、人々はマスクを変えるものよ」

── シスター・ナイトのコスチュームはかなりスタイリッシュですね。着てみた感想は?

「とてもパワフルに感じた。でも、それも最初の1時間だけね(笑)。窮屈だし、とても暑かったから、撮影中は私の体を冷やしてくれるスタッフがいたの! しかも、最初はマスクをつけることになっていて…。そのせいで周りがよく見えなかったから、『誰が向かってくるかも分からないのに、どうやって犯罪と戦えるっていうの?』と文句をつけたわ(笑)。そうしたら、衣装担当のシャロン・デイヴィスが、目元を黒く塗るという素晴らしいアイデアを出してくれたの。その方が、戦うヒーローとしては現実的よね。そうやって修正を施しながら、シスター・ナイトのコスチュームは出来上がっていったの」

── 出演にあたり、「ウォッチメン」の原作や映画版はご覧になりましたか?

「映画版は見ていないけど、コミックは読んだ。『ウォッチメン』のコミックは、ドラマのクリエーターであるデイモン・リンデロフに影響を与えた作品でもあるの。私たちのドラマはコミックとは違った独自の解釈の作品になっているけれど、視聴者はコミックがドラマの重要な手掛かりになっていることに気付くと思う。デイモンはできる限りコミックに敬意を表しながらドラマを手掛けた。彼は撮影前、『完璧なコミックをドラマで再現するつもりはない』と言っていたわ。その言葉自体が、何よりも原作を尊重していると思う」

── ドラマの中では、白人至上主義の脅威が描かれていますね。

「今の現実世界でも起きている問題よ。気候変動の問題と、アメリカにおいてどちらがより大きな問題かは比べられないけど。ドラマの中では(環境問題に長年関わってきた)ロバート・レッドフォードが大統領を務めているから、気候変動の問題は根絶されたことになっているの」

── ルイス・ゴセットJr.との共演はいかがでしたか? 彼は1970年代からアフリカ系アメリカ人俳優としての地位を確立してきた存在でもあります。

「同じ役者として、彼からはかなり大きな影響を受けたわ。そんなルイスをキャスティングしたデイモンにも感謝したい。次世代の黒人たちのため、彼は多くの扉を開けてきた。そのこと自体、とてもパワフルなことよ」

── 映画「ビール・ストリートの恋人たち」でアカデミー賞助演女優賞を受賞したことは、その後のキャリアに影響を与えましたか?

「オスカーを受賞したからといって、すぐに働きやすくなったわけではないと思う。実際、このドラマの製作陣とは、オスカーを受賞する前後から話をしていたし。これまでのキャリアのすべてが、財政的にも安心できるような今の場所に導いてくれたのだと思う」

── お気に入りの女性スーパーヒーローはいますか?

「ワンダーウーマンとファイアスターね。ドラマ『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』のリンダ・カーター、映画『ワンダーウーマン』のガル・ガドットは露出の多いコスチュームを着ていてセクシーだけど、女性をセクシーな対象物ではなく、スーパーヒーローとして表現していると思う」


【CAST COMMENT】

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ティム・ブレイク・ネルソン
(ウェイド/ルッキングラス役)

「今作はとてもスマート! 原作のコミックを歴史として捉え、原作に対して崇高で挑戦的なアプローチをしている。ルッキングラスはクールなマスクをかぶっているけど、撮影ではグリーンマスクや実際に反射できるマスクなどさまざまなものを使っているんだ。クリエーターのリンデロフは、ルッキングラスが今後もっと面白いことをやると約束してくれたよ」


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ジェレミー・アイアンズ
(エイドリアン・ヴェイト/オジマンディアス役)

「演じたエイドリアンは、複雑な人生を生きてきた人物。生物の命の価値を見いだせない役柄だね。出演は、クリエーターのリンデロフから熱意と素晴らしい想像力を感じ、彼の言葉に興味をそそられて決めたんだ。実際に本作を見てみたら、現代の社会や政治が反映されていて、中身のあるエンターテインメントとして描かれていることに引き付けられたよ」


【番組情報】
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「ウォッチメン」
2020年1月31日スタート 
スターチャンネル2 
金曜 午後11:00~深夜0:15ほか(字幕・全9話)
※1月31日の第1話無料放送 
※2月5日よりスターチャンネル3で二カ国語版を放送

製作総指揮/デイモン・リンデロフほか
出演/レジーナ・キング ドン・ジョンソン ティム・ブレイク・ネルソン ルイス・ゴセットJr. ジェレミー・アイアンズほか

文/渡邉ひかる



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