コラム

視聴率18.8%を記録!
総選挙を経てAKB48の今後は?

指原莉乃が1位! そして高橋みなみが去り…
これからのキーマンは誰だ!?

 テレビを見ていてよく耳にするけど、実際はきちんと知らない(かもしれない…)時事ネタや話題を追いかけ、解説する連載「TVガイド新書」。
 今回のテーマは「AKB48」。選抜総選挙中継が視聴率18・8%を記録し、いまだ大きな影響力があることを証明したAKB48の今後を展望!

指原莉乃を筆頭にメンバー認知度が上昇

 終わってみれば、昨年の16・2%を上回る18・8%の高視聴率。毎年恒例となったAKB48の選抜総選挙は、予想を上回る結果を残し、AKB48のコンテンツ力がいまだ健在であることを示す形となった。今回、1位に輝いたのは一昨年から返り咲いた指原莉乃。まずは彼女の存在から、高視聴率の背景を探ってみたい。

 やはり一つのポイントとなったのは、48グループの中でも断トツのテレビ露出の多さにより1年前よりさらに上昇した指原莉乃の一般的知名度の高さだろう。この1年の彼女は、レギュラー、準レギュラー出演する「僕らが考える夜」(フジテレビ系)や「UTAGE!」(TBSほか)、「ワイドナショー」(フジテレビほか)を始め、「ぐるぐるナインティナイン」や「今夜くらべてみました」(共に日本テレビ系)、「もしもツアーズ」(フジテレビほか)などへのゲスト出演でも、軒並みインパクトを残してきた。そこで彼女の面白さを知った視聴者が、48グループの年間最大イベントの行方にも興味を持ちチャンネルを合わせて見入った。その可能性は決して少なくないはずだ。また知名度という点では他のメンバーもこの1年でこつこつと上昇させてきた印象が強い。特に、“塩対応”という言葉を浸透させた島崎遥香などは指原ほど派手な露出はないものの、1年前に比べてもより幅広い層に認知された。島崎を筆頭にしたメンバーの認知度上昇に加え、4月クールの連続ドラマ「戦う!書店ガール」に主演した渡辺麻友や、年内でのグループ卒業を発表している高橋みなみ、根強い人気を誇る柏木由紀など各メンバーへの注目・興味が全体的に拡大し、その総数が集積した結果として高視聴率を記録した──そう考えると、「対世間」という部分では特に分かりやすいトピックのなかった今回の総選挙生中継が、高視聴率を獲得することができた理由が見えてくる。

 もちろん、コアなファンたちが、史上最大の混戦と予想された今回の総選挙に例年以上の興味をかき立てられていたという部分は、非常に大きいだろう。しかし、単純にグループのファンがこぞって見ただけでは、週末の地上波ゴールデンタイムで高い数字を記録することはなかったはずなのだ。

 では、総選挙を終えた今後のAKB48グループはどうなっていくのだろう?

新たな名曲誕生と指原の後継者発掘が今後の鍵

 今後を占う上で大きな意味を持つのが、今回の総選挙上位16名が歌唱メンバーとして参加する次のシングルの方向性だろう。一昨年、指原莉乃が初の総選挙1位を奪取した時は、彼女をセンターに、今も歌い継がれる「恋するフォーチュンクッキー」という名曲が誕生した。この曲が老若男女に受け入れられ、息の長いヒットを記録したことにより、AKB48は新たなファン層を開拓し、実はそれが現在の人気継続につながっている。今回もまた、ニューシングルが幅広い層に長く愛される楽曲になれば、その人気の地盤はより強固なものになるだろう。時代は大きく変われども、かつてのトップアイドルである松田聖子や中森明菜がそうであったように、最後は楽曲のクオリティーがその命運を左右する。何よりも美空ひばりの「川の流れのように」という、日本を代表する歴史的名曲の作詞を手がけたAKB48グループ総合プロデューサー・秋元康氏なら、歌が持つ底知れぬ力を誰よりも熟知しているはず。8/26(水)にリリースされるニューシングルの出来映えに、まずは注目したい。

 そして、「対世間」という観点から考えると、テレビでさらなる躍進をとげるメンバーの登場も必要だろう。指原莉乃を筆頭に、前述した渡辺麻友や柏木由紀、高橋みなみ、島崎遥香、さらには今回の総選挙には不参加だった小嶋陽菜らはソロでの出演もあるが、グループの規模を考えれば決して多いとは言えないのが現状だ。今回の高視聴率を追い風に、もしテレビ出演が増えれば、面白い個性を発揮してくれそうなメンバーはまだまだ多い。果たして、指原莉乃に続く者は現れるのかどうか。それもまた今後のAKB48グループ浮沈の鍵を握っている重要なファクターだ。

結成10周年を年末に控え秋に新グループを結成

 今後の具体的な動きとして注目したいのは、新潟を拠点に活動するNGT48の誕生だ。10月には新潟市内に専用劇場のオープンを予定しており、北陸地方初の48グループとして注目を集めることは間違いない。ここでグループの原点である劇場公演を足がかりに、どれだけ新しいファンを獲得できるかにも期待がかかる。これから決定するNGT48メンバーの中から、今後のグループを牽引する逸材が誕生する可能性も大いにあるだろう。

 AKB48は、今年12月で結成10年を迎える。今後の彼女たちに期待されるのは、例えば、ジャニーズのように、あるいは宝塚歌劇団のように、日本のエンターテインメントの一翼を担い続けるグループになることだろうか。11年目に突入する来年以降も、その動向が楽しみだ。


数字で見ても…
やっぱりすごいぞAKB48
初日売り上げ147.2万枚
昨年のシングル「ラブラドール・レトリバー」で記録したシングル歴代1位の初日売り上げを、自らの新曲で更新した。

27作連続1位獲得
’09年発表の「RIVER」から27作連続となる週間チャート1位に。初週ミリオン達成も20作連続。共に歴代1位となる。

総得票数328万7736票
昨年から約60万票増加し、総選挙史上最高得票数を記録。CDの出荷枚数が300万枚を超えたことも話題になった。

視聴率18.8%
一昨年の20.3%には及ばずも、総選挙中継史上2位の好結果。瞬間最高は23.4%、指原莉乃の1位が確定したシーンだった。

Text=大久保和則

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