私の愛した007

連載

5代目ボンド、ピアース・ブロスナンと同い年! 関根勤が語るジェームズ・ボンドの色気とは!?


僕にとって「007」は永遠の憧れなんです


 僕が初めて「007」シリーズの存在を知ったのは、確か11、12歳の頃ですね。「007/ゴールドフィンガー」(1964)のポスターを見て、面白そうだなと思ったんですよ。でも実際に映画館へ見に行ったのは「007/サンダーボール作戦」(65)が初めて。当時はまだ中学生でした。それ以来すっかり「007」のとりこになりました。新作が公開されるたびに見に行っていますし、古い作品もテレビで放送された時にチェックしていたので、シリーズ全作品見ていると思います。僕にとって「007」の映画は永遠の憧れなんですよ。

 やはり、シリーズの最大の魅力は主人公、ジェームズ・ボンドのカッコよさ。世界を股にかけて活躍する強くて謎めいたすご腕のスパイで、しかもセクシーでダンディーで女性にモテモテ。男がほれる“究極の男”ですよ。スーツ姿もおしゃれだし、ボンド・カーもカッコいい。ボンドの愛車であるアストンマーティンを買おうと本気で思ったこともあります。

 歴代のボンド俳優の中で、僕が一番好きなのは初代のショーン・コネリー。とにかく男くさいんです。スクリーンに出てきただけでオスの匂いがする。要するにエロいんですよね。他のボンドにはあんなエロさはない。それに顔も良いですね。日本で言うと三船敏郎みたいな武骨さ。当時はチャールズ・ブロンソンやカーク・ダグラスのような、いかにも男くさい感じのハリウッド俳優が大人気でしたけど、時代が求めたスターだったんでしょうね。僕なんか、ショーン・コネリーの胸毛に憧れて乾布摩擦していましたから。生えてくるんじゃないかって思って。結局、生えてきませんでしたけど(笑)。

 3代目のロジャー・ムーアも捨てがたい。彼のボンドはノリがチャラくて漫画っぽいんです。これはこれで面白い。現在の6代目のダニエル・クレイグも大好きです。彼の演じるボンドは非常にシリアスで、どこか影があるキャラクターなんですよ。個人的な苦悩を抱えていたりするところも、見ていて親近感が持てます。でもって、胸毛はないけど筋肉はある。昔はあんなにマッチョな俳優さんはいませんでした。そこがまたカッコいい。いろいろな意味で、ジェームズ・ボンドの進化形という感じですね。こうして歴代のボンドを比較すると、今の若い女の子たちはどのボンドが好きなのか、気になりますね。

 それから、「007」シリーズと言えばボンドガール。セクシーで美しい女優さんが毎回出てきます。皆さん魅力的ですが、やはり「007/ドクター・ノオ」(62)に出演したウルスラ・アンドレスは外せませんね。なんたって初代ボンドガールですから。「007/ゴールドフィンガー」に出演したオナー・ブラックマンは、役の上でですがジェームズ・ボンドと同じくらい強くて、ボンドを投げ飛ばしてしまうシーンが印象的でした。でも結局はボンドが勝って、やっぱりあなたは強いわ、みたいな感じでキスしちゃうんですけど(笑)。

「007/ロシアより愛をこめて」(63)のダニエラ・ビアンキも奇麗でしたし、「007/美しき獲物たち」(85)のタニア・ロバーツも憂いがあって好きですね。あとは「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(99)のデニス・リチャーズ。彼女の演じたボンドガールはおてんばなところがとてもキュートで、この作品で5代目ボンドを演じたピアース・ブロスナンとの相性も抜群でした。ちなみに、ブロスナンは僕と同い年なんですよ。

 それに、個性的な悪役も「007」シリーズの魅力ですよね。中でも「007は二度死ぬ」(67)に出てきた犯罪組織「スペクター」のボス、ブロフェルド(ドナルド・プレザンス)は特にインパクトがありますね。悪人なのにネコを膝に置いて優しくめでているのが面白い。「007/ゴールドフィンガー」で日系人プロレスラーのハロルド坂田が演じたオッド・ジョブとか、「007/私を愛したスパイ」(77)と「007/ムーンレイカー」(79)に登場した殺し屋、ジョーズ(リチャード・キール)も強烈だった。「007」映画は脇役も見逃せないんです。

 今回の特集ではシリーズ全24作品を完全放送するそうですが、時代とともにストーリーや敵の組織、事件の背景が複雑になっていくところにも注目してほしいですね。昔はわりと単純で荒唐無稽なところがありましたが、最近の「007」の映画はとてもリアルです。また、製作当時の政治情勢によってテーマも変わりますしね。「007/ダイ・アナザー・デイ」(02)では北朝鮮が敵として出てきてビックリしました。

 9月放送の作品では、まず「007/ロシアより愛をこめて」がおススメですね。列車の中でショーン・コネリー演じるボンドとロバート・ショー扮する殺し屋が格闘するシーンは圧巻です。まさに密室アクション。その後、いろいろな映画でまねされました。マット・モンローが歌う主題歌も良かった。僕が初めて買ったレコードです。

 それから、なんといっても「007/スカイフォール」(12)。これにはシビれましたね。ダニエル・クレイグ演じるボンドはとても魅力的で、彼の「007」シリーズでは一番好きな作品です。ハビエル・バルデム演じる元英国諜報部員の悪役、シルヴァも最高に怖かった。彼はコーエン兄弟監督の「ノーカントリー」(07)でも恐ろしい演技を見せましたけど、本当にいい俳優さんですよ。二転三転するストーリーも実に面白かった。すごく緻密なんですよ。これは間違いなく傑作です。

関根さん所有の「007」モデルの腕時計。
裏に「007」のロゴがデザインされている
【プロフィール】 
関根勤(せきね つとむ)
1953年8月21日生まれ。東京都出身。獅子座。A型。74年にデビュー。「ミライ☆モンスター」(フジテレビ系)、「昭和歌謡ベストテン」(BS-TBS)、「関根勤 KADENの深い夜」(BS11 イレブン)、「コサキンのラジオごっこ」(MONDO TV)ほか数多くの番組に出演中。
【番組情報】
私の愛した007 シリーズ完全放送
スターチャンネル
9月29日(土)~ 毎週土曜&日曜 午後9:00 1作品ずつ連日放送(STAR2 字幕)
10月7日(日)~ 毎週日曜 午後0:00頃~ 2作品ずつ一挙放送(STAR3 吹替)

https://www.star-ch.jp/007/

撮影/吉田タカユキ 取材・文/なかざわひでゆき

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