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コラム

「なつぞら」 なつを見守ってきた“父親”内村光良「ナレーション収録は修行です(笑)」

 ヒロイン・奥原なつ(広瀬すず)が北海道で育んだ想像力と開拓者精神を生かし、当時「漫画映画」と称された草創期の日本アニメの世界でアニメーターを目指す姿を描く、連続テレビ小説「なつぞら」(NHK総合ほか)。これまで、なつは上京、就職、結婚、出産、転職と、いくつもの人生の転機を経てきました。今回は、そんななつを父親役として時に慰め、時に笑わせ、そして毎週土曜には「来週につづけよ」と温かい声で見守ってきた内村光良さんを直撃! 作品への思いや、収録中のエピソードお話を伺うことができました!

 実は、今作がナレーション初挑戦だったという内村さん。「ドキュメンタリーとかドラマナレーションが本当に初めてだったんで、神経が研ぎ澄まされるというか、頭を使って頑張っています。ものすごく集中して、魂を込めてやっていたので、終わった後はいつも“ふぅ”って力が抜けてました。だいたいナレーション収録の後に、『(痛快TV)スカッとジャパン』(フジテレビ系)の収録があるんですけど、その時にはもうヘロヘロで、いつも楽屋で寝てます(笑)。修行だと思ってやっていました」と明かしてくれました。

「ナレーション収録は、役者さんたちとは離れた階の狭い所で行っているんです。そこでヘッドホンをつけて、パカッとケースを開けて老眼鏡をかけて、『なつよ…』ってやっているのですごく孤独でした(笑)。でも、アニメーションでいうところの“仕上”をやらせていただいているので、作品の世界観を壊さないように、自分で締めるぞ!という気持ちで励んでいました」とコメント。完成した作品は、放送時に息子さんと一緒に見ているそうで、「息子が僕のナレーションをまねしてくるんです。『なつよ…』って(笑)」と、うれしそうな笑顔で語ってくれました。

 そんな、ちょっぴり孤独なナレーション収録の中でも、いい思い出があったようで、「一度、すずちゃんが来てくれて、サンダルをプレゼントしてもらったことがあるんです。あと、岡田将生くんにも別で少し会えましたし、清原果耶ちゃんに偶然会えた時はうれしかったですね~! やっぱり娘なんで(笑)」と振り返ってくれました。一方、残念だったことに関しては、「実は僕、松嶋菜々子さんに一度も会ったことないんです。今回も現場には行けなかったのでお会いできず…。だから、僕の中では、松嶋さんはまだ幻の人なんです(笑)。会いたかったなぁ…」と笑いながら本音をこぼしてくれました。

 さて、「来週につづけよ」というナレーションは、もはや土曜放送の定番。しかし、このセリフをお決まりにするのは大変だったそうです。内村さんは「手を変え品を変え、頑張りました…! 最終週の『来週につづけよ』の部分は、頑張って続けてよかったなと思えるくらい、とってもいい感じになってます!」と語ってくれました。さらに、「『なつよ…』っていう最後のナレーションも、毎回難しいんです。なつが失恋した時に、その一言だけで気持ちを表現しなきゃいけなかったのは大変でした」と明かしてくれました。

 ちなみに、内村さんお気に入りの語りは、なつの妹・奥原千遥(清原果耶)が柴田家を出て行ってしまった時のセリフだそう。「千遥が柴田家を出て行ってしまって、すずと会えずじまいになってしまった時、最後に部屋に戻ったら千遥が着ていた服が掛けてあって、それをなつが抱きしめるシーンがありました。その時の、『なつよ、千遥を抱きしめてやれ』というセリフはグッときて、泣きそうになりましたね。本当は『千遥を抱っこしてやれ』って書いてあったんですが、その前のト書きに『抱きしめる』って書いてあったんで、あそこだけ『“抱きしめて”でやってもいいですか?』ってディレクターさんにお願いしました。あのシーンは本当に悲しかったですね。ちょっとくらい会ってもよかったじゃないか! 写真だけかよ!って思ってしまいました(笑)。父親目線に加えて、視聴者目線もあって、いろいろな感情が混ざってちょっとホロッときましたね」 と、思わず涙したエピソードを教えてくれました。

 ナレーション収録のために、少し早めに台本をもらっていたという内村さんですが、より新鮮な気持ちで収録ができるように、あまり先まで読まないようにしていたそうです。「自分がナレーションするところまでしか読まないように気を付けていたので、なつの結婚相手を知った時はもうびっくりしましたねぇ~(笑)。中川大志くんと結婚するの!?って。だからつい、『LIFE!~人生に捧げるコント』の収録の時に楽屋に引っ張りこんで、『おい、お前! おいしいじゃねえかよ!』って言っちゃいました(笑)。他にも作中でいろいろな人が結婚をしていて、下山克己役の川島(明)が、渡辺麻友さん演じる茜と結婚した時も驚きました。川島、大抜てきじゃないか!って」と無邪気に語る内村さんから、作品の展開を楽しんでいる様子が伝わりました! 中川さんを楽屋に引っ張り込んじゃうところに、父親役の心がにじみ出ていますね(笑)。

 9月14日の放送では、千遥と娘・千夏が登場。千夏が、なつの幼少期を演じた粟野咲莉ちゃんという、にくい演出に記者も“これはやられた~!”と思わざるを得ませんでした。内村さんも「千遥と会えて、父親としてホッとしました。千遥が登場したことだけでも感動なのに、娘役が咲莉ちゃんだったら、そりゃ泣くべ~って思いましたね(笑)」と同シーンについてコメント。父親としての愛がビシビシと伝わるインタビューとなりました!

 さて、やっと千遥と再会できたなつ。28年ぶりに千遥と再会したなつは感極まります。しかし、嫁ぎ先に生い立ちを秘密にしている千遥は、あいさつするとすぐに帰ろうとしてしまいます。引き止めるなつに、千遥は神楽坂の小料理屋で働いていると明かし、客としてなら来てもいいと言います。後日、兄の咲太郎(岡田将生)、その妻・光子(比嘉愛未)、幼なじみの佐々岡信哉(工藤阿須加)と店を訪れると、出迎えたのは板前姿の千遥でした。千遥の料理を口にすると、なつたちは料理人だった父の懐かしい味を思い出し――。


【番組情報】 

連続テレビ小説「なつぞら」
NHK総合 月~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム 月~土曜 午前7:30~7:45ほか

NHK担当 A・M





 
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