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コラム

ドラマ24「Iターン」岩切組の組長・古田新太は「ムロツヨシを毎回殴っているんです!」

 7月12日からスタートしたドラマ24「Iターン」(テレビ東京ほか)。ムロツヨシさん演じるさえない会社員・狛江光雄が、ある日突然ヤクザの舎弟になり、サラリーマンとヤクザの二重生活を送る物語は、本日7月19日に第2話が放送されます。さて、そんなムロさんを振り回す、岩切組の組長・岩切猛を演じる古田新太さんにインタビュー! ドラマに映画にバラエティー番組と引っ張りだこの古田さんに、ドラマの話やご自身の役柄について語っていただきました。

──最初にこのドラマの話を聞いた時の印象をお聞かせください。

「最初は、ムロと飲み屋でばったり会って。ムロが『先輩、よろしくお願いします!』って言うから、『聞いてない』と(笑)。『えっ…バディもの…?』って。それが印象ですね(笑)」

──岩切は、ムロさん演じる狛江を舎弟として罵倒したり、殴ったりする役です。この岩切という人間をどのように演じられましたか?

「価値観を特定しない、昭和っぽいしゃべり口調で演じました。広島弁と北九州弁と神戸弁を合わせたみたいな言葉で作っていって。楽しかったです! どこの方言でもない言葉でムロを罵倒する、というよりは、殴る方が楽しかったです。毎回殴っているんです。それはムロのアイデアなんですけど。『毎回ビンタされるっていうのはどうですかね』って言われたので、『痛いよ?』って言ったんだけどね…。殴った時に音が出ないといけないんです。撮影初日に殴るシーンをやったんですけど、パシーンと殴ってムロが吹っ飛んで、すぐに立ち上がるというシーンで。カットがかかった時に『うまい!』って言ってました(笑)」

──今回、殴られたり、罵倒されたりとムロさんのMな部分が出てきますが、古田さんはSか、Mか、どちらでしょう?

「自分ではSだろうなとは思うのですが、後輩には『Mですよ』って言われます。働き方が異常だって。オイラは『全部楽しいからやってるんだけどね』って言ったら、『それがMですよ』って。ムロはどっちなんだろうな…、あいつはM気質だと思ってるのかな。お互いSだと思ってるんですよね。苦しいの嫌だし(笑)」

──そんなムロさんとは撮影中も飲みに行かれたんですか?

「行けなかったんです。撮影が押せば泊まりになって飲みに行けると思ったんですが、うまい具合に帰れる時間に終わっちゃうんですよね。さすがテレ東、と(笑)」

──普段から親交もあるムロさんとバディものということで、撮影は楽しかったですか?

「楽しかったです! ただ、岩切組の組長なので、周りには組員しかいなくて…。ムロのところの会社には女の子がいたり、奥さんがいたり、娘がいたり、スナックに行ったり…。オイラの周りには男しかいないし、敵対している田中圭ちゃんとか、手塚とおるさんとか男ばっかりで、打ち上げでしか女の子と話していないんです」

──やはりうらやましかったのでしょうか(笑)。

「そうですね。(鈴木)愛理ちゃんと(お酒)飲みに行きたかったなと。1回しか飲めなかったです。でも、その時にレモンサワーを教えてあげたので、それが唯一の手柄かな(笑)」

──先ほども、ムロさんから演出のご提案をされる、とのお話が出ましたが、古田さんからも提案されたことはありますか?

「『こうした方が面白くないですか?』とか、『こうはしないんじゃないですか?』くらいしか言わないです。ムロは監督に『こうしましょうよ!』って言うタイプなので、『いいですか? 古田さん』って聞かれて、『いいよ』という流れで現場は進んでいました」

──内田英治監督の演出はいかがでしたか?

「今回、放送枠が『ドラマ24』じゃないですか。内田監督が映画の人なので、やたら『他の民放のゴールデンとかプライムのドラマではどうやっているんですか?』って聞いてきました(笑)。オイラもムロも『いや、こんなもんですけどね~』って返して。やたら聞いてくるのが面白かったです」

──そのような演出が、生かされているという点は感じましたか?

「『ドラマ24』は実験枠でもあるので、コンプライアンスに気を使う人が多ければやらないであろうことが平気で行われています。オイラとムロと内田監督で『いいんじゃないですか? 怒られたら謝りましょう』みたいな感じで進めましたね(笑)。その中でもみんなで忸怩(じくじ)たる思いをしたのは、組長が助手席に乗るシーンがありまして。シチュエーションとしてありえないんですけどね。その時に、組長が自分でドアを開けて、自分でドアを閉めて、自分でシートベルトをするという(笑)。こんなに威厳のない組長はないと思いました」

──任侠物だと、コンプライアンスの目を意識すると制作が難しくなってしまうところが多くありそうですね。さて、「Iターン」という作品について伺います。狛江という人間を見ていると、最初はイライラするのですが、回を追っていくことにタフに成長していって爽快感がありました。

「内田監督の作り方なのか、このドラマはちょっと泣けるんです。ムロ自身が持っている魅力というか、オイラはムロのことを『お前みたいに、人に思いっきり殴られて笑われる俳優はいない』って言ってるんですが、少しずつ強い気持ちを持ち始めた狛江を見ていると泣けるんです。情けない容姿と強い意志を持って家族も守りたい、組も守りたい、会社も守りたい、と。守りたいものに命を懸けるということを、組長に教え込まれるんです。これは泣けるドラマなんだなと思いました」

──普段、古田さんは任侠がテーマの作品をご覧になりますか?

「そうですね。学生時代から見ていました。オイラは映画デビューも『極道の妻たち』なので、Vシネマもずっとやっていました。実は、今回岩切組の組員でもある森羅万象さんとは20年くらい前にVシネマで一緒にお芝居をしたことがあるんです。その時は、オイラはチンピラの鉄砲玉の役で。『すごいな~古田くんは、鉄砲玉から組長になって(笑)』って言われました(笑)。任侠作品もシリアスなものからコメディーまで好きですね。昔はコンプライアンスがうるさくなかったので、結構ひどいことをしていたんです」

──「Iターン」も、男性からの共感は多く得られそうな描写が多いかと思います。そこで、若い女性の視聴者にアピールしたいところはありますか?

「田中圭です(即答)。田中圭の、ゴールデン帯やプライム帯では見られない姿が見られます。圭ちゃんはああ見えて芝居至上主義なので、オイラと同じような考え方をしているんです。『役者のブレークってなんだよ、いつも同じ仕事やってんのにさぁ』って。悪態をつきながら話しています(笑)。そういう人なので、ラブラブな役を演じたりする圭ちゃんとは違う、男臭い悪い圭ちゃんが見られる。若い女性陣は『あら、いつもと違うわ、圭ちゃん』という感じで見ていただければ、おじさん2人は助かります!」

──ありがとうございました!


【番組情報】 

ドラマ24「Iターン」 
テレビ東京ほか 
金曜 深夜0:12~0:52 
※地域によって放送日時が異なります。

テレビ東京担当 A・M





 
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