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「いだてん」暴走機関車・金栗四三が箱根駅伝を構想! レジェンドからメッセージも

「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」

 突然ですが、お正月の風物詩といえば箱根駅伝ですよね! 正式名称が「東京箱根間往復大学駅伝競走」という箱根駅伝は、21の選ばれし大学が1月2日と3日の2日間にわたり、東京―箱根間を往復で走る大会です。毎年ドラマティックな展開が待ち受けていて、学生たちが汗と涙を流しながらタスキをつなげていくその姿に心を揺さぶられ、感動を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな箱根駅伝がどのように誕生したのか、その成り立ちが5月19日放送のNHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」第19回で明らかになります。

 その前に前回の放送を少しおさらいしましょう。5月12日の放送では、日光から東京の130kmを四三1人VS駅伝という構図で対決しようと思いついた金栗四三(中村勘九郎)。ナレーションで美濃部孝蔵(森山未來)も言っていましたが、まさに暴走機関車です。四三はマラソンで日光―東京間を20時間かけて完走したものの、さすがに駅伝には勝てませんでした。まあ、当然の結果だとは思いますが、完走した四三は「もう、日本には走る道は無か」という言葉を残したとか。そんなことを言い切ってしまえるほどに日本全国を走りまくった人が明治という時代にいたというのですから、信じられません。そんな“マラソンバカ”四三がある野望をかなえるため、構想を練ったのが箱根駅伝だったのです。

「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」

 さて、箱根駅伝がどのように作られていったのかはドラマで楽しんでいただくとして、箱根駅伝に縁のある2人の方からコメントが届いたのでご紹介します!

 トップバッターは1984年のロサンゼルスオリンピックと88年ソウルオリンピックに男子マラソン選手として参加された瀬古利彦さん。第53~56回の箱根駅伝に早稲田大学の走者として出場されています。

■瀬古利彦さんの箱根駅伝の思い出
「一番の思い出は4年生の時の最後の1kmで、中村清監督が『卒業のみやげに』と伴走車から仁王立ちで校歌を歌ってくれたこと。母校を背負って走る重みを身にしみて感じた瞬間でした。また、この時モスクワオリンピックの出場がほぼ内定し、メダリスト候補と期待されていたこともあり、沿道からも大声援をいただきました。とめどなくあふれる涙を拭いながら、タスキをつないだことは今でも忘れられません。箱根駅伝で走りたかったからこそ名門校である早稲田大学へ入学しました。駅伝が自分を強くしてくれましたし、一人ではできないことをチーム全員で切磋琢磨し合い、そうして築いた絆は人生の財産になっています。あの時の仲間たちと会うと、いつも箱根駅伝や厳しかった中村清監督の話題になります」

 校歌を歌ってくださる監督ってすてきですね。瀬古さんの充実した学生生活がうかがい知れるエピソードです。

■「いだてん」の感想と箱根駅伝を描く回への期待
「金栗四三さんの素朴で真面目なところは長距離選手そのもので、短距離選手・三島弥彦さんの華やかさとの対比もよく描かれています。そして、金栗さんが取り入れていた砂浜での耐暑訓練は、僕も実際に行っていたので驚きました。『いだてん』は共感することが多くあり、見ていて本当に楽しいです。駅伝がなければ日本のマラソンはこんなに発展していません。そんな日本マラソンの原点ともいえる箱根駅伝の第1回大会のドラマですから、テレビの前で正座して見たいと思います」

 まさか、砂浜での耐暑訓練を瀬古さんもされていたとは…! 意外な事実にびっくりです。「いだてん」箱根駅伝の回を正座してご覧になるという瀬古さん。失礼ながら記者は、テレビの前にちょこんと座っていらっしゃる姿を想像して、かわいいと思ってしまいました(笑)。

 続いては、92年のバルセロナオリンピックに男子マラソン選手として参加された谷口浩美さんです。ゴール後に「こけちゃいました!」とコメントしたことで話題になった谷口さんは、第57~59回の箱根駅伝に日本体育大学の走者として出場されています。

■谷口浩美さんの箱根駅伝の思い出
「朝早くのスタートで、寒さへの準備が大変でした。また、道路が凍っていないかなど、気象条件を気にしていました。3年次と4年次で区間新記録を連続で更新し、更新の内容が非常にマラソンに取り組むための財産となりました」

 確かに、東京はあまり雪が降らないとはいえ1月ですし、道路が凍っている可能性は十分にあります。特に朝の寒さはマラソンをしなくても堪えますよね! 今回の箱根駅伝のシーンでも、選手が雪の中を走る場面があります。当時は今とどう違うのかを比べながら見るのも楽しいかもしれません。

■「いだてん」の感想と箱根駅伝を描く回への期待
「マラソンのトレーニングの方法も手探りの状態で、よく頑張れたと思います。その頑張りが私達、現在の陸上界のスタートとなって入る事が非常に勉強になった。(ドラマで、第1回箱根駅伝の成り立ちが描かれることについては、)知らないことを教えてもらう絶好の機会だと捉えています」

 そういえば、四三は厚着をして水分を取らない「脂抜き走法」という無謀なトレーニングをしていましたよね。四三をはじめとする方々がいろんな失敗を経てくれたおかげで、今があるのです。ありがたい…。

「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」
「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」

 今の箱根駅伝が面白いのは、そこに歴史があるからだと記者も思いました。お二方のコメントにもありましたが、今まで知らなかった箱根駅伝の“物語”を「いだてん」で知ると、今後の箱根駅伝がより一層楽しめることと思います。ちなみに今回、四三は走らず、車に乗って伴走するのですが、その時にものすごい形相で選手たちを叱咤激励しています。ストックホルムオリンピックの時に、押し花をしていた人と同一人物とは、とても思えません。そちらもお見逃しなく!


【番組情報】 

大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」 
NHK総合ほか 日曜 午後8:00~8:45 
NHK BS4Kほか 日曜 午前9:00~9:45 
NHK BSプレミアム 日曜 午後6:00~6:45

NHK担当 K・H



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