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中島裕翔が愁平の葛藤を熱演の「母になる」第8話。櫨山裕子プロデューサーが見る中島の演技力の確かさ

 沢尻エリカさん主演の「母になる」(日本テレビ系)は、5月31日でついに第8話を迎えます。「母」とはどういうものなのか? “母親失格”と呼ばれるような女性、母親になりたくてもなれなかった女性、そして母になろうと模索する女性など、この作品はさまざまな女性像を提示し、問いかける人間ドラマです。第7話では、柏崎広(道枝駿佑)をめぐり、生みの母・結衣(沢尻)と育ての母・門倉麻子(小池栄子)の激しいぶつかり合いが描かれました。物語もさることながら、女優同士の迫真の演技に固唾を飲んだ人が多いことでしょう。

第8話は、櫨山裕子プロデューサーがこの物語を生み出すきっかけとなった事件を、真正面から描きます。そして、この回の主役は中島裕翔さん演じる木野愁平です。

 愁平が児童福祉司になったきっかけは、小学生時代の親友の死でした。母親がいない間に、一人で死んでしまった親友。親友が残した形見の110円を今も肌身離さず持ち歩いている愁平は、親友の母親と偶然の再会を果たします。当時、育児放棄をしていたことを認め、息子が死んだことを悔いる母・愛美(大塚寧々)。今は新しい人生を歩み、再婚相手の連れ子をかわいがっていると言いますが…。愁平は今もまた愛美が子どもをネグレクトし、危機的状況であることに気付いてしまうのです。

 櫨山プロデューサーは、この物語が生まれるきっかけの一つとなったのは、子どもをめぐるさまざまな悲しい事件だったと言います。「愁平は『許せない』と思う一方、彼がどういうふうにその事件を解決するか、ネグレクトをする母親に対してどう向き合うかということを演じてもらいます。育児放棄に対して、なんてひどいことをするんだ!と、ただ憤るのではない愁平の葛藤を描きます」。

 一方で、この物語全体を通して、大きな役どころを担ってきた愁平。第5話では、母親から拒絶された子どもに「泣いていいんだよ」と、第7話での麻子の罪の告白に対し、「あなたは悪くない」と一番つらい思いを抱く人物に、そっと手を差し伸べ続けてきました。第8話では、愁平自身の一番つらい記憶をつくった親友の母親との対峙。そんな母親に対し、手を差し伸べるのでしょうか。それとも……。

 さて、そんな難しい役どころに中島さんを選んだ櫨山プロデューサーは、中島さんの演技力のすごさを初めて感じたのは14歳当時だったと言います。「元々、相手のせりふを受け止める力がものすごくある人でした。彼が14歳くらいの時、『先生はエライっ!』(2008年・日本テレビ系)という2時間ドラマをやった時に、ユースケ・サンタマリアさん演じる先生からの電話を受けるシーンで、ユースケさんとの電話でのせりふで見せた、一人芝居での表情に、『こいつはすげえや』と思ったところから始まり…この人は役者に向いているなと思いました」。

 まさに第8話では、愛美の言葉を受けての中島さんの演技が見どころ。実は、この回のクライマックスに臨む中島さんと大塚さんの現場に少しだけ立ち会うことができました。台本8ページにも及ぶシリアスなシーンで、張り詰めた空気の中、スタートした現場。リハーサルから気持ちをつくり、本番さながらのやりとりが続きます。一度もミスなくカットがかかりますが、あらためてせりふを読み込んでは小さな声で練習し続ける中島さん。リハーサルでもこんなに激しいのに、さらに本番ではどうなるのだろうと見ていたのですが、さすがの一言。大塚さんの感情の高ぶりと呼応するような中島さんの演技、特に目の表情が本当に見事です。

 この回だけで単体の物語になっていると言っても過言ではない第8話。深いストーリーと中島さんの演技にぜひご注目ください。

日本テレビ担当 T・N

【番組情報】

「母になる」 
日本テレビ系 
水曜午後10:00~11:00

 
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