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「巨悪は眠らせない」気鋭の特捜検事を演じる玉木宏を直撃! 「相手を自白させるせりふを、いかに役として崩せるかが僕の中での闘いでした」2017/09/30

「巨悪は眠らせない」気鋭の特捜検事を演じる玉木宏を直撃! 「相手を自白させるせりふを、いかに役として崩せるかが僕の中での闘いでした」

 あの巨悪を追う若きエース検事・冨永が帰ってきます! テレビ東京系で10月4日午後9時から放送される、ドラマ特別企画「巨悪は眠らせない 特捜検事の標的」。主演は、もちろん前作同様、玉木宏さん。そして、本作で冨永が対峙(たいじ)する相手は、名取裕子さん演じる日本初の女性総理候補・越村みやび。身近な問題である介護や高齢化社会を題材に、冨永真一が受託収賄の容疑がかかるみやびをどうやって追い詰めていくのか気になります。

 今回、冨永を演じる玉木さんを直撃! 撮影現場でのエピソードや見どころ、またドラマのテーマである“正義”についてお伺いしました。

──「巨悪は眠らせない」続編の放送が決まった時の、率直な感想を教えていただけますか?

「続編があると思ってなかったので、驚きました(笑)。台本を読みながら前の感覚がよみがえってきましたね。撮影では、前作から引き続き出演されるキャストの方も数人しかいなくて、スタッフも一新されているので、また新しい雰囲気がありました」

── 撮影現場にお伺いしたのですが、とにかく権野元監督の掛け声が印象的でした(笑)。

「助監督からたたき上げで監督になられて現場を熟知している方なので、すごく頼りがいがありました。また、型にはまっていない感じで新しいアイデアを出しながら撮られていたので、そういった部分はすごく楽しかったですね」

── 共演者の名取裕子さんや、勝地涼さん、萩原聖人さんとも楽しそうにお話しされていましたね!

「お芝居の話ではなく、本当にごくごく普通のプライベートの話をさせてもらっていました(笑)。ただ、とにかくその時の現場が暑かったんです。衣装もスーツで、首までピシッと着ていたので(笑)。室内でも空調を切っていますからね。前作も全く同じ時期に撮影したので『またこの時期か~』と思っていました(笑)」

「巨悪は眠らせない」気鋭の特捜検事を演じる玉木宏を直撃! 「相手を自白させるせりふを、いかに役として崩せるかが僕の中での闘いでした」

── 前作では仲代達矢さんと対峙されて、とても緊張をされていたとおっしゃっていましたが、今作の名取裕子さんとのシーンはいかがでしたか?

「もちろん、緊張感は持って臨んでいます。ただ、今作は対峙する相手というよりも、その相手を自白させるためのせりふに苦戦しましたね。固い言葉がずっと羅列しているので、それをいかに役として崩せるか。そこはいつも闘いだなあと思いながらやっています。感情論でぶつかっているわけではないので、すごく難しかったです。どうしても説明ばかりのせりふになってしまうので(笑)」

── 前回、“正義”について質問させていただいた時に、「まずは正義について考えてみることが第一歩なのではないか」とお答えいただきましたが、今もその考えは変わりませんか?

「変わりませんね。ただ、自分にとっての“正義”について考えた時に、このままずっと変わらないものかもしれないし、また置かれている環境において変わっていくものかもしれません。法律に触れないというのは当たり前のこととして、その上で『正しい“正義”とは、何なんだろう』というのはずっと考えさせられることなのではないかなと思います」

── 前作と比べて、今作はより一層“政治色”が強くなったように感じますが、2作演じられて、玉木さんご自身の中で政治に対しての見方で変わったことや、新たに興味を持ったことはありましたか?

「ドラマの題材が、介護や高齢化社会などすごく身近な問題になったことで、『今後、日本はどうなっていくんだろう』と感じながら演じていました。決して他人事ではないと思います」

「巨悪は眠らせない」気鋭の特捜検事を演じる玉木宏を直撃! 「相手を自白させるせりふを、いかに役として崩せるかが僕の中での闘いでした」

── タイトルにちなんで、玉木さんにとって許せない“巨悪”はありますか?

「僕は、人のことには何も干渉しないので、個人的に許せないことは特にないですね(笑)」

── ドラマの見どころを教えてください。

「エンターテインメントでありながらもリアリティーがある作品というのは、あまりないと思うんです。そんな中で『巨悪は眠らせない』は、すごくリアルなテーマをもとに、視聴者の皆さんに考えていただける問題を提起できるような作品になっているのではないかなと思っています。しっかりと落ちついて見られるドラマなので、ぜひじっくり楽しんで見ていただきたいですね!」

 言葉を選びながら丁寧に答えてくださった玉木さん。かと思えば、笑顔を見せて気さくに話してくれる一幕も。そのギャップがとてもすてきでした。東京地検特捜部の正義VS国会議員の正義。それぞれが持つ“正義”がぶつかったその先にある衝撃の真実を、ぜひご覧ください!

【プロフィール】

玉木宏(たまき ひろし)

1980年1月14日生まれ。愛知県出身。ドラマ「キャリア~掟破りの警察署長~」(フジテレビ系)、NHK連続テレビ小説「あさが来た」、映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」、舞台「危険な関係」などの話題作に出演し、多方面で活躍。2018年1月には、主演映画「悪と仮面のルール」、映画「ラブ×ドック」が公開予定。

【作品情報】

ドラマ特別企画「巨悪は眠らせない 特捜検事の標的」 
テレビ東京系 
10月4日 午後9:00~10:48

取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当記者)
撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/渡部幸也(ELLA)
スタイリング/上野健太郎
衣装協力/D’URBAN



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