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特集

【英国ドラマ通信】Vol.3 
「刑事モース~オックスフォード事件簿~」をもっと楽しむためのイギリス英語表現5選

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「これ、めっちゃオモロイで!」と、自信を持って人に薦められる海外ドラマって、それほど多くない、というか、とても少ないです、僕の場合。だって、まず何よりも、“多くの人が本当に面白いと思う”という、高いハードルをクリアしないといけないし、それに加えて、それを紹介した僕の人間性をある程度引き立たせるものでないといけない。つまり、自分がいくら面白いと思っても、例えば、ドラマの半分以上が下ネタで構成されている番組だったり、これでもかというくらいにバイオレンスさく裂の番組だと、おいそれと人にお薦めできない。だって、やっぱり自分のことがかわいいから。

 その点、「刑事モース~オックスフォード事件簿~」は、自信を持って、声を大にして人におすすめしたい番組なのだな。「こんな知的で重厚で興味深く、映画のようなスケール感の英国ドラマをすすめるとは、川合さん自身もある程度、知的で重厚で興味深く、映画みたいなスケールの大きな男に違いない」と思われたい、という下心が働くんですわ。

 そんなわけで、今回はWOWOWプライムでの「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のcase 16、case 17の放送に合わせて、これを知っておくと、もっと深く「刑事モース~」を楽しめるよ、という英語表現を紹介しますね。二カ国語での放送なので、吹き替え版を楽しんだ後は、英語音声で、ショーン・エヴァンス演じるモースが言ってることをダイレクトにチェックしてみるのも一興かと。


<「刑事モース~オックスフォード事件簿~」でよく使われる英語表現をご紹介!>

その1:Anyone vouch for you? =アリバイは?
 モース刑事の決めぜりふともいえるフレーズ。“Vouch for…”=「~を保証する」というニュアンスの意味になります。直訳すると「だれか、あなたの言ってることを証明する人はいる?」という意味になりますね。Vouchは(ヴァウチ)と発音します。

その2:Back to square one=振り出しに戻る
 最初のフレーズに続いて、これまたモース刑事がよく口にするせりふ。様々な事象が絡み合い、謎が謎を呼ぶこのドラマの展開を象徴するような表現です。”Square one”は「出発点」という意味。Now we are back to square one again.(また振り出しに戻ってしまった)というように使います。

その3:Cuppa(カッパ)とCopper(コッパ)
 イギリス文化の筆頭にあげられるのがCup of tea(紅茶)。人々の生活に根付いています。日常普通に使うスラングとして、Cup of teaのことを略してCuppa(カッパ)と言います。このシリーズの中でも、“Having a cuppa(紅茶を飲んでいる)”という表現が登場します。あと、音的にCuppaとよく似ているCopper(コッパ)もドラマに頻出する単語の1つです。意味は「警官」。Copperって、「銅」という意味なんですが、かつて、警官の制服のボタンが銅製だったことから、警官を表すスラングとしてCopperが使われるようになったとのことです。でも、これはあくまでスラングなんで、普通に使っちゃダメな(強い)言葉です。普通に警官をよぶときは、“(Police) Officer”を使いましょうね。

その4:Matey=友達
 Matey(メイティ)は、ごくごく親しい友達への呼びかけ表現で、イギリスでよく使われます。Mate(メイト)もよく使われますが、Mateyの方がよりなれなれしい感じです。このシリーズでは、ジム・ストレンジ巡査部長がモースに対してこの呼びかけをしています。

その5:Fancy a pint?=一杯やる?
 イギリスの重要な文化の一つ、パブ文化。このシリーズでもパブのシーンは度々登場しますね。パブに誘う表現として劇中でも使われるフレーズがこちらです。Fancyはイギリス英語でLike(好き)の代わりに使われる単語です。“Fancy~?”で、「~ほしい?」という意味になります。a pint(1パイント)は、おなじみ、飲み物の量を表す単位(グラス1杯)で、多くの場合“ビール1杯”を指します。ちなみに、モースとアルコールの関係も、このドラマを構成する重要なファクターのひとつだと思います。


<僕が「刑事モース~オックスフォード事件簿~」を薦める理由>

 そんなわけで、「刑事モース~オックスフォード事件簿~」。ミステリーとしての物語の質の高さは言わずもがな、キャラクターの人間的深みがとてもよく描かれているし、社会的なメッセージもある、さらに所々に小粒だけどピリッと刺激になるユーモアも散りばめられているところも見逃せません。あと、英国好き(オックスフォード好き)としては、このドラマの背景である1960年代のオックスフォードの街や文化や風俗がものすごく細かく丁寧に描かれているのがたまりません。ドラマの演出としての、オックスフォード愛をヒシヒシと感じるんです。そのような制作陣の態度が見え隠れする部分が、視聴者としてはたまらなく最高。(ちなみに、モース役のショーン・エヴァンス氏の出身地はリヴァプールです)ホントに、「これ、めっちゃオモロイで!」

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文/川合亮平


【作品情報】
WOWOWプレミア「刑事モース~オックスフォード事件簿~」
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WOWOWプライム 
1月13日 午後2:00~5:30(二カ国語) ※全2話連続放送

製作総指揮/レベッカ・イートンほか 
出演/ショーン・エヴァンス ロジャー・アラム アントン・レッサー ショーン・リグビー ジェームズ・ブラッドショーほか

英国の作家、コリン・デクスターの人気推理小説「モース警部」。英国ではシャーロック・ホームズをしのぐ人気ともいわれているモース警部が若手刑事だった時代を描いた正統派推理ドラマの第16、17話が放送に(イギリスでは17年1月放送)。舞台は1960年代、イングランド南東部の町オックスフォード。仕事熱心な若手刑事エンデバー・モースが町で起こるさまざまな難事件の真相を究明していく。「case 16 呪われたベッド」では、モースの上司・ブライト警視正が不吉なうわさのある病院に入院することに。「case 17 不吉な収穫祭」では5年前の失踪事件を再捜査するモースに、人生の転機が訪れる。

【プロフィール】
川合亮平(かわいりょうへい)
英語インタビュアー、通訳・翻訳者、ライターなどとしてフリーランスで活動中。イギリスに頻繁に滞在し、現地の観光・文化・エンタメ情報を様々なメディアで発信。これまで「SHERLOCK/シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンをはじめ、「アウトランダー」のサム・ヒューアン、「ダウントン・アビー」の主要キャストなどにインタビューしている。

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