コラム
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広がるエンタメの可能性 Nintendo Switchが実現したかつてない新たなゲーム体験とは?

「HD振動」「モーションIRカメラ」がもたらすリアリティー

テレビを見ていてよく耳にするけど、実際はきちんと知らない(かもしれない…)時事ネタや話題を追いかけ、解説する連載「TVガイド新書」。
任天堂から発売された新ハードウェア「Nintendo Switch」は何が画期的なのか?それをつかむべく仕掛け人を直撃した。

<任天堂のDNAを継いだ持ち出せる据え置き機>

 すでに購入している人も多いだろう「Nintendo Switch」(以下Switch)とは、どんなハードなのか。任天堂取締役常務執行役員企画制作本部長の高橋伸也さんと、企画制作本部副本部長の小泉歓晃さんに聞いた。

 「基本的に家庭用据え置き型ゲーム機です。ただ、従来の据え置き機は常にテレビにつながっていましたが、Switchは外に持ち出せたり、本体から取り外し可能なコントローラー『Joy −Con™』を活用して隣にいる人とゲームをシェアしたり、プレースタイルを自由にスイッチできるのが特徴です」(高橋さん)。

 改めて説明すると、Switchには本体をドックに置いてテレビと接続し、据え置き機として遊ぶ「TVモード」、本体をドックから外し、左右にJoy −Conをセットして携帯機として遊ぶ「携帯モード」、そして本体のスタンドを立て、Joy −Conを持って1人プレーや対戦&協力プレーを楽しむ「テーブルモード」の3つのモードがある。

 「新しいゲーム機を開発する際、どうすればより多くの方に楽しんでもらえるかを追求しなければいけない」(高橋さん)。

 追求し、生まれたアイデアのひとつが「据え置き型ゲーム機だけど、どこにでも持っていけるもの」(高橋さん)だったそうだ。また、「任天堂が古くからトランプを作っていたこと」(小泉さん)も開発のきっかけになっているという。

 「トランプは相手の目を見て駆け引きをするところがあり、それをゲーム機で実現したら面白いのでは?と以前から考えていました。任天堂のDNAがSwitchにつながっている」(小泉さん)。

<“未知の体験”は娯楽の醍醐味>

 本体同時発売ソフトは8本(ダウンロード版のみのものを合わせると20本)あるが、“相手の目を見て遊ぶ”ことに特化して注目を浴びているのが「1-2-Switch」だ。プレーヤー2人がそれぞれJoy −Conを持ち、向き合って遊ぶ「ガンマン」「真剣白刃取り」「ミルク」「カウントボール」「ピンポン」など多彩なゲームを28種類収録。どれもこれまでにない新しいゲーム体験を楽しませてくれる。そしてそれを可能にしている機能が、Joy −Conに搭載されている「HD振動」だ。

 「従来の偏心モーターの振動より、細かい振動制御ができる新しい技術を採用していて、より精細な振動を表現できます。また細かな動きまで検知するセンサーも搭載されていて、それらがうまくゲームとシンクロすると、これまで以上の表現力を持つことになります」(小泉さん)。

  牛の乳搾りを題材にした「ミルク」は、Joy −Conを持ち、下に動かしながら、人差し指と中指の順に握って搾る動作を行う。うまく搾るとミルクが勢いよく出たことが振動で再現され、これがクセになる気持ちよさ。「カウントボール」は、Joy −Conの中に小さなボールが入っているような振動が伝わってくるので、それを頼りにボールの数を当てるゲーム。本当にボールが入っているとしか思えないリアルな感触は驚きだ。

 「ぜひ一度、HD振動を体験してみてください。そうすると、言葉では伝わらない部分が分かりますから」(高橋さん)。

 また、Joy −Conには「モーションIRカメラ」も搭載されている。

 「右のJoy −Conに搭載されている高分解能のカメラで物の形や動き、距離が測れます。たとえば『大食いコンテスト』は、ホットドッグを食べるようにJoy −Conを持った状態で、モーションIRカメラに向けて口をパクパク動かし、食べた量を競うゲームです。今後は手や口以外のモノを捉えたユニークな操作に使われるだろうと予想していますし、私たちも準備をしています」(小泉さん)。

 また、「映像のみではなく、HD振動も含めたさまざまな体験を掛け合わせて得られるリアリティーを楽しんでもらいたい」と高橋さんが語るように、新機能が加わったことで、より現実感を持ってゲームの世界に入り込むことができるようになった。こうした方向性も、今後さらに加速していくだろう。

 「未知の体験は娯楽の醍醐味ですので、今後も模索していきます。大事なのは、誰にでも共感を得られるリアリティーを作ること。具体的な体験は今後の新しいソフトを楽しみにしていてください。『カウントボール』のようなリアルな感触の表現で、キャラクターの物理的な反応が感じられる“手触りがHD”なものが出てくると期待しています」(小泉さん)。

 映像がHD(高精細)、音声が高品質なのは今や当たり前。それに“HD触覚”が加わることで、新たなゲームの世界が開かれる日は、すぐそこまで迫っている。


Nintendo Switch注目タイトル
「1-2-Switch」
発売中
 Joy-Conの機能を活用した、相手の目を見て遊ぶゲームを収録。本体を"抱っこ"して遊ぶ「赤ちゃん」など斬新なものが多数。
「マリオカート8デラックス」
4/28(金)発売
 Wii Uで発売された「マリオカート8」に新しいキャラクター、コース、マシンなどを加えた、シリーズ最大ボリュームの豪華版。
「ARMS」
’17年春発売予定
 両手にJoy-Conを持って遊ぶ格闘スポーツ。プレーヤーがパンチを出せばキャラクターも。直感的な操作ながら駆け引きも楽しめる。
「Splatoon2」
’17年夏発売予定
 大ヒットアクションシューティングの完全新作。インターネット対戦はもちろん、本体を持ち寄り、仲間と顔を合わせての対戦も可能。
「スーパーマリオ オデッセイ」
’17年冬発売予定
 大きな箱庭ステージを自由に走り回ることができる新作3Dアクション。マリオが"帽子アクション"を駆使して世界中を冒険する。

今回、取材したのは…

高橋伸也さん(任天堂株式会社 取締役 常務執行役員 企画制作本部長)
ゲームソフト開発部門の総責任者。 Nintendo Switchの開発では、プロジェクト全体の責任者を担当している。

小泉歓晃さん(任天堂株式会社 企画制作本部 副本部長)
Nintendo Switchの総合プロデューサー。’17年冬に発売予定の「スーパーマリオ オデッセイ」のプロデューサーも務める。

Text=佐藤新

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