コラム

take150「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」

地球上の都市が持ち上げられ落とされるカタストロフィー

 前作で地球に攻撃を仕掛けてきたエイリアンを人類軍が撃破してから実に20年。再び始まる互いに生き残りをかけた攻防は、エイリアン側のリベンジマッチという形で幕を開ける。

 設定も配役もリセットされた久々の続編は、しかし、はなからオリジナルメンバーの存在感が際立っている。新たな危機に備えるホワイトハウスの壁には、前作で大活躍したウィル・スミス演じるパイロット、ヒラーの写真が堂々と飾られているし、ジェフ・ゴールドブラムふんする地球防衛司令部部長、レヴィンソンは今回もミッションに深く関わる役目を負っている。何より、20年前に「今日が俺たちの独立記念日だ!」と叫んだ元大統領、ホイットモア(老いてなお魅力的なビル・プルマンが熱演する)が、過去のトラウマに打ち克ってエイリアンに立ち向かっていく姿は、世代に関係なく頼もしいことこの上ない。

 以上、旧世代とヒラーの遺志を継ぐ(理由はコラム参照)息子のディラン等の新世代を脅かすのは、地球上の全てを引力で吸い上げては投げ落とすエイリアン攻撃。ロンドンが、パリが、そしてシンガポールが、街ごと空中に持ち上げられては落下し、瓦礫と化していくカタストロフィーは、“ぶっ壊し名人”の異名をとる監督、ローランド・エメリッヒの真骨頂。後半は、エイリアン・クイーンと戦闘機に乗った大統領の娘、パトリシアの女VS女対決や、「スター・ウォーズ」を連想させるディランたち青年兵士による要塞総攻撃シーン等、既存のSF映画のいいとこ取りシーンが相次ぐ。

 一方で、“危機に瀕したときこそ人類は1つになれる”という今や幻想に近い劇中のセリフが耳に痛い本作。特撮で魅せまくる終末映画には、そんな苦い隠し味が施されているのだ。(日本での興行収入:26億6千万円)

<映画うわさの真の相>
サイトに記されたヒラー大尉の訃報にウィルもがっかり!?

 本作のオフィシャル・サイトには、ウィル・スミス演じるヒラー大尉が2007年に戦闘機試運転中の誤作動により死亡と明記され、ファンはがっかり。ウィル自身もそれを聞かされたとき「続編が公開されたら泣きながら観ると思うよ」とコメントしているが、実は彼、同じ頃に「スーサイド・スクワッド」を撮影中だったのだ。売れっ子はそんなもん。

【映画情報】
インデペンデンス・デイ:リサージェンス Independence Day : Resurgence(16年米)

4/22(土)
WOWOWシネマ 午後8:00~10:15
 新たな防衛システムを完成させた人類の前に再びエイリアンが現れ、地球は壊滅の危機に陥る。大ヒットSF映画の20年ぶりの続編。人類がエイリアンに勝利してから20年後。エイリアンが残した宇宙船がSOS信号を発し、エイリアンが再び地球にやって来る。以前よりはるかに進化したエイリアンに対し、前回の戦いで両親を失ったパイロットのジェイク(ヘムズワース)らは立ち向かっていく。

監督:ローランド・エメリッヒ
出演:リアム・ヘムズワース ジェフ・ゴールドブラム ビル・プルマンマイカ・モンロー ジェシー・アッシャー シャルロット・ゲンズブール

Text=清藤秀人



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