闘う男の素顔にトライ!

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「闘う男の素顔にトライ!」#4~松橋周平(リコーブラックラムズ)~
ジャパンラグビートップリーグで活躍する選手にクローズアップ!

 日本開催のラグビーワールドカップ(RWC)2019まで、あと2年余り。8月に開幕したジャパンラグビートップリーグは、日本代表を目指す選手たちがしのぎを削る、文字通りRWCへの扉を開ける鍵となってくる。

 でも、どんな選手がいるのか? 果たしてラグビーの魅力はどこなのか? イマイチよく分からない。そんな人も多いだろう。

 そこでインターネットTVガイドでは、日本代表選手や代表入りを目指す選手にインタビュー。より身近にラグビーを知ってもらおうと、選手の人生に影響を与えた<ヒト><モノ><コト>にクローズアップすることで、選手の素顔やアスリートならではの心情に迫るインタビューを連載中。

 第4回となる今回は、東京は世田谷区に練習場を構えるリコーブラックラムズに所属する松橋周平選手。身長180cm、体重99kg。明治大学から2016年にリコー入り。同年秋には、年代別代表になった経験がないまま日本代表デビューを果たし、トップリーグ新人王を獲得。サンウルブズ(日本代表とは別に、ラグビーの国際大会「スーパーラグビー」に参加している日本チーム)にも選ばれた若き逸材に、ラグビーに目覚めたきっかけやラグビーにハマった理由、気になるプライベートを聞いてみよう。

──松橋選手は長野県の出身。ラグビーはあまり盛んではない土地柄だと思いますが、どうして始めようと思ったんですか?

「幼い頃から水泳や空手、スキーをやっていて。それまではラグビーのことは全然知らないし、興味もなかったんですけど、母親の友人から誘われてラグビーを始めました」

──タレントさんがよく言う、「友人が履歴書を送りました」的な?

「(笑)、それに近いんですかね。母の友人の息子さんが長野市少年少女ラグビースクールというスクールに通っていて。ある時、『一度、練習をのぞいてみれば?』と言われて試しに行ったら、なぜかハマるものがあったみたいで。それが小学校1年生の頃です。いわゆる“運動神経がいい”といわれる子どもだったから誘われたのかな、と思うんですけど」

──空手をやっていたからですかね? 前回登場された、德永祥尭選手(東芝ブレイブルーパス)は「ラグビーは、球技と格闘技の両方の面白さを持ち併せるところにハマった選手は多いんじゃないでしょうか」と。

「自分の場合は個人競技ばかりやってきたので、チームスポーツの魅力にハマったのかもしれませんね。中学校1、2年生まで水泳も空手もスキーも同時にやっていて。しかも全て本気で。それで親に『そろそろどれかに絞りなさい』と言われたんですけど、その時はラグビーに決めていましたし。卒業文集には『将来はラグビーの日本代表になる』と書いていましたから」

──スキーといえば、1998年の長野オリンピックは…。

「3歳か4歳だったので、ほとんど覚えていませんが、そういうウインタースポーツの施設は周りにたくさんあったので、アルペンスキーをやっていました。でもラグビーは、部活をやっている中学はほとんどなくて。高校もラグビー伝統校の岡谷工業高校、飯田高校、長野高校あたりしかありませんでした」

──そして中学卒業後は、千葉県の市立船橋高校へ。お父さんが単身赴任されていたそうですが、ずいぶん思い切りましたね。

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「そういう環境ですから、県外の強豪校に行って自分を試したいとは思っていて、父親のいる千葉の流経柏(流通経済大学付属柏高校)に行こうと考えたんです。そんな時、市立船橋高校の監督さんから熱心に誘っていただいて。『県で毎回2位になるところまでは来たものの、流経柏には勝てない。お前が倒してみないか』と、熱い言葉を掛けてくださって。長野にいる時は『代表になりたい』と言っても、『(ラグビー後進県の)長野から代表選手が出るわけがない』と否定されることも多かったのでグッときました」

──「監督さん」とは女子ラグビーでも名をはせた小泉幸一さん。

「そうですね。小泉さんの言葉で市船行きを決めました。それで『よし、俺が倒してやるぞ!』と。あとはチームの雰囲気がすごくよかった。子どもが一人で田舎から出ていくわけですから、そのへんも大事でした」

──実際に流経柏を倒したんですよね?

「そうです。流経柏の131連勝を止めました。残念ながら花園には行けなかったですけど、市船では諦めないことを教わりました」

──弱者が強者を倒す。見る方は楽しいですが、やる方は大変ですよね?

「大変といえば大変ですけど、目標があれば努力しますし、その目標が高ければ高いほど燃えるタイプではありますね。15年に日本代表が南アフリカ代表に勝った試合なんて、まさに。僕も見ていて『絶対、勝つ』と思っていましたし、『絶対に日本代表に入りたい』と気持ちを新たにしました」

──雑誌などのインタビューでは『前向き』というワードを、よく見かけます。

「進学した明治大学では、よりプロに近いプレッシャーのある中で成長できましたが、学生最後の季節を前に手術をしたんですよ。その時『より強くなって戻ってくる』と誓って。自分はもともとあまり悩まないタイプなんですけど、そこから復帰までの明確なプランを立てつつ、課題の実行度合いやその日の気持ちのあり方、課題や目標などを頭で整理できたことで、より物事を前向きに捉えられるようになりました。前十字靭帯の手術から戻って来ると精彩を欠くとか言わがちなところ、『俺はただの手術じゃない。改造手術をしたんだ』『さらに最強になって帰ってきたぞ』くらいに思っていましたね(笑)。そういう前向きな性格や目標を掲げること。そのために努力すること。その大切さを教えてくれた両親には感謝したいです」

──ちなみにご両親は何かスポーツを?

「父親は剣道で、母親はソフトボール。兄は父と同じく剣道をやっていて、小・中・高校と、すべて全国大会に出ています。兄も高校は新潟の強豪校に行ったんですけど、兄弟を気持ちよく県外に送り出してくれたという意味でも親には感謝したいですね」

──そんなストイックにも映る松橋選手ですが、サンウルブズのプロフィールによればマイブームは「おしゃれなCafe探し」だと。

「ラグビー以外では,めちゃくちゃミーハーなんですよ(笑)。このへんは(世田谷区の二子玉川)オシャレなカフェがたくさんあるので、ソイラテを飲みながらまったりしています」

──(笑)、女子力全開じゃないですか。

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「ラグビー選手の間で結構、はやってるんですよ。豆乳カフェなので体にもいいですし。店の黒板とかに『ソイラテ』って書いてあると必ず入ります」

──同じくプロフには「カラオケで必ず歌う曲」が中西保志さんの「最後の雨」とありますが、生まれた頃の曲じゃないですか?(1992年に発売)。

「どこかで誰かが歌っているのを聴いて覚えたんですけど、うまいんですよ(きっぱり)。いや、めちゃくちゃうまいです!(にやり)。いつも周りに『歌って』って言われるので、『必ず歌う曲』になったくらい。『声がいい』『気持ちがしっかり入ってる』とよく言われます。自分に限らず、歌がうまいラグビー選手って多いんですよ」

──(取材スタッフ一同)へ~っ。やはり腹筋とか鍛えているからですかね?

「しかも、うまいのはプロップの選手(最前列でスクラムを組む選手)が多いです。大学の頃に気付いたんですけど、これは本当です!(断言)。たぶん自分だけが知っているラグビー“あるある”。あのデカさにして(トップ選手のプロップは体重100~120kgくらいが平均サイズ)甘くて優しい声の人が多い。リコーでもたまにカラオケに行きますが、外国人選手は下手ですね」

──(笑)、あと気になったのが「遠征に必ず持ってくもの」に「コンタクトレンズ」を挙げられていて。もちろんソフトレンズなんでしょうけど、平気なんですか?

「わりとみんなしていて、試合中にもよくハズれますね。リコーだけでも何人もいるので、ここ(練習場)のグラウンドや秩父宮(ラグビー場)を掘り起こせば使い捨てのレンズがたくさん出てくると思います(笑)」

──ちょっと真面目な話に戻り、人生の転機などがあれば聞かせてほしいのですが。

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「ラグビースクールに高校進学、大学時代のけがとかいろんな転機がありますが、直近ではやはり幼い頃から言い続けて日本代表、そしてサンウルブズに呼ばれたことですね。これまで代表歴がなかったので、誇りといいますか…文字通り日本を代表してやらなきゃいけないと身をもって感じましたし、国歌を歌う時なんかは、なおさらその重みを感じます。19年のW杯は自分たち1990年代前半生まれの選手が主力になっていかなきゃいけないと思うので、個々が努力し、もっともっと成長しなきゃいけないです」

──選手の成長はトップリーグで確認していただくとしまして。インターネットTVガイドを読んでいる女性読者にラグビーの面白さを伝えてください。

「何と言っても体同士がぶつかる迫力とスピード感ですね。あと…は、試合はもちろん、より取り見取りじゃないですけど、いろんな体形の、いろんなタイプのカッコいい選手が結構いますから。“推しメン選手”を探してもらえたら。それと先ほど言ったコンタクトレンズ交換の瞬間ですかね(笑)。ライン際でうずくまっている選手がいたら、ほぼほぼそうだと思うので、マニアックですが、そのへんにも注目してみてください」

 今季のトップリーグを観戦すれば、2年後、世界中のラグビーファンが注目する、大舞台でプレーする日本代表選手がおのずと見えてくる。競技場に行くことのできない人はJ SPORTSで生放送を中心に全試合を放送。国内外のスター選手による白熱した試合をぜひ!

【昨日の敵は今日の友!?…ラグビー選手交友録】
「同い年でパナソニックワイルドナイツの坂手淳史。同じパナソニックの福岡堅樹選手と布巻峻介選手。サントリーサンゴリアスで二つ年上なんですけど、『えみちゃん』と呼んでる江見翔太選手。ヤマハ発動機ジュビロでは、山本幸輝選手、日野剛志選手。高校の時からバチバチやり合ってた流経柏出身の合谷和弘。ていうか、仲いい選手がいっぱいいすぎて分からないです(笑)」
【プライベートのお気に入りアイテム!】
「Apple Watchは最近の必需品です。洋楽・邦楽問わず音楽を聴くことが好きなので、いつもこれで。ほかにも体調管理もできますし、LINEの受信とかもできるし、すごく便利。手放せないですね」
【プロフィール】
松橋周平(まつはし しゅうへい)
1993年11月24日生まれ。長野県出身。リコーブラックラムズに所属。ポジションはフランカー、ナンバーエイト。身長180cm、体重99kg。A型。ニックネームは「しゅうへい」「まつ」。重心の低い走りから、防御の壁をぶち抜く。16年、明治大学からリコーに入団。同年秋には日本代表のメンバーに選ばれて世界の舞台を経験。1年目からレギュラーを獲得、トップリーグ新人賞、ジャパンという目標を達成し、17年はサンウルブズ入りも果たした。座右の銘は「前へ」。
【松橋周平選手所属・リコーブラックラムズ 試合放送予定】
12月2日(土)午後4:15~ 「リコー VS NTTドコモ」(J SPORTS 1)
12月9日(土)深夜0:30~ 「豊田自動織機 VS リコー」(J SPORTS 1)
12月17日(日)深夜0:30~ 「パナソニック VS リコー」(J SPORTS 1)
12月24日(日)午後9:00~ 「リコー VS キヤノン」(J SPORTS 3)
【ラグビー日本代表戦 放送予定】
11月18日(土)深夜1:00~ 「日本 VS トンガ」(J SPORTS 1)
11月26日(日)午前4:30~ 「フランス VS 日本」(J SPORTS 1)

国内最大4チャンネルのスポーツテレビ局・J SPORTSでは、ジャパンラグビー トップリーグの17/18シーズンを全試合放送

取材・文/橋本達典
撮影/島田香

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