俺の5チャンネル

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マキタスポーツがセレクトする“俺の5チャンネル”とは?

僕を主演にドラマを作るなんてスカパー!は懐が深い


 お笑い、音楽、映画にドラマと、さまざまな分野で活躍し、確固たる存在感を放つマキタスポーツさん。スカパー!とは何かと縁があるという彼だが、実はまだスカパー!に加入していないとのこと。今回はぜひとも加入してもらうべく、5チャンネルを選んでもらった。

──現在は、スカパー!には加入していないそうですね。

「そうなんです、加入したいとはずっと思っているんですけどね。僕は来年でデビュー20周年になるんですが、実はデビューして初めてテレビでレギュラーのお仕事をいただいたのが、当時スカパー!の“フジテレビ721”(現在の“フジテレビTWO”)で放送されていた『北野チャンネル』なんです。僕のようなデビューしたばかりで、よくわからない者を使ってくれるなんて、懐が深いなと思いましたね。内容もすごかったですし。『週刊プロレス』の元編集長・ターザン山本さんが、プロレスラーの大仁田厚さんと決闘するという企画があって、僕が果たし状を大仁田さんに届ける役目を負ったんです。ただ、この果たし状というのが、ターザン山本さんの汚れたパンツなんです(笑)。それを渡しに行ったら、大仁田さんがキレて、僕をボコボコにしたんですよ(笑)。それで、収録後に大仁田さんが『スカパー!で半端なことをやったらダメだからな』って言っていたんですよね。確かに、スカパー!は趣味性や専門性が高いチャンネルが多くて、そういうところで上っ面なことをやっていると、視聴者に見透かされますよね。とはいえ、あの企画は、今だったらスカパー!でも放送コードにひっかかると思いますけど(笑)。こうして笑って話していますが、映像を見てください。皆さんがひくくらい殴られていますよ。もちろん、大爆笑映像ではあるんですけど(笑)」

──マキタさんとスカパー!といえば、2015年には“BSスカパー!”の連続ドラマ「PANIC IN」で主演をされましたよね。

「あれこそ、スカパー!の懐の深さのあらわれですよ。僕がドラマで主演するなんて地上波ではあり得ないですから(笑)。僕を主演に作品を作るという、ある種の実験的なキャスティングには、心意気みたいなものを感じて、自分も思いっきりやりましたよ」

──普段はどんなテレビ番組をご覧になっていますか?

「ウチは基本的に子どもたちがチャンネル権を持っていまして、僕自身が見たい番組を選ぶってことがほとんどないんですよね。もちろん、テレビは自分の職業の領域にあるものなので、研究の一環としてはチェックしますけど。バラエティー番組だったら、今はこういうBGMの使い方をするんだなとか、このタイミングでCMに入るんだなとか、そういう部分が気になりますね。自分の趣味で見ているのは、今はスポーツくらいかなあ。あとは海外ドラマ。国内のドラマだと、やっぱり仕事目線で見てしまうんですが、海外ドラマなら、例えば、仕事を一緒にしたことがあるディレクターが作っていたりするということがまずないので、余計なことを考えずに、作品の世界に没入できる気がします」

スカパー!には、過去から新しいものを発見するという楽しみ方もある


──それでは5チャンネルを選んでいきましょう。ガイド誌などを参考にしながら、興味のあるチャンネルを選んでください。

「まずは、ボクシングが見たいですね。ボクシングってフルマラソンを走るくらいの体力を必要とする格闘技であるのと同時に、高度な頭脳戦でもあって、将棋やチェスのような側面がある。インテリジェンスが求められる競技なんです。長いボクシングの歴史の中で、オフェンス、ディフェンスの技術論は日々進歩しています。だから、今のチャンピオンが最強だと僕は思います。例えば、具志堅用高さんは、13度の世界王座防衛記録を持つ伝説的なチャンピオンで、こんなすごいボクサーはもう出てこないと言われている偉大なボクサーですけど、井上尚弥など現在の世界王者の方が、技術的には上だと思います。それは技術が体系化され、進化しているからなので。でも、まれにそれを飛び越えてしまう突然変異のようなボクサーが現れるんですよ。それで、そいつを倒すために研究が重ねられ、またボクシングが進化していく…医療みたいなものですね。そうやって長い歴史の中で発展していくボクシングに、すごくひかれるんですよね」

──“TBSチャンネル2”では、いま名前があがった具志堅用高さんの試合をはじめ、歴史的なボクシングの名勝負が見られますよ。それから“フジテレビONE”などでは、「BOXING LEGENDS~世紀の一戦~」でモハメド・アリやマイク・タイソンなど、まさにボクシング界のレジェンドたちの試合が放送されていました。

「どちらも最高ですね! ボクシングの名勝負は何度でも見たいなあ。例えば、シュガー・レイ・ロビンソンという1940~50年代に活躍したチャンピオンがいるんですが、まさに彼が突然変異のモンスターなんです。当時の試合をいま見ても、彼のモンスター感がわかると思う。それで、彼がいなければ、モハメド・アリのボクシング・スタイルも生まれなかったはず。そんなふうに過去の試合を見ると、いろいろなことが見えてきて、本当に興味深いですね。ということで“TBSチャンネル2”と“フジテレビONE”は決まり」

──スカパー!のフジテレビ系のチャンネルには、若いころにお世話にもなっていますしね。

「そうですね(笑)。おかげで、デビュー1年目から仕事があったわけで、だからこうして今があるとも言えますから。なのでいれておきましょう(笑)。“TBSチャンネル2”では、60~90年代の懐かしいドラマも見られるんですね。これもいいですね。TBSのドラマでは、久世光彦さんが手がけたドラマ『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』、ビートたけしさんが出ていた『刑事ヨロシク』などが好きなんです。これらの作品は当時としてはかなりアバンギャルドなことをやっていて、例えば『寺内貫太郎一家』ではあえて生放送にしたりね。今見てもきっと面白いはず。改めて丁寧に見直してみたいですね」

──いずれも過去に“TBSチャンネル2”でオンエアされた作品です。また、放送されるかもしれませんね。

「それは楽しみです。次は動物モノが見たいですね。都市化が進むと人間は自然でありのままのもの、すなわち“天然”を求めるようになると思うんですが、僕も天然が好きなんです。天然にしか興味がないと言ってもいいくらい(笑)。なかでも動物はいいですね、ウソがありませんから。あと、私たちの身の回りのものは、そのほとんどが加工されていますが、できるだけ加工せずに、神の視点というか我々がなかなか入っていけない領域を、高精度なレンズを使って映し出す…そんな動物のドキュメンタリーが見たいんです。“アニマルプラネット”にはそういう番組が多そうですね。僕の期待に応えてくるような気がします。ということで、“アニマルプラネット”も入れましょう」

──順調に3チャンネルが決まりました。

「あとは歴史系ですね。いろいろな歴史が気になるんです。自分の専門分野の一つである音楽も、そもそも日本の音楽シーンはどうやって作られたのか、どうやってビジネスとなって、どうやって発展したのか…そういった歴史の部分に興味があったんですけど、考えてみれば、大きく日本の歴史もそうですよね。誰かが成して、誰かが受け継いで、誰かが壊し、誰かがまた新たなものを作り出す…そういうことをくり返してきて今がある。先ほど話したボクシングの名勝負を見たいってことも、結局は歴史が見たいってことですからね。僕は生まれが山梨なので、もしも武田信玄が天下を獲っていたら、日本はどうなっていたのか?なんてことをよく考えるんですよ。歴史の“if”は不毛ですけど、でも楽しいですよね。“ヒストリーチャンネル”は歴史をテーマにしながらも、さまざまな切り口の番組があって、そんな自由な発想やユニークな着眼点の番組が多そうですね。決まりです」

──いよいよ最後の1チャンネルになりました。

「先ほど、久世さんのドラマを改めて見たいという話をしましたけど、実はもう一つ見直したいものがあって、それがプロレスなんです。地元の山梨では、僕が子どものころ新日本プロレスが放送されていなくて、当時見ていたのは全日本プロレス。全日本のエースのジャンボ鶴田選手は僕の高校の先輩で、実家のマキタスポーツ用品店に買い物にもよく来ていたんですよ。と言いつつ、噂で聞くだけだった新日本プロレスにも憧れがあったり(笑)。そういえば、超人気外国人レスラーだったスタン・ハンセンは、81年に新日本プロレスから全日本プロレスに移籍してきたんですが、そのきっかけが全日本プロレス年末恒例の『世界最強タッグ決定リーグ戦』決勝戦でした。そこにハンセンがセコンドとして突如現れるんですよ! それで場外乱闘になったとき、ハンセンがテリー・ファンクをラリアットでノックアウトするんです! あれが、僕が今まで生きてきた中で一番興奮した出来事です(笑)。いまだにあれを超える衝撃はないですね。桜田門外の変を間近で見たら、こんな感じだったんじゃないか? それくらい歴史的な瞬間を目撃した気がしたんです。“日テレジータス”の『プロレス激闘の記憶』でそんな昔の試合を見たいので、これを五つ目にしましょう」

──無事、5チャンネルが決まりました。ぜひ、スカパー!に加入していただいて、この5チャンネルを楽しんでください!

「5つ選んでみましたけど、“ヒストリーチャンネル”はもちろんなんですが、それ以外も歴史を検証する番組、チャンネルばかりになりましたね。これは俺がおっさんになった証拠だなあ(笑)。でも、スカパー!はおっさんにとってのオアシスであってもいいんじゃないですかね。それにね、過去のものを掘っていくと、絶対に新しい発見があるはずなんです。そこに今の新しい解釈を加えてアップデートすれば、また新しいものが生まれてくるはず。実際、音楽なんかはそうやって発展してきたわけです。過去を懐かしみつつ、歴史の検証することで新たなものを生み出す。スカパー!には、そんな過去から新しいものを発見するという楽しみ方もありそうですね」

──なるほど。歴史の検証から新たなものが生まれるという意味では、スカパー!は大いに役立つメディアかもしれませんね。今日は貴重なお話をありがとうございました!


取材・構成/竹内伸一 
撮影/中越春樹

【プロフィール】 
マキタスポーツ(まきたすぽーつ)  
1970年1月25日生まれ。山梨県出身。水瓶座。A型。28歳で芸能界入り。芸人として活動を始め「作詞作曲モノマネ」など音楽ネタが評判を呼ぶ。音楽活動も展開し、現在日本コロムビアとアーティスト契約を結んでいる。また、映画「苦役列車」(12)でブルーリボン賞・新人賞を獲得するなど、俳優としても活躍。現在「ザ・カセットテープ・ミュージック」(BS12 トゥエルビ)に出演中。
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